~コロナ影響に6割は「対策検討中」と打ち手の見えない現状が明らかに~
解体工事・外構工事の一括見積もりWebサービスを運営する株式会社クラッソーネ(名古屋市中村区、代表取締役 川口哲平、以下クラッソーネ)は、新型コロナウイルスの感染が拡大する昨今における解体工事会社の経営状況について、当社の提携する解体工事会社193社を対象とした実態調査を実施しました。その結果、多くの解体工事会社で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う、業績への影響が出ていることが明らかになりました。
本調査の結果、明らかになったトピックスは以下の通りです。
【ポイント】
新型コロナウイルス感染拡大による、業績への影響を感じている解体工事会社は9割にのぼる。
7割強の工事会社が、「解体工事案件が減少、もしくは、減少見込み」・「売上減少見込み」と回答。
営業ルート別でみると「ハウスメーカー、工務店経由の工事」の売上減が最も多く、7割強の工事会社が該当。
新型コロナウイルスの影響に対して、6割強の工事会社が「対策を検討中」と回答し、打ち手が見えていない現状。
解体業界の二大課題「産廃処理場不足・処理コストの高騰」・「人材不足」は、解体工事の需要減少に伴い大幅ポイント減。「契約済み工事の延期・キャンセル/工事依頼の減少・集客難」が3位にランクイン。
【調査サマリー】
<総括>
新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、解体工事会社の経営状況について、当社の提携する解体工事会社193社を対象とした実態調査を実施した結果、新型コロナウイルス感染拡大による、現在もしくは今後の業績への影響を感じている解体工事会社は、9割(90.7%)にのぼることが明らかになりました。
影響として最も多かったのは、「(建て替え時・空き家等の)解体案件数が減った/減りそう」で、7割強(72.5%)の工事会社が該当、さらに、解体工事の売上の増減については、7割強(73.0%)の工事会社が「減少見込み」であると回答しました。また、売上が減りそうな営業ルートとしては、「ハウスメーカー、工務店経由の工事」が7割強(71.9%)と最も多く、次いで「個人からの直接受ける工事(49.6%)」という結果となりました。新型コロナウイルス感染が拡大するなか、一部のハウスメーカーや工務店が緊急事態宣言区域内の事業所や住宅展示場の休業に踏み切るなど、営業を自粛していることや、消費者の外出自粛や高額商品の買い控え、延期などの影響が出ていることが伺えます。
一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響に対する対策としては、6割強(62.7%)が「対策を検討中」と回答、次いで「営業強化(44.4%)」「コスト削減(29.0%)」が続きましたが、ハウスメーカーなどの法人も、施主である消費者も自粛モードになる中で、解体工事会社にとっては、抜本的な打ち手が見えない状況が明らかになりました。
また、解体業界の課題について、前回の調査時と同様に質問したところ、前回二大課題であった「産廃処理場不足・処理コストの高騰(73.1%)」、「人材不足(56.1%)」は、引き続きトップ2となりましたが、解体工事の需要減に伴いポイントが大幅に減少、新規項目である「契約済み工事の延期・キャンセル/工事依頼の減少・集客難(46.0%)」が3位にランクインしました。
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化も懸念されるなかで、国の資金繰り支援や雇用調整助成金の特例措置を活用するほか、「三つの密」を回避する等の建設現場での工夫や、新たな営業ルートや集客源の確保、顧客との商談や契約時のオンラインツ―ルの活用など、多面的な施策を打っていく必要があることが伺えました。
【調査結果詳細】
■新型コロナウイルス感染拡大に伴い、9割(90.7%)の解体工事会社が業績への影響を感じている。
解体工事会社に新型コロナウイルス感染拡大に伴う業績への影響について質問したところ、「影響が出ている」が35.8%、「今後、影響が出る可能性がある」が54.9%と、9割(90.7%)の工事会社が業績への影響を感じていることが明らかになりました。直近で影響が出ている工事会社は4割に満たないものの、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化することによって、さらに影響が大きくなる可能性があるといえます。
Q1. 新型コロナウイルスによる業績の影響はありますか?(N=193)
■新型コロナウイルス感染拡大の影響で最も大きいことは、「解体案件数が減った/減りそう」で7割強(72.5%)。
新型コロナウイルス感染拡大による影響(及び今後影響が想定されること)を聞いたところ、「(建て替え時・空き家等の)解体案件数が減った/減りそう」が72.5%と圧倒的に多い結果となり、次いで「資金繰りが苦しくなった/なりそう(28.9%)」、「工事等の人員が余っている/余りそう(18.7%)」と続きました。現時点では、解体案件数の減少が目下の課題となっていますが、影響が長期化すれば、資金繰りや人員の余剰といった問題に波及していくことが予想されます。
