~「最低限ママ」を卒業! 私のセンスで家族の健康と幸せを叶える場所~
総合刃物メーカーの貝印株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 遠藤宏治)と株式会社ハー・ストーリィ(東京都港区、代表取締役:日野佳恵子)は、調査会社の株式会社クロス・マーケティング、株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント(東京都新宿区、代表取締役社長兼CEO 五十嵐 幹)と共同で、「大人女性の今と10年後のキッチン」をテーマに、大人女性のキッチンや調理周りの実態把握と未来ビジョンを探るべく調査を行い、「今」の意識や実態と「10年後にこうありたいイメージ」をイラストで具現化しました。
2020年に女性の2人に1人が50歳以上になり、2040年には60歳以上の人口が20~59歳の人口を上回ることが予測されています。今回の調査では、「今」と「10年後」のキッチンの姿に違いが大きく出ると想定される、子どものいる20代~70代の女性を対象に実施。また、ペルソナ作成にあたってフォーカスしたのは、「10年後」に子どもの独立を迎えるであろう40代50代の女性たちです。人生100年時代の折り返し地点に近づき、人生のターニングポイントを迎える50代は、子を持つ女性にとって子育ての終盤期であり、人生の新たな出発である60歳を迎える準備期間です。彼女たちにとってこの10年はライフスタイルの大きな変化が予想されます。
本リリースでは彼女たちのキッチンや調理に対する価値観、志向性、夫の家事参加、購買行動を解説します。さらに、遠くない将来子どもの独立を迎える彼女たちにとって、未来のキッチンを想像することは自分の人生を考えることそのもの。母親である大人女性の特徴的な3タイプをペルソナ化し、10年後にこうありたいというキッチンを具体化。彼女たちの購買行動のヒントを探りました。キッチンツールを通して暮らしに寄り添う貝印株式会社と株式会社ハー・ストーリィの共同プロジェクトとして、今後も研究を進め女性の輝く未来を応援してまいります。
■「今」現在の食・キッチンに求めるものは20-50代の違いは見られない
・20-50代、60-70代共に「隠す収納で、キッチンをスッキリ見せたい」が8割超え。
・20-50代の7割が「調理器具は必要なモノを厳選する。上質で長く使えるものを」希望。
・共働き世代の20-50代は「夫にも調理を手伝ってほしい」という意識が顕著。
・キッチン、調理への意識は20-50代では就業の有無による違いがみられなかった。
■60-70代の9割が実感する「主婦業もひと段落」。20-50代と大きな傾向差
・子ども達が独立した後の60-70代は「主婦業もひと段落」していると9割が実感。
・たまに帰ってくる子どもや孫のために「大きな鍋も必要」と7割。家族の繋がりがうかがえる。
・20-50代の約2倍!60-70代の8割が「和食中心」のライフスタイル傾向。
■20-50代の約半数が「質より量」、60-70代の食は「量より質」へと移行
・20-50代が「普段は肉料理が多い。子ども達にとって魚は主菜にならない」と感じ、60-70代の3倍。
・20-50代の3割強が「アイランドキッチン」に憧れ、60-70代は2割程度。子どもの巣立ちによりコミュニケーションの変化がうかがえる。
・20-50代は「モノが多い。収納に困っている」と4割が感じ、60-70代はその半数に減る。
■子育て中の大人女性「10年後のキッチン」は、モノがなくスッキリ、良質なツールを揃えたい
・雑多に見える「見えちやってる収納」から、10年後は「隠す収納」を希望。
・すっきりしてお手入れしやすい状態を希望しキッチンツールは良質志向。日本製に安心感。
