不動産事業者のDXは昨対1.5倍の90%超、DX予算規模も明らかに

株式会社スペースリー

2021年7月16日 11時48分

電子契約へ『移行したい』不動産事業者は83%、システム選定や運用に不安も。 ~237事業者対象、不動産業界向け「DX意識調査アンケート2021」の実施~

 以下、不動産テック7社・1団体は、不動産事業者に対して行ったアンケート「不動産業界におけるDX推進状況」の結果を発表いたします。2020年6月に不動産テック6社・1団体が実施した「不動産業界のDX意識調査(※1)」と比較しながら、コロナ禍における1年間で急速に進行した、不動産業界におけるDXの現状について考察いたしました。

株式会社UPDATA(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:岡村 雅信)
イタンジ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:野口 真平)
WealthPark株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:川田 隆太)
株式会社サービシンク(本社:東京都新宿区、代表取締役:名村 晋治)
株式会社スペースリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:森田 博和)
株式会社ライナフ(本社:東京都文京区、代表取締役:滝沢 潔)
リーウェイズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:巻口 成憲)
一般社団法人不動産テック協会(本社:東京都港区、代表理事:赤木 正幸、巻口 成憲)



▼pdf版レポートはこちらから
https://info.spacely.co.jp/resources/2021-realestate-dx-survey/?formcampaign=organic_prtimes_210716

◆不動産業界のDX推進状況調査結果サマリー
・アンケート先237社のうち、「DX推進をしている」と回答した不動産事業者(以下「回答者」)は、218社と90%超で昨対1.5倍。
・DX推進の目的は、回答の圧倒的多数が「業務効率化」で約85%。
・「DX推進で苦労している点」として最も多かったのは「DX人材の確保ができない」。「DX人材」の必要性は昨年から引き続き重要課題である。
・「DXの年間予算」が「100万円以上」は回答者の50%以上。回答者の18%は「1,000万円以上」となり、DX投資本格化の傾向も見られる。
・導入状況・満足度ともにNo.1は、「Web会議システム」。「VR/オンライン内見システム」「チャットツール」「CRM(顧客管理)システム」の導入率は高く、不動産業界においても非対面接客やテレワークが増加していると考えられる。
・「電子契約システム」は導入検討層が多く、これから導入が進むことが見込まれる。
・コロナ禍以降に導入された割合が高いのは「Web会議システム」「オーナーアプリ/ポータル」「電子申込システム」「電子契約システム」「VR/オンライン内見システム」などテレワークをサポートする性質のシステムである。
・電子契約へ「移行したい」回答者は83%に上った。うち、「既に移行準備中」という回答が30%、「移行したいがオペレーションやシステム選定に不安」という回答が20%。

◆不動産事業者におけるDX推進の目的
 回答者の90%超が何らかの「DX推進をしている」と回答しました。2020年6月に不動産テック6社・1団体が実施した「不動産業界のDX意識調査」(以下「昨年調査」)では、「DX推進をしている」と回答したのは約60%でした。回答率で比較すると、DX推進は1年間で約1.5倍も拡大している状況です。
 DX推進の目的としては、「業務効率化」が圧倒的多数で約85%に上ります。



◆不動産事業者がDX推進で苦労している点
 「DX推進で苦労している点」として最も多かったのは「DX人材の確保ができない」、次点が「予算不足」でした。昨年調査でも、DX推進における課題として「知識・情報・ノウハウを持っていない」「人的リソースがない」「指揮をとる人がいない」など、「DX人材不足」と近似の回答が60%以上を占めていました。
 昨年に引き続き、「DX人材の不足」はDXを推進していく上で最大の課題となっています。



◆不動産事業者におけるDX年間予算
 DXの年間予算については、「50万円以上」が回答者の67%、「100万円以上」でも回答者の50%以上でした。また、回答の18%は「1,000万円以上」となり、本格的なDX投資を行っている企業も20%近く存在することがわかりました。



◆不動産業務DXツール導入状況と満足度
 導入状況・満足度ともにNo.1のツールは、「Web会議システム」でした。
 導入状況においては、従来よりベーシックに使われていた「不動産基幹システム」「勤怠管理システム」に次いで、「VR/オンライン内見システム」「チャットツール」「CRM(顧客管理)システム」の導入率が高く、不動産業界においても非対面接客やテレワークが増加していると考えられます。また、「電子契約システム」は導入検討層が多く、これから導入が進むことが見込まれます。
 なお、不動産業界特有のサービスにおける満足度で50%以上なのは、「IT重説のためのシステム」「AI査定システム」でした。





◆コロナ禍前後での不動産業務DXツールの導入状況
 コロナ禍以降に導入された割合が高いツールは「Web会議システム」「オーナーアプリ/ポータル」で、次いで、「電子申込システム」「電子契約システム」「VR/オンライン内見システム」となります。いずれも、テレワークを行う、またはテレワークをサポートする性質のあるサービスです。



◆法改正にともなう電子契約移行の希望
 電子契約へ「移行したい」と考えている不動産事業者が83%と、電子契約の需要は高まっています。「移行したい」と考える方のうち、既に移行準備を行っているという回答が30%、移行したいがオペレーションやシステム選定に不安を感じる、という回答は20%でした。