Q2. 新型コロナウイルス感染拡大による影響(及び今後影響が想定されること)で、該当するものを全て選択してください。(N=193)
■7割強(73.0%)の工事会社が、「売上減少見込み」と回答。
新型コロナウイルス感染拡大による解体工事売上の増減について質問したところ、7割強(73.0%)の工事会社が「売上減少見込み」と回答しました。内訳では、「1割未満減少見込み(10.4%)」、「1割~3割程度減少見込み(37.8%)」「3割~5割程度減少見込み(18.1%)」で、5割以上の減少を見込んでいる企業は6.7%となりました。一方、「変わらない(影響がない)」と回答した企業は16.1%、「わからない」は10.4%という結果となり、現時点では売上への影響見込みがない、もしくは、影響を見通せない工事会社が3割弱(26.5%)であることが明らかになりましたが、今後影響が長期化した場合、さらに多くの工事会社への売上への影響が出る可能性もあり、動向を注視する必要があるといえます。
Q3. 新型コロナウイルス感染拡大による解体工事売上の増減見込みをお答えください。(N=193)
■売上が減少している営業ルートでは、「ハウスメーカー、工務店経由の工事」がトップで7割強(71.9%)。
上記設問で「売上減少見込み」と回答した工事会社に、売上が減少している営業ルートを聞いたところ、「ハウスメーカー、工務店経由の工事」がトップで7割強(71.9%)となり、次いで、「個人からの直接受ける工事(49.6%)」、「不動産会社経由の工事(47.1%)」が続く結果となりました。一部のハウスメーカーや工務店が緊急事態宣言区域内の事業所や住宅展示場の休業、工事中止に踏み切るなど、営業や工事を自粛していることの影響が大きいと考えられるほか、消費者の外出自粛や高額商品の買い控え、延期などの影響も出ていることが伺えます。
Q4. どの営業ルートからの売上が減りそうですか?該当するものを全て選択してください。(N=121)
■新型コロナウイルス感染拡大による影響への対策は、6割強(62.7%)が「対策を検討中」。
Q2で「影響を受けていない」以外の項目に回答した工事会社に対して、新型コロナウイルス感染拡大による影響への対策について質問したところ、6割強(62.7%)が「対策を検討中」と回答し、最も多い結果となりました。具体的な対策では、「営業強化(44.4%)」、「コスト削減(29.0%)」「人員整理(9.5%)」と続きました。ハウスメーカーや工務店をはじめとする、各種営業ルートからの解体工事案件が減少するなかで、営業強化やコスト削減といった対策を取っている工事会社も一部あるものの、施主(消費者)の自粛モードもあり、また影響が及ぶ期間も不透明な状況において、根本的な対応を見通せていない現状が明らかになりました。
Q5. 新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けて、どんな対策を取っていますか?もしくは、今後取る予定ですか?(N=169)
■新型コロナウイルス感染症対策のトップ3は、「従業員の手洗い、うがい、消毒の徹底(80.3%)」「事務所の換気(67.9%)」「従業員へのマスク配布やアルコール消毒の設置(65.3%)」。一方で、訪問営業や現地調査、工事の自粛モードは高まっていない。
各社の新型コロナウイルス感染症対策を聞いたところ、回答のトップ3は「従業員の手洗い、うがい、消毒の徹底(80.3%)」、「事務所の換気(67.9%)」、「従業員へのマスク配布やアルコール消毒の設置(65.3%)」となり、以下「勤務時間中のマスク着用徹底(59.6%)」、「従業員が集まるイベントの禁止(51.8%)」、「事務所設備、備品などの消毒(40.4%)」、「発熱した従業員の自宅待機(37.3%)」、「従業員の体温測定(29.5%)」と続きました。「特に何もしていない」と回答した企業は3.6%とわずかであったことからも、ほとんどの企業で何らかの対策を行っていることが明らかになりました。一方で、「訪問営業の自粛、もしくは、電話/オンライン化(18.7%)」、「工事の一時停止、延期(8.3%)」、「現地調査の延期、もしくは、電話/オンライン対応(7.3%)」、「工事や営業時間の短縮(5.2%)」と、営業や現地調査、工事を自粛/短縮したり、業務のオンライン化を進めたりする動きについてはまだ一部の工事会社にとどまり、自粛モードは高まっていないといえます。また、「在宅勤務の開始」も3.6%と、業務の特性もあり、在宅勤務は難しい現状が伺えました。
今後、新型コロナウイルスの影響が長期化した場合は、さらなる感染症対策が必要になる可能性もあり、業界の動向を注視していく必要がありそうです。
Q6. 貴社で実施している新型コロナウイルス対策について、該当するものを全て選択してください。(N=193)