・「今」は冷凍食品、レトルトも常備し活用しているが、子が独立したら夫婦の健康を考え旬の食材を使って丁寧に料理。子どもが帰ってきた時は家族みんなで食卓を囲みたい
〈調査結果1〉子どもの独立を迎える「大人の女性」4つの傾向
全体構成比が最も高い「ミニマム層」。育児や仕事に追われ「最低限でOK」の価値観
「今」と「10年後にこうありたいキッチン」をテーマに、子を持つ20-70代大人女性1000人への調査結果から特徴的な4つのクラスターに分類しました。全体構成比が最も高い43.7%だったのが、育児や仕事に追われている感がある「ミニマム層」。もともとは料理が得意ではなかったが、「子どものため」「家族のため」にがんばりたいと考えている「真面目ママ」です。次いで多いのが全体の36.3%を占める「極め層」。60-70代に多い傾向にあり、丁寧に家事の技術を磨く層です。この2つの層の女性たちが、10年後の未来ににどう変化しているかが、キッチン周りに関する商品サービスを考えていく上での重要なポイントとなります。
また、子どものいる女性にとって「料理」は好き・嫌い、得意・不得意はあるにせよ、生活において家族・家庭をつなぐものであり、自分(=主婦)としてのライフワークとも言える様子が垣間見えました。働く女性の増加、男性の家事参加などライフスタイルが大きく変化していると言われている一方で、雇用形態を問わず、家事のほとんどを女性が負担していることがわかりました。そのような現状であっても、10年後も「料理を続けていきたい」と考える女性は約9割。子どもが独立しても料理をするキッチンは女性にとって、変わらず続く「生活の拠点」。「シンプル」「スッキリ」に込められている心理には、単にモノの多い少ないだけではなく、根底には自分なりに「私にとっての使いやすさ・心地よさ」があるということを表していると考えられます。10年後も、女性にとってキッチンは「私の想い」や「私の世界」を表現する場所だということが伝わってきます。
子どもの独立を迎える「大人の女性」4つのクラスターとその特徴
〈調査結果2〉子どもの独立を迎える「大人女性」の特徴的な3層のプロフィール
定量調査の結果をベースとした20~70代の「大人の女性」4つの層から、「極め層」「エンジョイ層」「ミニマム層」をペルソナ開発しました。基本的なプロフィールの特徴は以下の通りです。
■家事の技術を磨く「極め層」は年代に比例して高い割合
・専業主婦率が65%と他の2層より高い。
・60代の2人に1人が「極め層」。70代では57%。
・20代~40代は3人に1人が「極め層」であり、40代がもっとも低い。
■キッチンに満足している「エンジョイ層」は世帯年収高め
・働くママが多い傾向で、正社員として働いており世帯年収は高め。
・夫が自営または自由業11%で2層には見られない傾向。
・持ち家率8割超え。
■子育て中の20-50代最多の「ミニマム層」はパート率高め
・フリーター、パート率が他の2層より高めで24.7%。
・3層中、世帯年収が最も低い。
・やや賃貸率高めで、趣味は少なめ。
〈調査結果3〉3層の「家事スタンスと夫との関わり」についての現状分析
「極め層」「エンジョイ層」「ミニマム層」の家事に対するスタンス、主に自分がする家事について、さらに夫の料理実態、期待について分析しました。ミニマム層は「家事は最低限できれば良い」と割り切っている傾向が顕著でした。
■家事の技術を磨く「極め層」は夫への期待感「薄い」
・家事は「自分できちんとやりたい」59.7%で、他の2層より高い。
・「買物」「食事の支度」「洗濯」など家事のほとんどを負担している。
・夫への調理の期待度は3層中もっとも低い。
■キッチンに満足している「エンジョイ層」は家族と家事分担
・家事は「家族と分担」と考え、自分が主にする家事も「買物」と「食事の支度」。