◆総括
 コロナ禍の1年を経て、不動産業界のDXは急速に進み、DXに関する意識にも大きな変革が訪れています。新しいワークスタイルの定着や、デジタル改革関連法成立にも後押しされ、この流れは一層加速することが期待されます。これらの変化は世の中にポジティブな影響をもたらすことが期待されますが、変化に対応していくための知見やノウハウを持つDX人材の不足は引き続き大きな課題となっています。
 不動産テック7社・1団体は、システムの開発や販売、技術提供、コンサルティングなど様々な側面から、不動産業界全体のDXに貢献してまいります。

◆アンケート概要
・アンケート実施期間:2021年6月3日~6月25日
・アンケート回答数 :219社/237名
・アンケート実施方法:インターネットによる調査


▼pdf版レポートはこちらから
https://info.spacely.co.jp/resources/2021-realestate-dx-survey/?formcampaign=organic_prtimes_210716

(※1)2020年6月の「不動産業界のDX意識調査」は、本調査主体の7社1団体から、リーウェイズ株式会社を除く6社1団体より発表されました。
URL:https://info.spacely.co.jp/news/75/

【不動産テック7社・1団体 概要】
◆スペースリー 概要
社名:株式会社スペースリー
代表者:代表取締役社長 森田 博和
URL:https://corp.spacely.co.jp
本社:東京都渋谷区渋谷3-6-20 第5矢木ビル5F
設立:2013年8月
資本金:267,963,395円
事業内容:
・直感的な操作で、 ウェブブラウザ再生可能な高品質のパノラマVRコンテンツの制作
・編集・管理、 活用までが一括してできるクラウドソフト「スペースリー」の開発・運用
・360度空間データや視線データの活用のためのAI x VRの研究開発を推進するためのSpacely Labの運営

◆UPDATA 概要
社名:株式会社UPDATA
代表者:代表取締役CEO 岡村 雅信
URL:https://updata.tech/
本社:東京都渋谷区宇田川町36-6 ワールド宇田川ビル5階B室
設立:2007年9月
資本金:82,500,000円(資本準備金含む)
事業内容:
・不動産オーナー・不動産仲介業者・管理会社向けITシステムの開発、提供
・Webサイト・ITシステムの受託開発

◆ イタンジ 概要
社名:イタンジ株式会社
代表者:代表取締役 野口 真平
URL:https://www.itandi.co.jp/
本社:東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー 40F
設立:2012年6月
資本金:36,000,000円
事業内容:
・AIを活用した賃貸不動産仲介の営業支援システム「ノマドクラウド」の開発、運営
・不動産リーシング業務のワンストップサービス 「ITANDI BB(イタンジ ビービー)」の開発、運営
・セルフ内見型お部屋探しサイト「OHEYAGO(オヘヤゴー)」の開発、運営

◆ WealthPark 概要
社名:WealthPark 株式会社
代表者:代表取締役社長 川田 隆太
URL:https://wealth-park.com/ja/
本社:東京都渋谷区恵比寿1-20-18 三富ビル新館3階
資本金:1,758,000,000円(2021年2月28日時点)
事業内容:
・収益不動産管理に特化したサービス提供
・非居住者向けアセット
・プロパティマネジメントサービスの提供
・インバウンド投資家紹介サービスの提供(販売支援事業)
・資産管理用ソフトウェアの提供(投資家対応サポート)

◆ サービシンク 概要
社名:株式会社サービシンク
代表者:代表取締役 名村 晋治
URL:https://servithink.co.jp/
本社:東京都新宿区新宿1-10-3 太田紙興(オオタカミコウ)新宿ビル6F
設立:1996年4月1日
資本金:3,000,000円
事業内容:
・Webサイトの企画・制作
・業務システムの企画・デザイン
・Webシステムの企画・開発・保守・管理・運用
・Webインフラの構築・保守・管理・運用
・Webビジネスのコンサルティング

◆ライナフ 概要
社名:株式会社ライナフ
代表者:代表取締役 滝沢 潔
URL:https://linough.com/
本社:東京都文京区湯島1-6-3 湯島一丁目ビル 2階
設立:2014年11月
資本金:865,180,000円(資本準備金含む)
事業内容:
・スマートロックブランド「NinjaLock」の製造・販売
・不動産管理ソリューション「ライナフスマートサービス」の開発・運営

◆リーウェイズ 概要
社名:リーウェイズ株式会社
代表者:代表取締役社長CEO 巻口 成憲
URL:https://www.leeways.co.jp/
本社:東京都渋谷区渋谷2-6-12 ベルデ青山ビル5階
設立:2014年2月
資本金:467,048,356円(資本準備金等含む)
事業内容:
・不動産取引の意思決定を支える情報インフラの提供
・不動産、資産運用のコンサルティング業務

◆不動産テック協会 概要
名称:一般社団法人不動産テック協会
代表理事:赤木 正幸(リマールエステート株式会社 代表取締役社長)
巻口 成憲(リーウェイズ株式会社 代表取締役)
URL:https://retechjapan.org/
本社:東京都渋谷区宇田川町36-6 ワールド宇田川ビル5階B室
設立:2018年9月
活動内容:
・不動産テック(不動産×IT)業務に関する調査研究及び情報発信
・不動産テック(不動産×IT)業務の標準化及びルールの確立
・不動産テック(不動産×IT)従事者等の育成・指導
・ビジネス機会創出のための各種活動
・国内外の関連諸団体等との情報交換や連携・協力のための活動とイベント開催
・国及び地方公共団体等に対する協力並びに建議及び要望
・前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業

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