2021年8月末までに、200世帯の支援を目指します
認定NPO法人ビッグイシュー基金が事務局を務める「おうちをあなたに―コロナ困窮者の住宅確保応援プロジェクト(略称:おうちプロジェクト)」は、新型コロナウイルスの影響により住まいや仕事を失った人、定まった住まいを持たない人を対象に、賃貸住宅の初期費用などを提供して住まいを持ってもらうことを応援する事業です。東京や大阪などで、ホームレス状態の人や生活困窮者を支援する市民団体と協働し、事業開始の2020年8月15日から21年3月31日までの間に、131世帯がプロジェクトを利用して住まいを得ました。21年8月末までに、合計で200世帯の住まいの確保を応援します。※申し込み状況により、早期に受付を終了することがあります
おうちプロジェクトとは
おうちプロジェクトは、協働団体(一般社団法人つくろい東京ファンド、NPO法人Homedoorなど18団体)を通じて、新型コロナウイルスの影響により住まいや仕事を失った人、定まった住まいを持たない人を対象に、1.賃貸住宅の初期費用(最大20万円)、2.生活物資・家具などの費用(最大5万円)、3.またはその両方(総額20万円)を支払い、住まいを持ってもらうことを応援します。但し、1.および3.で、複数人の世帯が入居する場合や、単身世帯で対象地域(東京都内、横浜市、川崎市、川口市など)の住居に入居する場合の上限金額は25万円。※2021年1月から上限金額が変更されました
また、賃貸契約時に必要な本人の身分証、携帯電話の取得、緊急連絡先などを含め、当事者の収入や生活状況に応じて必要な各種サポートを、協働団体と提供しています。
この事業は、米国The Coca-Cola Foundation(コカ・コーラ財団)より、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い仕事や住まいを失った人々を支援するための資金として、50万ドル(約5357万円)の助成を受け、実施されています。期間は、2020年8月~2021年8月の期間限定プロジェクトです。
第1期の利用者、約半数はコロナで収入失った人
第1期(20年8月15日~11月15日)に利用した69世帯(72人)に、預貯金や収入の変化、入居前の生活拠点について聞き取りを行い、その結果をまとめました。コロナの影響で収入がなくなった世帯が33世帯、収入が減少した世帯が19世帯もあったことが判明しており、コロナの深刻な影響が確認できました。世帯主の雇用形態では、無職が最多の41人となっており、ビッグイシュー誌販売11人、アルバイト・パート8人、正社員3人、派遣社員2人、自営業1人、と続いています。
入居する前の生活拠点(複数回答あり)は、路上(21世帯)や支援団体の宿泊施設(13世帯)、ネットカフェなどの商業施設(8世帯)と答えた方が多い一方、親・親族の家(8世帯)、ご本人名義の家(7世帯)、友人・知人の家(5世帯)と答えた方も一定数おられました。※本プロジェクトでは「近日中に住まいを失う見込みのある人」も利用対象としています。
利用者の声
49歳男性Aさんはビッグイシュー誌の路上販売と資源回収のダブルワーカー。3年計画での路上脱出を目指す中、「初期費用が出るなら!」と利用を決断し、携帯電話の確保や戸籍の取り寄せ、物件探しを経て、都内家賃5万円台のアパートに入居しました。
現在は毎朝7時に出勤し、夜8時の帰宅後は、自炊しながらテレビを観てリラックス。路上生活との違いを聞くと、「好きな時にシャワーを浴びられるし、よく休めて仕事中に猛烈に眠くなる事もなくなった。部屋が汚れるのが嫌で禁煙もした」「今だからこそ言えるのかもしれないけれど、路上での暮らしは子どもの頃、好きだった秘密基地で暮らすみたいだったよ」と話してくれました。
プロジェクトの今後について
ビッグイシュー基金では、各協働団体と連携しながら、2021年8月末までに合わせて200世帯の住居確保の応援を目指します。※申し込み状況により、早期に受付を終了することがあります
認定NPO法人ビッグイシュー基金について
雑誌販売という仕事の提供を通じて、ホームレスの人の自立を応援する有限会社ビッグイシュー日本が母体となって設立された非営利団体です。
・ホームレスの人たちを中心に困窮者の生活自立応援
・ホームレス問題解決のネットワークづくりと政策提案
・ボランティア活動と市民参加
の3つの事業を柱に、各種のプログラムを通じて、貧困問題の解決と、「誰にでも居場所と出番のある包摂社会」の形成を目指します。
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