ソニー損保 戸建派VSマンション派の火災保険実態調査
ソニー損害保険株式会社(代表取締役社長:丹羽 淳雄、本社:東京都大田区、以下「ソニー損保」)では、 過去5年間に住宅を購入した火災保険加入者(戸建派500名、マンション派500名)に対して、災害リスクと火災保険に関する実態調査を実施しました。その結果、「水災」「水濡れ」「盗難」の3つのリスクに対して補償内容がいずれも過不足なく適正と判断される人は戸建派・マンション派ともに約1割にとどまり、特に戸建派に関してはわずか5.2%と非常に低い水準にあることがわかりました。
調査の背景
新型コロナウイルス感染対策の一環としたテレワーク推進の影響等もあり、都心部を中心に引越しをする人が増加傾向にあると言われています。住宅を購入して、引越しをする前に必ず加入を検討するのが火災保険です。この火災保険は、近年自然災害の増加にともない、断続的に保険料の値上げが続いており、2021年1月にも保険料が値上げされました。
こうした保険料の値上げに加え、節約意識の高まりによって、従来、保険代理店等から提案されたままのプランに加入する傾向が強かった火災保険の見直しの機運が高まりつつあります。今回の調査では本格的な引越しシーズンにあわせて、火災保険加入時に適切な補償内容に加入することを啓発すべく、戸建派とマンション派それぞれの加入傾向や、起こりやすい補償内容の過不足について調査したものです。
<調査結果サマリー>
1.戸建派の方が火災保険を自ら選び、プラン内容を深く検討する傾向がやや強い一方で、補償内容を完全に把握しているのはいずれも約1割。
・代理店経由(不動産会社・金融機関含む)で火災保険に加入している人は、戸建派・マンション派とも約8割と多数派。戸建派の方が共済系やダイレクト型など“自ら選んで加入する”傾向がやや強い傾向に。
・保険料の値上げが続く中で、注目を集めているダイレクト型火災保険の加入者は戸建派が12.0%、マンション派が12.8%といずれも約1割。住宅の購入が現在に近いほどダイレクト型を選ぶ人の比率が高く、 ダイレクト型火災保険のニーズの高まりがうかがえる結果に。
・火災保険加入時、「補償内容についてあまり検討せずに提案された内容で加入した」人は、戸建派が25.4%に対してマンション派が36.8%。戸建派の方がプランの内容を吟味する傾向が強い。ただし、実際に現在加入している火災保険の補償内容を完全に把握している人は戸建派でも13.8%、マンション派も14.0%といずれも約1割。
2.リスクと補償の過不足がある人は戸建派・マンション派ともに約9割。
特に戸建派の方が過不足が起きやすい傾向に。
・「A:水災」「B:水濡れ」「C:盗難」の3つのリスクと補償の過不足。いずれも適正であったのは戸建派が5.2%、マンション派が12.2%。全体の約9割(91.3%)に何らかの過不足が発生する結果に。
・「A:水災」「C:盗難」に関しては、戸建派の半数以上が適正な補償内容を選択し、マンション派を上回る。一方、「B:水濡れ」では、マンション派の74.2%が適正な補償内容を選択した。
3.加入時の検討内容、戸建派・マンション派とも第1位は「保険料」
「地震保険の付帯や補償」は戸建派の方がより意識して検討。
・火災保険加入時に検討した補償内容の第1位は戸建派・マンション派ともに「保険料」、第2位は「火災による建物の補償」。
・「地震保険の付帯や補償」に関しては、戸建派の方が意識的に検討。
4.FP(ファイナンシャルプランナー)飯村久美さんによる解説
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2 ウェブサイトで使用する場合は、出典として、ソニー損保の火災保険トップページへのリンクを設置してください。
https://www.sonysonpo.co.jp/fire/[調査概要]
名称:ソニー損保 戸建派VSマンション派の火災保険実態調査
調査対象者:過去5年間に住宅を購入して引越しをした人で、火災保険の加入検討に関わった人
属性:全国、30代以上の男女
サンプル数:1,000名(戸建購入者500名、マンション購入者500名)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年1月29日~1月31日
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100にならない場合があります。
ソニー損保 戸建派VSマンション派の火災保険実態調査
調査結果詳細レポート
1.戸建派の方が火災保険を自ら選び、プラン内容を深く検討する傾向がやや強い一方で、補償内容を完全に把握しているのはいずれも約1割。
まず、調査対象である過去5年間の住宅購入&引越しを行なった火災保険加入者1,000名に、現在加入している火災保険の加入経緯について質問したところ、代理店経由(不動産会社・金融機関含む)で火災保険に加入した人が、いずれも約8割と多数派。詳細な数字を見ると、戸建派78.2%に対して、マンション派が81.4%という結果になりました。
近年、保険料の値上げが続く中で注目を集めているダイレクト型火災保険の加入者は戸建派が12.0%、マンション派が12.8%とほぼ同じで全体の約1割。ただし、住宅の購入・引越しが現在に近いほどダイレクト型を選ぶ人の比率が高くなっており、ダイレクト型火災保険のニーズの高まりがうかがえます。
また、火災保険の加入時にどの程度、プラン内容について検討したかという質問では、「あまり検討せずに提案された内容で加入した」と回答した人が、戸建派25.4%に対して、マンション派が36.8%と10ポイント以上高くなっており、戸建派の方がプランの内容を吟味する傾向が強いことがわかります。
ただし、実際に加入している火災保険の補償内容を把握しているかという質問に対しては、「完全に把握している」と回答した人が戸建派13.8%、マンション派14.0%といずれも少ない結果となりました。
2.リスクと補償の過不足がある人は戸建派・マンション派ともに約9割。
