コンクリート製品メーカーの株式会社池永セメント工業所(所在地:大分市大字中戸次4763、社長:池永 征司)は、一戸建て住宅の地盤補強工法(地盤改良工法)として開発した「家のねっこ」の本格導入に踏み切ります。
11月10日、九州地方発明表彰で「発明協会会長賞」を受賞しました。断面が「小判型」のコンクリート杭を用いることが選定理由になっています。
※詳細な選定理由は後述しています。
「家のねっこ」はプレキャスト鉄筋コンクリート杭圧入式地盤補強工法です。あらかじめ工場で成型・固化した鉄筋コンクリート杭を現場に搬入し、建物の真下の地盤に圧入機で何十本も打ち込みます。開発に当たり、地中の埋蔵小判もイメージしています。起こるととても厄介な「不同沈下」の防止に有効です。
これまでに弱い地盤に対する改良工事がいろいろと考案されてきました。しかし、従来の製品や工法は肝心の強度に疑問があったり、大切な健康に不安があったり、未解決の弱点や問題を抱えていました。「家のねっこ」はそうした難題をクリアできる補強工事として開発しました。
※工法比較一覧表をご提供できます。
家はひとたび傾くと、元に戻すのが至難です。「家のねっこ」では地盤調査と地盤補強と地盤保証が三位一体となり、家族の命と暮らし、住宅の資産価値を守ります。
◇「地盤補強」とは?
「地盤改良」とも呼ばれ、土地に強度を与える工事のことです。それにより軟弱な地盤にも家屋を立てられるようにします。
◇ネーミングの由来
「家のねっこ」のコンセプトは、「家に根っこを生やしましょう」。あたかも地中の根っこが地上の植物を支えるように、何十本もの杭が重い建物を支えます。
◇「家のねっこ」の五大特色
1.確かな支持性(小判型断面杭)
2.優れた耐久性(自己修復性能)
3.健やかな環境性(地盤汚染防止)
4.際立つ検証性(全数チェック)
5.+αの耐震性(オプション)
※詳しい資料をご提供できます。
◇工法のあらまし
概念図
地盤調査を踏まえ、全体で必要になる支持力を設計します。そして、圧入機で鉄筋コンクリート杭を強い地層まで打ち込みます。その際、杭一本ごとに荷重をかけて支持力が得られていることを確認します。
また、多くの杭を押し込むので土地そのものをぐっと引き締めます。杭はひび割れが生じても自ら修復する性能を備えています。「家のねっこ」は施工が標準化されており、スタッフに特別な技術がいりません。したがって、工事品質が安定しています。
◇杭の撤去について
地中埋設物や土壌汚染は地価を下げる恐れがありますが、「家のねっこ」は悪影響を最小限に抑えます。土地を売却するなどの理由で杭を撤去する際にも、ごく簡単にわずかな費用で済ませられます。
◇権利・認証関係
特許取得(第6104444号)
商標登録(第5898347号)
JIS認証(GB0816004)
建築技術性能証明取得(日本建築総合試験所 GBRC性能証明第17-14号)
◆脚光を浴びる地盤補強工事
日本は国土が狭く、人が住みやすい平野はたいてい河川が運んできた土砂により形成されています。また、埋め立てや切り崩しによる宅地造成が行われてきました。なかでも人口が集中する都市部では住宅を建てるのに適さない「軟弱地盤」が多く分布しています。
それが広く認識されたのは、倒壊、損傷、傾斜など、家屋に深刻なダメージを与える巨大地震の発生でした。さらに、全国に活断層が存在することも内陸部で発生した熊本地震により知られるところとなりました。
そうした経験と教訓から、建物の土台となる住宅の地盤に対する関心が高まり、地盤補強工事が脚光を浴びています。家族減災と資産保全に役立つ「家のねっこ」はこうした社会の要請に応じてブラッシュアップを図りました。
◇施主の意識の変化
幸せな家族と豊かな資産の象徴としてのマイホーム…。
たとえ上物に強い構造を取り入れたとしても、それを支える地盤が弱くては安心して暮らせません。
施主の方々の意識が大きく変化した今日では「建物(上物)+土地(地盤)」と考え、予算計画の段階で地盤補強工事に必要な費用を計上するようになりました。
マイホームは一生に一度の重大で高価な買い物になります。建築予算のほんの一部を充てるだけで地盤を強くできます。
◆「家のねっこ」の普及へ
池永セメント工業所はすでに40カ所で「家のねっこ」の試験的な施工を行っています。発明協会会長賞の受賞をきっかけとし、2018年早々からいよいよ本格的な受注に動きます。
地元の大分県と震災復興が遅れ気味の熊本県に加え、巨大直下地震の危険が差し迫る首都圏での事業展開に乗り出します。
当社は「家のねっこ」を日本の地盤補強工事のスタンダードとして普及していく所存です。
