65歳以上の「4人に1人」が賃貸住宅への入居を断られた経験あり。6割の20~30代は、この問題を”知らない”

株式会社R65

2021年6月22日 11時18分

「知人がようやく借りられたのは事故物件だった」

65歳からのお部屋探しを専門で支援する株式会社R65(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:山本遼、以下「R65不動産」)は、全国の65歳以上と20~30代の方に対して「65歳以上が賃貸住宅を借りにくい問題(以下、「住宅難民問題」)」に関する調査を実施しました。



日本では、高齢化を背景にご高齢者の住まいを確保することが急務となっています。しかし、65歳以上が入居可能な賃貸物件の割合は、全体の約5%しかないといわれています。今回の調査では「住宅難民問題」の実態に加え、この問題に対する20~30代の認識や意見について調査を実施しました。

■調査結果のまとめ

「ようやく借りられたのは事故物件だった」 実体験にもとづく、悲痛なエピソードが多数。
4人に1人の割合で入居拒否。そのうち、5回以上断られた経験がある人は13.4%。
6割の20~30代が『住宅難民問題』を「知らない」。若年層ほど認知度が低い結果に。
72.4%の20~30代が「社会問題としてもっと周知されるべき」と解答。将来への不安や改善の声も。

■調査結果


1. 「ようやく借りられたのは事故物件だった」 実体験にもとづく、悲痛なエピソードが多数。

65歳を超えて賃貸住宅のお部屋探し経験がある方に対して、1番苦労したエピソードについて質問すると、年齢を理由に不動産会社からは拒否されやすく、多くの心理的・身体的な苦労があることがわかりました。

Q.具体的にどんな時が1番苦労しましたか?エピソードをお聞かせください。(n=374) ※一部抜粋
1.年齢を理由に入居を断られた
 「娘が住む家近くに住みたいと思い、部屋探ししましたが、ほとんどの物件が年齢を理由に内覧もできなかったです。」
 「年齢を聞いただけで「あっ無理です」と探す気も無い不動産屋や、一応電話をしてくれても嫌がっているのが電話の雰囲気で分かります。同じ事を何度も経験してめげました。」

2.急な立ち退きによる切迫感
 「明け渡しを、短期間に迫られ、どうすることもできなくて、住む所がなくなるのかと恐怖感で一杯になった。市会議員の人が、間に入ってくれて、今がある。」

3.紹介された物件が劣悪な条件だった
 「段差や階段の多い物件が多く、そもそも選択肢が少ない。知人がようやく借りられたのは事故物件だった。」
 「大丈夫と言う処があっても古く、狭い、風呂無し、階段が狭く急な処が多く、また、陽当り悪く洗濯物を干す処がない、交通便が悪いなど悪条件が重なるうえ、不動産屋の口の利き方が酷い。」


2. 4人に1人の割合で入居拒否。そのうち、5回以上断られた経験がある人は13.4%。




65歳以上の方は嫌な思いをするだけでなく、実際に4人に1人が入居を断られています。全国で「賃貸住宅の入居を断られた」人は23.4%で、そのうち5回以上断られた経験がある人は13.4%となりました。
関東圏では全国よりも断られる確率が高く(約1.2倍)、5回以上断られた経験がある人も多い結果です。(約1.3倍)人口の多さを考慮すると、より問題解決の重要度が高い地域であることがわかります。
断られた要因としては、年齢に加え「保証人の有無」「収入」「健康度合い」などが考えられます。


3. 6割の20~30代が『住宅難民問題』を「知らない」。若年層ほど認知度が低い結果に。




また、高齢者と若者では「住宅難民問題」の認知度に大きな差があることがわかりました。 「はい(知っている)」と答えた65歳以上は64.2%、30代は41.4%、20代は35.6%となり、年齢が低くなるほど「知らない」傾向があります。65歳以上との認知度の差は、30代が22.8%、20代が28.6%となり、6割の20~30代が『住宅難民問題』を「知らない」という結果です。
高齢者のお部屋探しに関する悲痛なエピソードが語られる中で、若者にとっては「遠い問題」であることが予想されます。

4. 72.4%の20~30代が「社会問題としてもっと周知されるべき」と解答。将来への不安や改善の声も。




若者の認知度が低い一方で、危機感や改善を求める声が多くありました。 「年齢を理由に住まいを選択できないことはおかしい」と答えた方は63%、「将来のことを不安に思う」が67.8%となりました。また、「高齢者の受け入れはリスクがあるのでしょうがない」については、「どちらとも言えない」を含めると87.1%となりました。オーナーの立場から考えると同情することも多く、”問題の複雑さ”を感じていることが予想されます。
結果として、「社会課題としてもっと周知されるべき」(72.7%)」に繋がったのではないでしょうか。

以下に、実際の20~30代の声を抜粋します。

Q.高齢者が賃貸住宅を借りにくい問題について、不安点やご意見などを自由にお聞かせください。 (n=294) ※一部抜粋
 「それは知らなかったので驚いた。年齢に囚われて自由に生活できないのは悲しいと思うのでもっと自由にできる制度があればいいのにと感じた。」

 「賃貸住宅を借りられない問題と合わせて、サ高住や介護施設など入居に費用がかさみ、将来の年金額が少ないと言われている中で不安しかない。」

 「借りられないのはおかしいが、わかる気もする為、難しい」

 「孤独死やトラブルの原因になるのは目にみえているが、国や行政がちゃんと対処して借りる側も貸す側も安心して過ごせる状況を作って欲しい。」

 「借りにくい事について、理由については致し方無いと思うが、それをきちんと広く世間に公表しない点は不公平に感じるため、まずはテレビやインターネット等で情報を流して欲しい。」

※二次利用の使用許可の確認は不要です

■有識者コメント
株式会社R65 代表取締役 山本 遼


今回の調査では、65歳以上が賃貸住宅を借りにくい問題が浮き彫りとなりました。大多数の物件が借りにくいことは知っていましたが、苦労されたエピソードや、4人に1人が断られている現状を考えると、胸が痛みます。また、一番の発見はこの問題に対する「若者の認知度が低いこと」でした。なかなかイメージしづらいかと思いますが、若い世代が将来苦労しないためにも、引き続き情報発信と問題解決を強化していきます。
R65不動産では昨年より全国展開を開始しました。約30社の不動産会社にご協力いただいていますが、目標は1,000社です。孤独死や認知症などのリスク回避サービスの提供を並行しながら、賃貸物件の確保を行なっていきます。

■お部屋探しにお困りの方はこちら
R65不動産:https://r65.info/

■調査概要
調査実施期間:2020年5月6日~5月14日
調査対象:1.全国の65歳を超えて賃貸住宅のお部屋探し経験がある方 2.全国の20~30代の方
有効回答数:888名(1.444名2.444名)
調査方法:インターネット上でのアンケート調査

■会社概要 株式会社R65
日本は世界で最も高齢化率が高いにもかかわらず、65歳以上の「住宅難民」 が社会問題となっています。65歳以上が入居可能な賃貸物件は、全体の約5%しかありません。R65不動産は、65歳からのお部屋探しを専門で支援する国内唯一の不動産会社として、物件を貸し出す際のあらゆるリスクの解決を行い、65歳以上の入居可能な賃貸物件を増やすことで、「いくつになっても、好きな場所に住める社会」を実現していきます。


代表:山本 遼
本社所在地:東京都杉並区荻窪4-24-18
設立:2016年4月7日
URL:https://r65.info/

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