特に戸建派の方が過不足が起きやすい傾向に。
火災保険の契約で起きがちなのが、基本の火災以外の補償に関する過不足です。
住んでいるエリアで発生リスクが高い災害に対して補償が不足している場合もあれば、逆にリスクが低いにもかかわらず補償をつけている場合もあります。今回は、戸建・マンションそれぞれに起きやすい補償の過不足を想定し、「A:水災」「B:水濡れ」「C:盗難」の3つの補償に対して、リスクと補償の過不足の実態を調査しました。
その結果、3つの調査項目ともにリスクと補償内容が適正であったのは戸建派が5.2%、マンション派が12.2%といずれも非常に低い結果となり、全体の約9割(91.3%)に何らかの過不足が発生していることがわかりました。3つのリスクに対して、いずれかの補償が不足している人は、戸建派34.2%に対してマンション派が25.0%。リスクが低いにも関わらず補償をつけている項目がある人は、戸建派75.4%に対してマンション派が71.6%と、全体的に補償を見直すことによって保険料を節約できる可能性がある人が多い結果となりました。
また、「A:水災」「B:水濡れ」「C:盗難」のそれぞれ項目ごとリスクと補償の過不足を見ると、「A:水災」に関しては戸建派の55.2%が適正な補償を選択しており、47.8%にとどまったマンション派を上回る結果に。マンションに居住している場合、ハザードマップ上では色がついているエリアでも、3階以上に居住している場合は被害のリスクは低くなる傾向にあります。マンション派のうち45.6%は、リスクが低いにもかかわらず水災補償をつけており、節約できる可能性が高いことがわかりました。
一方で主に上層階からの水濡れ事故などに対応する「B:水濡れ」の補償では、マンション派の74.2%がリスクに対して適正な補償を選択しており、戸建居住者より圧倒的に高い結果となっております。一般的に水濡れ事故のリスクはマンションの中層階・低層階が高く、戸建では低い傾向にあります。戸建居住者で保険料の節約を意識する場合は、水濡れ補償を見直すのも1つの選択肢かもしれません。
最後に「C:盗難」に関しては、戸建派の68.2%がリスクに対して適正な補償を選択しており、マンション派の42.0%より20%以上高い結果に。オートロック等セキュリティの高いマンションに居住している方は、周辺の犯罪発生状況なども鑑みた上で、盗難補償の有無を検討するのがよいと思われます。
3.加入時の検討内容、戸建派・マンション派とも第1位は「保険料」
「地震保険の付帯や補償」は戸建派の方がより意識して検討。
続いて、火災保険加入時に検討した内容について聞いたところ、戸建派・マンション派とも第1位は「保険料」第2位は「火災による建物の補償」となっています。違いが出たのは、第3位で戸建派が「地震保険の付帯や補償」であるのに対して、マンション派は「火災による家財の補償」となっており、 「南海トラフ」「首都直下型地震」といった大規模地震の発生が懸念される中、戸建派の方がより地震保険の付帯の検討傾向が強いことがわかります。
また、戸建派・マンション派とも「保険料」への意識が高いことから、今後より補償内容の過不足を調整したり保険料節約がしやすい傾向にあるダイレクト型保険の選択が進むことも考えられます。
4.ファイナンシャルプランナー飯村久美さんによる解説
火災や落雷、風災、水災などによる建物などの損害を補償してくれる火災保険。十数年前までは、どの保険会社で入っても、保険料は変わらず横並びの状態でした。現在では、各社打ち出す商品が多様化し、保険料も差が出ています。
今回の火災保険実態調査の結果をみますと、火災保険に加入する際、プランの内容についてあまり検討せずに代理店任せで加入した人が、戸建派では4人に1人、マンション派では2.7人に1人いることがわかりました。そして、加入している火災保険の補償内容を完全に把握しているのは、戸建派とマンション派、ともに約14%と少ない結果に。火災保険に入っているという事実で安心してしまっているのではないでしょうか。
一方で、補償の過不足があるという結果になった人は約9割いました。補償が過剰の例は、マンションの高層階や戸建てに住む人が、床上浸水のリスクが少ないのに水災補償をつけているケースです。オートロックなどセキュリティの高いマンションに住む人が、盗難補償をつけるケースも見受けられます。一方、補償が不足している例は、台風など風災の心配があるのに、補償がついていないなど起こりそうなリスクについてカバーされていないケースです。これはいざという時に、必要な補償が網羅されないので、早急に見直す必要があります。それぞれに必要な補償を把握した上で、火災保険を過不足なく備えることが、安心できる賢い保険の入り方といえるでしょう。また、今回の調査には含まれていませんが、火災保険を建物だけでなく家財につけている人が、家族構成に変化があったのにそのままにしているケースも見受けられます。子供が生まれたり、親と同居したりして、家族が増えた場合は補償を増やし、子供が巣立った場合などは補償を減らすとよいでしょう。
火災保険に加入する時の検討内容は、戸建派・マンション派ともに多くの人が「保険料」をあげています。ダイレクト型保険は、代理店を間に通さないため、代理店への手数料を削減できます。また、人件費、事務所の賃料、販売経費などのコストも代理店型と比べて安くすることができるため、ダイレクト型保険を選ぶことにより、同じような内容でリーズナブルな保険料を実現することが可能です。私たちにとって大切な住まいを守る火災保険。これを機に、必要な補償と保険料を見直してみてはいかがでしょうか。
監修:飯村久美
学習院大学卒業後、金融機関在職中にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得。家計を預かる2児の母としての、消費者目線でのアドバイスはわかりやすいと好評を得ている。テレビや雑誌などでも活躍中。
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