そのため、全国のハウスメーカーや工務店に導入を働きかけていきます。
◇建設土木業界への貢献
公共工事や住宅着工件数の減少など、建設土木業界を巡る環境は厳しくなっています。しかし、地盤補強工事は製品と工法の進化とともに成長が見込まれています。
「家のねっこ」は収益の確保に四苦八苦する業界に付加価値が高く差別化が図れる有望なビジネスを提供します。工務店はもとよりコンクリート製品メーカーの受注の増加に貢献し、相互の繁栄を成し遂げていきます。
池永セメント工業所のホームページ
http://www.i-cem.jp◆九州地方発明協会会長賞を受賞
「家のねっこ」は2017年11月10日、九州地方発明表彰において「発明協会会長賞」を受賞しました。
公益社団法人発明協会のホームページに選考理由が分かりやすく記されています。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/H29/jusho_kyushu/detail/jiii.html◇転載(抜粋)
小判型コンクリート杭による地盤改良工法
本発明は、住宅向けの地盤補強工法に使用するコンクリート杭の形状及び施工方法についての技術である。
工場製コンクリート杭製品は、遠心成型・プレストレスト製法・一般成型製法があるが、
1.専用設備が必要で高コスト
2.真円形状は先行掘りの孔のエアー・地下水が抜けない
3.多角形は先行孔が真円な為、隙間ができ施工精度・支持力等に影響を及ぼす
などといった問題を抱えている。
専用設備が不要で低コストに製造できる一般成型製法において、先行掘りの孔との関係が良好となる形状として「小判型形状コンクリート杭」を開発した。
これは断面から見て真円の上下を水平にカットしたもので、これにより、
1.コンクリート打ち込み面の確保(製造の容易性)
2.上下水平による段重ねの容易性
3.先行孔との隙間からエアー・地下水が抜け孔壁崩壊を防ぐ
4.大部分は先行孔と同一形状なので施工精度が良好で密着して摩擦力も期待できる
という効果を得ることができた。
以上。
コンクリート杭の断面の「小判型」は家を支える強さを増すために生み出されましたが、施主と工務店の豊かさを叶えたいとの願いも込められています。
これこそが「家のねっこ」の秘密といえます。
人生を左右しかねないマイホームの建築ですので、縁起にもこだわりました。
◆地盤補強の啓蒙に注力
当社は地盤補強に関する啓蒙活動に力を注いでいます。
施主の方々に対し、お子さまやお年寄りと一緒に楽しめる『家のねっこ劇場』という大判で厚手のユニークな冊子を差し上げています。絵本や紙芝居を見るような感覚で、家族の命と暮らし、住宅の資産価値を土台から支える地盤補強工事について学べます。
「地盤調査⇒地盤補強⇒地盤保証」の流れと関係もよく分かります。
◇『家のねっこ劇場』目次
(A4判・24ページ)
動機編:マイホームがほしくなるとき
土地編:暮らしたいところが決まった
被害編:宅地に適さない弱い地盤が多い
地盤編:地盤に対する意識の高まり
調査編:家を建てる土地の「地盤調査」
補強編:家を建てる前の「地盤補強」
保証編:家を建てた後の「地盤保証」
工事編:「家のねっこ」というパッケージ
囲い編:「塀のねっこ」というシンプル
擁壁編:「土のねっこ」というシンプル
実践編:それでは理想の家づくりへ
住宅建築フロー
◆会社紹介
公共工事向けと並び、住宅向けの造成用と基礎用のコンクリート製品の供給で豊富な経験と実績を持ち、多大な信頼を寄せられている専門メーカーです。
「家のねっこ」は造成用や基礎用の製品だけでは防げない住宅の傾きや傷みを軽減したいとの思いから、3年以上の歳月をかけて産学官の連携で開発した地盤用の製品&工法です。
今後は「造成+地盤+基礎」により、「施主+建築士+工務店」が思いを込めて創った住宅を強固な足腰で支えます。
「家のねっこ」の開発に心血を注いだ池永 征司は当社の3代目社長です。
本人は「初代の祖父は発明家で豪快、2代目の父は秀才肌で緻密、父を見習いながら、祖父のような人生を送りたい」と考えています。
このたびの発明協会会長賞受賞によりその夢の大きな一歩を踏み出しました。
◆会社概要
社名: 株式会社池永セメント工業所
代表: 池永 征司
創業: 昭和32年(1957年)
住所: 〒879-7761 大分市大字中戸次4763
事業: コンクリート製品の開発・製造・販売・施工
URL :
http://www.i-cem.jp詳細はこちらプレスリリース提供元:@Press