新潟県湯沢町、リゾートマンション再生で移住希望者を誘致
地方での移住・定住サポートを行うきら星株式会社(新潟県南魚沼郡湯沢町、代表取締役:伊藤綾、以下きら星という)は、湯沢町(担当:企画政策課)より移住定住促進業務の委託を受け、芝浦工業大学 建築学科 佐藤宏亮研究室(以下佐藤研究室という)と共に、新潟県南魚沼郡湯沢町のリゾートマンションの1室を「緑の見えるSmall Office For Worker」をテーマに、自然の中で暮らしながらリモートワークができる部屋へリノベーションするプロジェクトを立ち上げました。今秋頃の完成を目指し、完成後は「湯沢暮らしお試し体験住居」として利用する予定です。
消滅可能性都市・湯沢町とリゾートマンション
東京からも新幹線で70分強のリゾート地・新潟県の湯沢町は、ウィンタースポーツのメッカとしてバブル期には「東京都湯沢町」と呼ばれるほど、首都圏から多くの観光客が訪れていました。しかし、バブル期以降は修学や就職などで人口が流出し、生産年齢人口の減少と少子高齢化が進んでおり、将来的に消滅可能性がある都市とも指摘されました。
バブル期に建てられたリゾートマンションは、現在約15,000戸ほど。一時は利用者が少なく「ゴーストタウン」「負動産」とも揶揄されましたが、ここ数年、首都圏からの移住だけではなく、若い世代の町民の居住などが促進され、町の人口の1/6ほどがマンションに定住をしているなど、その利用価値が見直されています。
その影響から町への転入が転出を上回る、いわゆる「社会増」の傾向が見られます。
湯沢町の移住定住パートナー・きら星株式会社
湯沢町は、こうした人口動態をさらに加速するため、令和2年4月よりワンストップの移住定住支援体制を構築して移住希望者を誘致する目的で、きら星に移住定住支援業務の委託を開始しました。きら星は「地方で暮らす人を増やし、消滅可能性都市をなくす」ことをMISSIONに掲げる、この湯沢町で誕生したベンチャー企業です。新型コロナウイルスによる自粛要請で今までの生活が変わったことで「地方移住」への関心が高まり、移住相談の件数はコロナ以前の3倍ほどに増加しています。そんな中で、移住希望者が中長期的に湯沢町での暮らしを体験できる仕組みとして「湯沢暮らしお試し体験」住宅制度をスタートすることにしました。
芝工大・佐藤研究室とのリゾートマンション改修プロジェクト
都市計画・地域計画・まちづくりを専門にしている佐藤宏亮教授(芝浦工業大学)の研究室では、持続可能性都市や建築ストック活用によるまちづくりの研究をしています。令和1年、湯沢町のリゾートマンションと移住者をテーマにした調査研究に、きら星代表の伊藤綾が協力したことから産学の連携がスタートしました。
湯沢町の持つポテンシャルを建築やデザインの観点から最大限に引き出し、新たなライフスタイルを提案していきたいと、学生たちと4月よりオンラインでやり取りを進めながら、リノベーションの企画・計画を進めてきました
共同研究を加速させるクラウドファンディングの実施
新型コロナウイルスの影響でオンラインでの授業となっている学生たちの為に、夏休み期間を利用した、現地での施工実習を計画しています。
地元の建築施工業者および南魚沼市を中心に遊休不動産のリノベーションを手がける社会人の団体「Teamりのべる(代表・西潟健人)」による指導を受けながら、自分たちで企画・設計をしたリノベーション計画を自らの手で作り上げていきます。
学生の旅費や滞在費は、クラウドファンディングを実施して調達予定。リターンとして完成後のお試し住居の優先滞在権を用意するなど、その後の関係人口の創出にもつなげていく想定です。
クラウドファンディングサイト「Good Morning」:
https://camp-fire.jp/projects/view/294153完成後の見通し
完成後は「湯沢暮らしお試し体験住居」として利用者に短長期の滞在をしていただく予定です。本住居のテーマは「自然の中に暮らしながらリモートワークができる部屋」。首都圏で働く30代前後の若者をターゲットに、実際の湯沢町での生活体験をしながら、移住後の生活をイメージできるような施設として利用者誘致をしていきます。利用者の反応を見たうえで、今後新たなテーマでの展開も検討中です。遊休資産として多くの空室が目立つリゾートマンションを活用して、新たなライフスタイルを提案していくことで、持続可能な町づくりの一端となることを目指しています。
問い合わせ先・会社概要
会社名:きら星株式会社
代表者:代表取締役 伊藤綾
本社所在地:〒949-6101 新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢1831
事業内容:地方での就職・転職サポート(職業紹介)および移住サポートサービス
企業サイト :
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