ライカジオシステムズが重要文化財の3D計測とVR展示を支援した事例を発表

ライカ ジオシステムズ株式会社

2020年2月20日 11時55分

京都文化博物館で3D点群データを取得し、VRを利用した文化財の新たな展示方法に協力

計測テクノロジー業界のリーダーであるライカジオシステムズは、重要文化財に指定されている京都文化博物館において、小型で軽量な3Dレーザースキャナーを用いて点群データを取得し、VRコンテンツ作成を支援した最新事例を発表しました。出来上がったコンテンツは展示会場でバーチャルツアーとして公開され、文化財の魅力を伝える新たな展示手法として注目を集めました。




【2020年2月20日 東京】計測テクノロジー業界のリーダーであるライカジオシステムズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:日比孝典)は、重要文化財に指定されている京都文化博物館において、小型で軽量な3Dレーザースキャナーを用いて点群データを取得しVRコンテンツ作成を支援した最新事例を発表しました。出来上がったコンテンツは2019年の秋に開催された『辰野金吾没後百年 文博界隈の近代建築と地域事業展』で来場者にバーチャルツアーとして公開され、文化財の魅力を伝える新たな展示手法として注目を集めました。

本プロジェクトには株式会社エリジオン(以下エリジオン)、株式会社神戸清光、及び京都土地家屋調査士会も参画し、小型で軽量な3Dレーザースキャナー「Leica BLK360」を使い、京都文化博物館の別館の外観、別館内側のホール、屋根裏までを全て計測しました。取得した大量の点群データは、エリジオンが「InfiPoints」 で加工し、VRで閲覧するためのデータを成果物として作成しました。

3Dレーザースキャナーで取得した点群から作成したVRデータについて京都文化博物館学芸員の村野正景氏は、「いわば仮想空間に構築された高度に精巧なレプリカです。展示期間中は日頃から建物に親しんでいる近隣の方もVR体験をされました。近くで見ることが難しいスレート屋根や、鳥のように建物を見下ろして飛び回りながら建物の内外を閲覧できることに感動されていました。ほかにも今回の展示では、車椅子でご来場された方から、「自由に館内を動き回れたようだ」と感想をいただきました。VRはバリアフリーにも貢献できるかもしれません。」と新たな展示方法の可能性に期待を膨らませています。

ライカジオシステムズ社長の日比は据置型の3Dレーザースキャナーを使用した経緯について、「昨今、工事現場等でドローン測量が注目されており、今回のプロジェクトでもドローンで計測を行うかという案もありました。しかし京都文化博物館はドローン飛行許可が必要な区域にあるため、安全面と申請手続きにかかる時間を鑑み、持運びがしやすい据置型の3Dレーザースキャナーが最適だったのです。屋根など高いところの外壁は近隣の建物の屋上からスキャンし、屋内でスキャンした3D点群データと合体させることにより、建物の内外を自由に移動できる魅力的なVRコンテンツ作成に寄与できたと自負しています。これらの現場作業は休館することなく数台の3Dレーザースキャナーを使い、正味2日間で終えることができました」と述べています。

ライカジオシステムズは、今後も文化財や史跡などの保護や研究という観点だけでなく、魅力をアピールするためのVR等のコンテンツ作成という観点からも、支援を継続していきます。




詳細事例はこちらをご覧ください
https://leica-geosystems.com/ja-jp/case-studies/science-and-education/jp-kyotobunka-blk360-case-study

Leica BLK360の詳細はこちらをご覧ください
https://leica-geosystems.com/ja-jp/products/laser-scanners/scanners/blk360

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