横浜市と相鉄グループが推進する「南万騎が原駅周辺リノベーションプロジェクト」において整備した参加型広場「みなまき みんなのひろば」とエリアマネジメント拠点「みなまきラボ」が、公益財団法人日本デザイン振興会主催の「2016年度グッドデザイン賞<地域・コミュニティづくり/社会貢献活動>」を受賞しました。
相鉄いずみ野線沿線地域では、郊外住宅地の少子高齢化等の地域課題に対し、公民学が協働し、地域の資源や魅力を生かしたまちづくり「相鉄いずみ野線沿線 環境未来都市」の取り組みを行っています。開業40年を経過した南万騎が原駅前では、「南万騎が原駅周辺リノベーションプロジェクト」に合わせ、子育て・高齢者支援機能や多世代向けの住居を導入し、住み替え循環を促進すると共に、幅広い世代が交流できる駅前ひろばと活動拠点を計画しました。
えきとまちをつなぐ街の舞台。この街に暮らす全ての人々が集うことの出来る環境と仕組みを駅前に創出しようとするデザインコンセプトが評価されました。
■参加型広場「みなまき みんなのひろば」(平成27年9月供用開始)
駅と街の4mの高低差を有効に活用するため緩やかなスロープを通すとともに、その他の部分を棚田状の広場空間としてデザインし、街のイベント活動や休憩スペース、子どもたちの遊び場など多様な使い方ができる街の玄関となっています。広場整備に合わせて行われた「みなまきの広場をみんなでつくろう!」ワークショップでは、地域の小学生や大人の方々にご参加いただき、南万騎が原駅周辺エリアを探検し、地域の魅力を「みんなのみなまき物語」としてまとめました。その物語をもとに広場に設置するサインプレートを作成するなど、地域への愛着を育む取り組みを展開しています。
■エリアマネジメント拠点「みなまきラボ」(平成28年6月供用開始)
「みなまきラボ」ホームページ:
http://minamakilab.yokohama/地域全体の未来を考え新しいライフスタイルを提案し、それらを地域の人々と協働して実現するための公民学の連携拠点です。行政や事業者、大学が主体となり、横浜のクリエイターらと一緒に活動することで、地域内外のさまざまな人々を巻き込みながら、創造的なコンテンツの提供を実現していきます。
■審査委員の評価コメント
整備のプロセスに住民がしっかり参加できている点は評価できる。エリアマネジメントの中核施設として機能するためには、さらなる住民の参加と企業の協力が求められるだろう。
■グッドデザイン賞とは
グッドデザイン賞は、様々に展開される事象の中から「よいデザイン」を選び、顕彰することを通じ、私たちのくらしを、産業を、そして社会全体を、より豊かなものへと導くことを目的とした公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「総合的なデザインの推奨制度」です。
■南万騎が原駅周辺リノベーションプロジェクト
南万騎が原駅周辺地域は、昭和30~50年代に相鉄いずみ野線の開業に合わせて分譲された戸建て住宅を中心とする郊外型住宅地であり、居住者の高齢化が進んでいます。
本プロジェクトでは、駅前再整備を契機とし、駅周辺に商業施設のほか、介護・医療施設、子育て支援施設などを充実させるとともに、若年層向け賃貸集合住宅、高齢者向け集合住宅、分譲集合住宅を整備しております。
それにより、駅から離れた戸建て住宅に不便を感じるシニア層を駅近の集合住宅に誘引し、転居後の住宅に若い世代を誘致することで、住宅地の再活性化を図り、将来にわたって街の活力を持続できる地域となることを目指しております。
■参考
(1) 環境未来都市とは…
環境問題や超高齢化への対応などの様々な社会的課題に総合的に取り組んで活力ある都市をつくる、国家戦略プロジェクトのひとつです。横浜市は平成23年12月、国から「環境未来都市」に選定されました。
(2) 横浜市が進める「持続可能な住宅地モデルプロジェクト」とは…
住宅地の再生や活性化を目指し、当地区のほか、地域特性の異なる3つのモデル地区を指定して取り組みを進めています。
1.青葉区たまプラーザ駅北側地区、2.磯子区洋光台周辺地区、3.緑区十日市場町周辺地域
(3) 相鉄いずみ野線沿線 環境未来都市とは…
横浜市と相鉄ホールディングス株式会社では、「相鉄いずみ野線沿線における『次代のまちづくり』の推進に係る包括連携協定」を締結し、相鉄いずみ野線沿線に存在する豊かな自然環境や人的資源・低未利用地等の地域資源を活用して、「環境に配慮したまちづくり」「多様な年齢層にとって住みやすいまちづくり」を推進しています。
この取り組みは、「環境未来都市」として国から選定された横浜市が策定した「横浜市環境未来都市計画」の主要な取り組みである「持続可能な住宅地モデルプロジェクト」に位置づけられています。
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