・夫への調理の期待度は3層中でトップの95.6%。
・夫と一緒に料理している。「料理ができる男性はかっこいい」と考えているのは3層中トップで39.7%。
■子育て中の20-50代最多の「ミニマム層」夫に助けて欲しい
・約7割が家事は「最低限できてれば良い」と割り切っている。
・家事は「家族と分担」と考えているものの、「買物」「食事の支度」「洗濯」など家事のほとんどを負担している。
・約8割が夫とは一緒に調理していない。「夫婦仲良く心あたたまる暮らし」をしたいが3層中最も低い。
〈調査結果4〉3層のまとめ「料理価値観」についての現状分析
料理に関する価値観に注目しました。極め層はクオリティを大事にし、エンジョイ層は新しい料理に挑戦する傾向。ミニマム層は質よりも効率重視の傾向がみられました。
■家事の技術を磨く「極め層」は「効率」よりも「質」大事に
・3層中でトップで「人工着色や防腐剤」に配慮し「栄養バランス」を大事に。
・3層中でいちばん「料理の手間省く」「時間はかけない」「後片付け考える」に消極的。
・自分の親世代も「出来合い」や「冷食・インスタント食品」は消極的だった。
■キッチンに満足している「エンジョイ層」は工夫と充実の食
・3層中で最も「新しい料理に挑戦」している75%
・9割が「季節の旬」の食材にこだわり、自然、天然素材を使っている。
・自分の親世代もまた「出来合い」や「冷食・インスタント食品」には消極的。
■子育て中の20-50代最多の「ミニマム層」は手間を省きたい
・ 3層中でいちばん「珍しいもの、おいしいものを探して食べる」に消極的。
・「食器を揃えたり、食卓のかざりつけ」を工夫して楽しむ27.1%。
・「出来合い」や「冷食・インスタント食品」は2人に1人が活用し「料理には時間をかけない」約7割。
〈調査結果5〉3層のまとめ「調理器具」「家電」についての現状分析
調理器具や家電について、「極め層」「エンジョイ層」「ミニマム層」のすべてが「高機能」「価格」「お手入れのしやすさ」を重視。極め層、エンジョイ層が「高機能」最も重視し、ミニマム層は「価格第一」を重視していることがわかりました。
■家事の技術を磨く「極め層」は「高機能」かつ「価格」も
・「高機能」重視で「デザイン・カラー・見た目」は3層トップ。
・3層中でいちばん「お手入れのしやすさ」を重視している。
・3層中でいちばん「日本製」であることを重視。
■キッチンに満足している「エンジョイ層」は工夫と充実の食
・3層中でいちばん「耐久性」「有名メーカー」を重視している。
・3層中でいちばん「クチコミ」「友人・知人」の紹介を重視。
・「食器洗い(乾燥)機の定期利用率34.6%で3層中トップ。
■子育て中の20-50代最多の「ミニマム層」は「価格」第一!
・3層中でいちばん「耐久性」は重視せず、「価格」重視の傾向。
・3層中でいちばん「軽さ」重視。利用頻度の多さがうかがえる。
・「ほったらかし家電」の定期利用率は3層中最も低い。
〈調査結果6〉ミニマム層における「今」と「10年後こうありたい」キッチン
「極め層」「エンジョイ層」「ミニマム層」 の3層中で構成比が最も高い「ミニマム層」。ミニマム層が10年後こうありたいと描く未来のキッチンをビジュアル化しました。現在のミニマム層のキッチンは収納場所が少なく、モノで溢れています。食器洗浄機を設置したくても置く場所がなく諦めている状況です。10年後は、「隠す収納」を希望し、キッチン周りがスッキリ。お手入れも行き届いています。ハイテク家電を活用して時間を創出し、良質なキッチンツールを使って、家族の健康と幸せのために丁寧に料理をし、私を潤す心地の良いキッチンを夢に描いていることがわかりました。
ミニマム層の現在のキッチン
•住居は賃貸マンションだが、夢のマイホームに向けて貯金中!