■解体業界の課題は、前回同様「産廃処理場不足・処理コストの高騰」、「人材不足」が二大課題も、ポイントはそれぞれ大幅減。3位に新規項目「契約済み工事の延期・キャンセル/工事依頼の減少・集客難」がランクイン。
前回調査(2019年10月~11月に実施)と同様、解体業界の課題について質問したところ、前回と同様トップ2は「産廃処理場不足・処理コストの高騰(73.1%)」、「人材不足(56.1%)」だったものの、それぞれ前回と比べて、88.1%→73.1%(▲15ポイント)、83.2%→56.0%(▲27ポイント)と大幅にポイントが減少しました。一方で、新規の項目である「契約済み工事の延期・キャンセル/工事依頼の減少・集客難」が46.0%と3位にランクインしました。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ハウスメーカー、工務店経由をはじめとする工事の延期やキャンセル、工事依頼の減少、集客難が発生し、経営課題となっている一方で、解体工事需要が減少したことによって、もともとの経営課題である「産廃処理場不足、処理コスト高騰」や「人材不足」を課題ととらえる工事会社が減少しているものと伺えます。
とはいえ、新型コロナウイルスの影響が高まる現在においても、「産廃処理場不足・処理コストの高騰」、「人材不足」が解体業界の大きな課題であることに変わりはなく、根強い問題であることが明らかになりました。今後、新型コロナウイルスの影響が長期化した場合には、業界の課題にさらに変化する可能性があるため、定期的な調査を実施していく予定です。
Q7. 解体業界の課題で該当するものを全て選択してください。(N=193)
【調査概要】
・調査方法:インターネットによる調査
・調査期間:2020年4月20日~4月24日
・調査対象:解体工事一括見積もりマッチングサービス「くらそうね」と提携する解体工事会社193社
【クラッソーネ 会社概要】
クラッソーネは、住まいの領域から「豊かな暮らし」をサポートすることを目指して、2011年より解体工事の一括見積サービス「くらそうね解体」を、2012年より外構工事の一括見積サービス「くらそうねエクステリア」を展開し、相談件数5万件以上の実績があります。
本社:〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅5丁目7番30号 名駅東ビル4F
代表者:代表取締役 川口 哲平
設立:2011年4月1日
資本金:152,985,000円(資本準備金含む)
URL:
http://www.crassone.co.jp/事業内容:解体工事と外構(エクステリア)工事領域で、全国約2,000社の専門工事会社と施主様をマッチングする一括見積もりWebサービス「くらそうね」「くらそうねエクステリア」を運営
【「くらそうね」 サービス概要】
今年4月に全国展開を開始した新サービス「くらそうね」は、解体工事を希望する施主と解体工事会社をマッチングするプラットフォームで、これまでの「くらそうね解体」における累積約2万3000件の住宅解体に関する見積もりデータをもとに、AIが最短1分で最大10社の見積もり予想金額を算出する、国内初のサービスです。本サービスを通じて空き家解体の検討を早期化することによって、社会課題である「空き家問題」の解決や、昨今注目を集めている「住まいの終活」の推進に取り組んでいきます。
<施主向け>
・施主利用料:無料
・URL(施主向け) :
https://www.crassone.jp・主な機能・サービス
見積予想金額算出 :累積約2万3000件におよぶ住宅解体に関する見積もりデータをもとに、AIによって解体の 見積もり予想金額を算出(最大10社分を表示)※特許出願中
工事会社情報閲覧 :工事会社について「対応マナー」「追加費用」「工事品質」「工期遵守」「近隣配慮」の5項目から定量的な評価や口コミを確認可能
メッセージ送受信 :工事会社と直接メッセージの送受信が可能
専門スタッフ相談 :解体工事における不安点や疑問点について「くらそうね」担当スタッフへ相談でき、見積もり内容の相談から工事完了までを一気通貫でサポート
契約締結 :クラウドサインを用いた電子契約により契約手順を簡略化
<工事会社向け>
・工事会社利用料 :初期費用無料、月額利用料無料、成約手数料 工事金額の10%
・URL(工事会社向け):
https://www.crassone.jp/biz/index・工事会社の「くらそうね」利用メリット
集客効果:自社の予想金額や会社情報を確認した施主のみが本見積もりを申し込むため、受注確度が高い顧客を獲得可能
業務効率アップ:アプリ上で見積もり作成と顧客への送付ができるなど業務手順の効率化が可能
・利用申し込み方法 :下記の専用フォーム、専用フリーダイヤルから申し込みを受け付け
専用フォーム:
https://go.crassone.jp/signupフリーダイヤル:0120-849-165
企業プレスリリース詳細へPR TIMESトップへ