~約120年ぶりの民法改正に対応~
不動産情報サービスのアットホーム株式会社(本社:東京都大田区 代表取締役社長:鶴森 康史 以下、アットホーム)は、2020年6月22日(月)より、既存住宅を仲介する不動産会社を対象にした「耐震診断/耐震基準適合証明書発行」サービスの提供を開始いたします。
4月1日(水)に改正・施行された民法では、「瑕疵担保責任」に代わり新たに「契約不適合責任」という概念が導入され、不動産会社は耐震性など物件の状態をより詳細に把握し契約書に記載することが求められます。本サービスを利用することで、不動産会社は耐震性のチェック・説明に対応でき、業務効率や顧客満足の向上が図れます。また、既存住宅に対する消費者の不安解消や購入意欲向上につながります。不動産会社が改正民法に対応できる体制をサポートするとともに、国土交通省が重要施策の一つと掲げる既存住宅の流通活性化に寄与してまいります。
【サービスの概要】
アットホームが既存住宅を仲介する不動産会社の依頼を受け付け、実際に耐震診断を行う提携先へ業務委託を行います。物件に応じて、「耐震診断」や「耐震基準適合証明書発行」などさまざまなサービスを選択できます。
■提供サービス
1. 「耐震診断/結果報告書」サービス
既存住宅が地震に対してどの程度被害を受けにくいかなどの耐震性を調査できます。業務提携先が建物の基礎や屋根などの外部から内部まで目視による調査、目視で確認できない場合は筋交いセンサー(非破壊検査ツール)などの機械による検査を行い、結果報告書を発行いたします。
2. 「耐震基準適合証明書発行」サービス
業務提携先が耐震診断を実施後、建物の上部構造評点という点数を算出します。上部構造評点は4段階で判定され、上部構造評点1.0以上の場合、耐震基準を満たすことを示す耐震基準適合証明書の発行が可能になります。住宅購入者は耐震基準適合証明書を取得することにより、住宅ローン控除などの軽減措置を受けられます。
3. 「耐震補強計画/耐震基準適合証明書発行」サービス
耐震診断の結果、上部構造評点1.0未満で耐震基準を満たすための工事が必要な場合は、業務提携先が耐震補強計画書を提出します。該当物件に対し耐震補強工事を実施後、耐震基準を満たすことができれば耐震基準適合証明書を取得できます。
■提供対象 : 全国の不動産会社 ( 沖縄県・その他離島を除く )
■提供開始 : 2020年6月22日(月)
■業務提携先 : 一般社団法人木造住宅耐震普及協会 / 一般社団法人日本住宅耐震普及協会
【サービスリリースの背景】
<「耐震診断」サービスについて>
今回の民法改正で導入された「契約不適合責任」では、契約書に記載されていない場合や相違する記載がある場合、買主は売主へ補修や減額を請求できるようになるため、今後売主および不動産会社は雨漏りやひび割れ、耐震性などの物件状態をより詳細に把握し契約書に記載することが重要となります。不動産会社が改正民法に対応できるよう、2018年4月から提供しているアットホームの「建物状況調査」に加えて、本日より本サービスの提供を開始いたしました。
<「耐震基準適合証明書発行」サービスについて>
現在、旧耐震基準に該当する物件(※)は瑕疵保証サービスに加入できませんが、耐震補強工事を行い耐震基準適合証明書が交付されれば加入することができます。また、消費者は金融機関の住宅ローン減税などの軽減措置を受けられるので、既存住宅に対する消費者の不安解消や購入意欲向上につながります。本サービスの提供により、既存住宅の流通活性化に積極的に取り組んでまいります。
※一般社団法人木造住宅耐震普及協会によると、1981年6月以前の旧耐震基準に該当する一戸建て約1万戸のうち約98%、2000年基準以前の新耐震基準に該当する一戸建て約1万戸のうち約85%が、現在の耐震基準を満たしていないとされています。(2006年4月1日~2014年10月31日)
不動産業界において、約120年ぶりに改正された民法への対応支援と既存住宅の流通活性化促進を目的に、本サービスをリリースいたしました。
【関連サービスについて】
本サービスのほか、改正民法に対応したサービスや既存住宅流通を促進するサービスを提供しています。
■建物状況調査
国土交通省の定める既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士が、既存住宅の「建物の構造耐力上主要な部分」や「雨水の浸入を防止する部分」の調査を行うサービスです。
■既存住宅瑕疵保証・保険サービス
引渡し後に既存住宅に契約の内容に適合しないものが見つかった場合、補修費用を確保するための保険です。アットホームでは、国土交通大臣指定の保険法人である株式会社住宅あんしん保証と共同でサービスを提供しています。
アットホームはこれからも全国57,000店以上のアットホーム加盟店の業務効率化、生産性の向上をサポートするさまざまな商品・サービスの開発・提供を通して、不動産業界の活性化、IT化に取り組んでまいります。
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