•収納場所が少ないのが悩み。何とか工夫し整頓している
•本当は隠す収納がいいが、現実は「見えちゃってる収納」
•モノが多い。掃除や片付けが行き届かない時もある
•食器洗浄機がほしいが置き場所がなく断念
•本当は夫にも助けて欲しいが普段の料理は殆ど自分が担う
•調理スペースが狭いので子どもと並んで調理の際は手狭
•大き目のフライパンをマルチに活用している
•キッチンツールは時々で買い集めたもの。統一感はない
•毎朝作るお弁当グッズは出しっぱなしになりがち
•子どもが食べ盛り。すぐ食べられるバナナやカップ麺は常備
•冷凍食品やレトルトも常備し活用
ミニマム層の10年後のキッチン
10年後のキッチンは、「すっきりしていてお手入れしやすい」「良質なツール」「旬の食材で丁寧に料理」「家族が再び集まる」大人のためのくつろぎ空間へ進化。
•分譲住宅に引っ越し 収納たっぷり
•日当たり良好、風通しよく緑のある居心地のよい空間
•雑多に見える「見えちゃってる収納」→「隠す収納」へ
•キッチンがすっきりしていてお手入れがしやすい
•夫婦の健康を考え旬の食材を使って丁寧に料理をしたい
•年齢も考慮してガスコンロはIHに、掃除がしやすい
•念願のビルトイン洗浄機で家事時間も短縮
•ジューサーやコーヒーミルがあり 手軽にほっと一息
•鍋、キッチンツールは品質の良いものを。日本製が安心
•毎朝のお弁当作りから卒業、道具は断捨離
•独立した子ども達が訪ねてきたら皆で食卓を囲みたい
•できればずっと料理は続けていきたい
〈調査結果7〉ミニマム層における「今」と「10年後こうありたい」私
キッチンの変化だけでなく、子どもが巣立った10年後、私自身の生き方も変化することを期待しています。今現在は「子どもがいちばん」で、自分の事より家族を優先しています。しかし、10年後の未来は「こうならなくてはいけない」という縛りを設けないようにしたい。子どもに手がかからなくなったら、もっと社会の中で「自分」を活かしたい、と前向きな将来像を描いています。
~調査報告書サマリーのダウンロードはこちらから~
https://herstory.co.jp/report/pdf/2019_kai_herstory_summary.pdf■調査概要■
調査1. : 定性調査(グループインタビュー)
調査日 :2018年6月
対象人数 :8名(4名×2グループ)
対象属性 :グループA 40代後半~50代前半 子どものいる世帯の有職主婦
グループB 60代 子どもが独立して夫婦2人世帯の主婦
調査協力 :株式会社ハー・ストーリィ、株式会社クロス・マーケティング、株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント
調査2. : 定量調査(アンケート調査)
調査日 :2018年7月下旬実施
対象人数 :1,000サンプル
対象属性 :20~50代女性、本人および配偶者が有職者(本人のみパートアルバイト含む)且つ、同居の子ども有
20~50代女性、本人が専業主婦、配偶者が有職者且つ、同居の子ども有
*60−70代は配偶者が定年退職/無職でも可
調査会社 :株式会社クロス・マーケティング、株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント
調査協力 :株式会社ハー・ストーリィ
調査3. : 定性調査(デプスインタビュー)
調査日 :2018年12月中旬実施
調査対象 :定量調査の結果絞り込んだ3つのクラスターに該当する40-60代女性 3名
調査方法 :デプスインタビュー及びワークショップ
場所 :Kai House キッチンスペース
目的 :「ペルソナの肉付け」「キッチン再現の要素をそろえる」
調査協力 :株式会社ハー・ストーリィ、株式会社クロス・マーケティング、株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント
【貝印株式会社】
1908年、刃物の町として有名な岐阜県関市に創業。現在、生活に密着した刃物を中心とする刃物、カミソリ、メンズグルーミング、ツメキリなどの身だしなみやビューティーケア、包丁をはじめとする調理・製菓、医療用など1万アイテムにもおよぶ商品を展開し、商品の企画開発から生産、販売、物流までの一連を行っている総合刃物メーカー。
本社:東京都千代田区岩本町3-9-5
代表取締役社長:遠藤宏治
http://www.kai-group.com/【株式会社ハー・ストーリィ】
1990年創業。女性視点マーケティングのパイオニア。約6万人以上の男女購買行動の比較研究より独自メソッドを確立。現在2000社以上の企業のペルソナ・インサイト分析・商品開発・プロモーション等マーケティングに導入。2018年、女性視点マーケティング専門誌「HERSTORY REVIEW JAPAN」創刊。女性視点を掴むビジネス誌として支持されている。
本社:東京都港区六本木5-11-25 鳥居坂アネックス5F
代表取締役社長:日野佳恵子
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