2020年の不動産市場 自然災害、消費増税、政局…… その影響やいかに!? ~長嶋修の市場予測セミナーも開催決定! ~

株式会社さくら事務所

2020年1月7日 9時00分

2019年は各地に大きな爪痕を残す自然災害に悩まされ、その戸惑いの中で10月には消費増税が施行。
憲政史上最長の現政権の継続が見通しづらいニュースは、今後の不動産市場や株式市場への影響も懸念されます。
そのようなこれまでの様々なトピックが、これからの不動産にどのような影響を与えるのか。
1月7日(火)、株式会社さくら事務所の会長で不動産コンサルタントの長嶋 修が市場予測を発表いたします。

不動産コンサルタント長嶋修(ながしまおさむ)
1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社『株式会社さくら事務所』を設立、現会長。
『中立な不動産コンサルタント』としてマイホーム購入・不動産投資など不動産購入ノウハウや、業界・政策への提言を行なう。著書・メディア出演多数。
https://www.sakurajimusyo.com/company/profile.php



【災害リスク待ったなし! 】
2019年の台風15号や19号は国内各地に甚大な水害・災害を
もたらしました。気候変動のトレンドはその変化の勢いを増し、海面温度上昇から大規模な台風が発生する可能性はますます高まり、今年も2019年を上回る災害が発生する可能性は高いでしょう。浸水可能性のある地域ではその備えを、また不動産選びではリスクのあるところはなるべく避けるといった動きが顕著になりそうです。「不動産売買・賃貸契約時にハザードマップの説明を義務付け」「災害リスクを金融機関の担保評価に織り込み」といった動きが出てくるかもしれません。「災害可能性に応じた火災保険料率の設定」は必至でしょう。

【消費増税の影響は? 】
2019年10月の消費増税後、12月の日銀短観では企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が、大企業製造業でゼロとなり、前回9月調査から5ポイント低下するなどありとあらゆる経済指標が悪化。台風の影響や趨勢を慎重に見極めるとしている政府ですが、年明けには災害の影響を差し引いた情勢がわかるはず。本格的な景気悪化が鮮明となった場合、株価や不動産価格に影響が出るのは避けられません。不動産価格の動きは東京都千代田・港・中央・新宿・渋谷区といった「都心 5 区」あたりから、品川・目黒区などの城南地区、世田谷・杉並といった城西地区へ。さらに城北(豊島区など)から江戸川区などの城東地区というように、左回りに波及していきます。さらに大きく見るとまずは東京が動き、神奈川から埼玉、そして千葉というように、もう一回り大きな左回りの流れがあります。名古屋・大阪・札幌・福岡などの都市には東京から 6 カ月~1 年程度で波及するのが通例。ただし 1990年のバブルやリーマン・ショック前のプチバブル期と比べるとその波及効果は限りなく限定的で、その大きさは東京で起きた波の数分の一程度に過ぎないのがここ最近の特徴です。また、昨今の不動産市場は極端な 3 極化の傾向を示し「価値維持ないしは上昇する 10~15 パーセント」「徐々に価値を下げ続ける 70 パーセント」「無価値あるいはマイナス価値に向かう 15~20 パーセント」といった具合でした。2020 年はこの 3 極化がますます進行する年となるでしょう。

【政局で株価・不動産市場に異変!? 】
2019年における銀座4丁目交差点周辺の公示地価は1億8,909万円/坪と、1990年バブル期をはるかに超える水準を示しましたがすでにピークアウト。2014年~2017年まで前年比9.6%~25.9%のプラスと大幅な伸びを示しましたが2018年になると9.9%、2019年には3.1%と、その伸びは大きく鈍化。この趨勢だと2020年にはプラスマイナスゼロもしくはマイナスに転じそうです。「桜を見る会」騒動で内閣府支持率を大きく低下させた憲政史上最長の現政権も年明け国会の野党追求次第では、衆議院の解散・総選挙を決断する場面が出てくる可能性が高いのではないでしょうか。長期政権だからこそ安定してきた株式市場や不動産市場にも影響必至で、実質的な日銀による国債引き受けといった現在のスタイルに懸念が示される展開となると、金利上昇など景気に悪影響を及ぼしかねない状況が生まれるかもしれません。金利上昇すれば不動産価格は下落します。世界を見渡せば「米中貿易戦争」「ブレグジット」「香港デモ」「中東情勢」など火種がいくらでも転がっており、世界の政治経済情勢はかつてなく不安定。日本円やスイスフランのように通貨の強い国はデフレ、それ以外の国はインフレに向かう可能性が高いでしょう。国内不動産価格にはもちろん下落圧力です。

【新築マンション市場に息切れ…… 】
2012年の政権交代以降「都心/駅近・駅前・駅直結/大規模/タワー」といったキーワードに象徴される新築・中古マンションを中心に価格上昇を続けてきた不動産市場。新築マンション発売戸数は年々減少。好不調を占う契約率も恒常的に70%を割り込むなど息切れ感が鮮明。2019年の首都圏新築マンション供給は3.2万戸の見込み(不動産経済研究所)ですが、2020年は3万戸を割り込むものとみています。供給は都区部や駅近・大規模・タワーマンションなどが中心となり、平均価格は横ばいというところではないでしょうか。新築マンションはもはや「高嶺の花」。こうした流れから中古マンション市場は過去数年のトレンド同様、好調が継続しそうです。


長嶋修の市場予測セミナー開催決定!
詳細・お申込み:https://www.sakurajimusyo.com/semi/20200111/
開催日:2020/1/11(土)10:30~12:00
開催場所:AP西新宿(東京都新宿区西新宿7-2-4 新宿喜楓ビル)
     都営地下鉄大江戸線「新宿西口駅」D5出口 徒歩1分 / JR「新宿駅」 西口 徒歩6分
定員:100名(1組2名まで)
参加費用:無料



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