1960年築ビルを最先端オフィスへ大規模リノベーション!オフィスをめぐる社会の転換期に、これからの働く場の在り方を体現
株式会社コスモスモア(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:枝廣 寿雄、以下「コスモスモア」)が設計・施工・PM(プロジェクトマネジメント)を担当した、株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村吉弘、以下「リクルート」)のオフィス移転プロジェクト「KUDANZAKA SUSTAINABLE PROJECT」は、オフィス・産業施設の建築・環境部門にて公益財団法人日本デザイン振興会主催の『2021年度グッドデザイン賞』を受賞いたしました。
本リクルート新オフィスは、快適で機能的なオフィスを表彰する第34回「日経ニューオフィス賞」の『ニューオフィス推進賞』も8月に受賞しており、大学としても使われていた歴史ある築古ビルに新技術を取り入れ、これからの働く場の在り方を体現した注目のオフィスとなっています。
プロジェクト背景
リクルートは会社統合を控えた2019年12月、新しい働き方への創造をテーマに新オフィスへの一部移転のプロジェクトを始動しました。ワーカーの増員対応や賃料の効率化等の経営課題に対し、築古ビルを賃借し大規模リノベーションをするという解決策を打ち出しました。移転先はリクルート設立と同じ1960年築の全5棟からなる延べ11,567平米の建物。築古ビルが持つ独自の良さと最新のテクノロジーを組み合わせた、SDGsの12番目の目標である「つくる責任、つかう責任」への挑戦でもあります。働く環境が目まぐるしく変わる今、次の変化へ対応する柔軟さを残しながらここで働く1500人が「安心安全に集い、快適に働くことができる」オフィスを考えました。
●働き方の変化に対応した空間づくりと可変性のある家具選定
間仕切りを排除し、可動パーティションやカーテンで部屋をゾーニングしました。床から天井までの密閉された壁を排除することで感染症対策のほか、将来のレイアウト変更や移転にも柔軟に対応ができ、工事により発生する資材や廃棄物の最小化ができます。OAフロアを敷設しないことでオフィス構築時に使用する資材の削減につながりました。
また、電源はフラットケーブル、モバイルバッテリーを採用しています。それにより、充電する場所にとらわれず身軽にどこでも働くことが可能となりました。
●何も触れずに過ごせるオフィス
世界的なパンデミックの発生により、「触ること」にかつてないほど敏感になった社会的背景を踏まえ、オフィス内で物に触れる機会を88.13%削減しました。タッチレスエレベーター操作盤、タッチレス照明操作盤、タッチレス扉開閉ボタンなどを採用し、安心して集える感染症対策と利便性の向上を実現しています。
関連資料:非接触照明スイッチとエレベーター操作盤をオフィスに導入
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000023149.html●ワーカーの活力を養うウェルビーイング拠点
リモートワークが続く従業員の精神面肉体面のケアの一環としてウェルビーイングを取り入れました。自然あふれる立地を生かし、九段下の豊かな自然を感じながら仕事ができるようワーカーを窓際に配置するレイアウトとし、身体的・心理的健康の両面から支援しています。5棟ある内の中央棟にコンビニやリフレッシュエリアなど人が集まる場を設け、オフィス内の巡回や歩行を積極的に促す設計としました。ワーカーの周辺地域への理解促進と運動機会の提供を目的に、皇居ランができる立地を生かして、シャワー付きのランニングステーションを1階に設けています。
●チームでのABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)※
希薄化が危惧されるつながりを再構築するためのコミュニケーションの場の創出として、チームとして働きやすい場を多数用意しました。
・少人数で活発に意見を出し合えるブレストゾーン
・チームのサイズや活動シーンに応じて多様に使えるスペース
・5人以上のグループ枠に最適な障子のような可動式間仕切りのあるミーティングルーム
・二人で集中して作業ができるハイフォーカスルーム
・動線から外れた場所に気分転換ができるラウンジエリア
※ABW:「Activity Based Working」の略で、最適な場所を自分で選んで働くワークスタイルのこと。
●築古ビルが持つ独自の良さを、最大限に引き出すデザインに
建物同士のつながりが感じにくい構造であったため、分かれた建物たちを繋ぐように床にレンガを用いて各棟の1Fと外部空間をつなげ、そこをきっかけにしてアクティビティを生み出すつくりにしました。既存建物が古く、構造壁や柱のスパンが短かったり天井高が低かったりしたことから内部空間はスケルトンとし、柱や構造壁に機能を付与することでその存在を感じさせない設えとしました。
株式会社リクルート 九段下新オフィス概要
所在地:東京都千代田区九段北1丁目14-6 九段坂上KSビル
ビル竣工:1960年
階数:地上7階 地下2階 塔屋2階
構造種別:北西南棟…鉄筋コンクリート造、中央棟・東棟…鉄骨造
事業主:株式会社リクルート
設計:スキーマ建築計画(1~2階 、7階什器)/株式会社コスモスモア(3~7階)
サインデザイン:株式会社village(R)️
施工・PM:株式会社コスモスモア
グッドデザイン賞審査委員による受賞評価コメント
働き方が大きく変化している中で今後どんなオフィスを作るかはオフィス設計者に突きつけられる新たな課題である。その中で可変性のある開放的なオフィスはとても新鮮だ。開放性を何で表現するかは様々だが、ここでの開放性は空間が可変的であるというシステムとしての開放性以上に連続するレンガなど素材の選び方、その組み合わせ、空間の構成によって生まれる使う人の身体と精神に作用する開放性が素晴らしい。新しい働く場の好例として高く評価された。
グッドデザイン賞受賞ページ:
https://www.g-mark.org/award/describe/52559?token=DuD8DTKtVF<グッドデザイン賞概要>
グッドデザイン賞は、1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。デザインを通じて産業や生活文化を高める運動として、国内外の多くの企業やデザイナーが参加しています。これまでの受賞件数は、50,000件以上にのぼり、受賞のシンボルである「Gマーク」は、よいデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれています。
グッドデザイン賞 公式サイトURL:
https://www.g-mark.org/株式会社コスモスモアについて
コスモスモア(URL:
https://www.cosmosmore.co.jp/)は、リクルートグループのリフォーム事業を担う会社として1990年に設立。その後、親会社のコスモスイニシア(JASDAQ.8844)と共に2013年に大和ハウス工業(東証一部.1925)のグループ企業となりました。オフィスデザインをはじめ、古くなったビルのリノベーションやオフィスビルのコンバージョンも手掛けるファシリティ事業や、スポーツ施設・商業ビル・アパートなど様々な用途の新築建物の構築を手掛ける建築事業ほか、総務アウトソーシング事業、マンション販売支援事業などを展開しています。
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