野村不動産グループ、20 年連続グッドデザイン賞受賞 2021 年度は、6 プロジェクト

野村不動産ホールディングス株式会社

2021年10月20日 19時49分

―「プラウド神田駿河台」は「グッドデザイン・ベスト100」に選出―

 野村不動産ホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:沓掛 英二、以下「当社」)は、当社グループの野村不動産株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:松尾 大作、以下「野村不動産」)において合計6プロジェクトが、公益財団法人日本デザイン振興会主催「2021年度グッドデザイン賞」を受賞しましたので、お知らせいたします。本年度の受賞により、当社グループの「グッドデザイン賞」受賞は20年連続となりました。
 なお、日本初の木造ハイブリッド高層分譲集合住宅「プラウド神田駿河台」は、「2021年度グッドデザイン賞」受賞作品の中で、審査委員会により特に高い評価を得た100件に贈られる「グッドデザイン・ベスト100」に選出され、「グッドデザイン・ベスト100」は、2年連続、7回目の受賞となりました。
 本年度は、住宅、オフィス、商業施設において、住む人、集う人の日々の暮らしや豊かさを追求するプロジェクトが評価されました。当社では今後も人や街が大切にしているものを活かし、「につながる街づくり」を通じて、社会に向けた新たな価値を創造してまいります。





〇 プラウド神田駿河台(中~大規模集合住宅関連のサービス)


【概要】
東京都千代田区神田駿河台に誕生した「プラウド神田駿河台」。柱・壁など主要構造部に、国産木材を使用した木質系構造部材を日本国内の高層分譲マンションで初めて採用。新たな領域での国産木構造部材の利用は、建築業界の常識を変え、豊かな自然環境へとつながっていく。また、住む人の意識改革を促すことからも、循環型社会の実現に貢献する。

【審査委員のコメント】
都市に最も多く建つ中大規模のビルディングタイプである集合住宅が、果敢に高層・木造ハイブリッドに挑戦していることを評価したい。 現時点では高価だが、工場での製作要素が増え、数も増えてくれば、短工期や職人の減少対応として価値も出るはずだ。 内装にも木を利用しているが、従来の分譲マンションは均質な品質の採用が重要であるため、なかなか自然素材は利用されにくいはずであった。木造というコンセプトのもとに、分譲マンションにつきまとっていた常識が覆っていることも、その構造と同様に挑戦的である。




〇 プラウドシティ吉祥寺(中~大規模集合住宅関連のサービス)
【概要】
「三鷹市風景百選」にも選出されるヒマラヤスギの大樹を引き継ぐ、エリア最大規模・678戸の大規模集合住宅。ヒマラヤスギを中心に住宅・商業・保育・サ高住・バス停等を複合的に開発し、SDGsに配慮した木造共用棟に設けたサードプレイスはコロナ禍の居場所として機能。新しい地域のシンボルとなる、多世代に向けた永住型住宅を提案した。

【審査委員のコメント】
この計画の大きな特徴は、前面道路からみるとマンションの共用部が隠れてしまうほどの大きなヒマラヤスギだ。奥には600戸を超える大規模な共同住宅が控えているが、だからこそ充実したパブリックファシリティーやバス停を取り込んだ前庭ができているのだろう。既存のヒマラヤスギに敬意を払うように建物が湾曲したり、軒の高さを抑えたり、奥行きのある街並みが実現されていることを評価する。




〇 プラウド杉並方南町(中~大規模集合住宅関連のサービス)
【概要】
閑静な街並みと都心への利便性を併せ持つ3棟からなる集合住宅。閉塞的で緑が減少していた住宅地の中に、かつての原風景を彷彿とさせる豊かな緑を確保。また敷地内に貫通通路を設けることで近隣住民の新たなる動線を生み出した。豊かで安心感を与える「森の中の隠れ家」となる邸宅、周辺からも四季の移ろいを感じられる邸宅とした。

【審査委員のコメント】
3棟の分棟配置とし、接道面は道路拡幅や小さな公園の提供など地域に貢献する緑地帯を確保。なかでも西側小学校と接する面には、新たな貫通通路を新設している。歩行者専用の曲がりくねった小道は、緑を眺めながら散策する地域の人々に愛され、子供たちの通学路となる。外周部を緑に囲まれた環境は住民にとって豊かであるだけでなく、積極的に近隣に開放されることで、新しい地域住民との関係を創り出している。このような点で本件は特筆すべき計画であるといえる。


〇 プラウドフラット中野(中~大規模集合住宅関連のサービス)
【概要】
本計画は中野駅前(東京都中野区)の無数の飲食店がひしめき合うカオス的な魅力のあるエリアを抜けた住宅地に立地する。「街を楽しむ住まい」をコンセプトに、この街に魅力を感じながら良好な住環境とコミュニティを求める人々に向けた165戸の賃貸住宅であり、様々な共用施設を設け、住民間の交流が生まれ街を楽しむ輪が広がることを目指す。

【審査委員のコメント】
敷地条件を上手く活かした配棟計画によって生まれた中庭が、住民が安らぎを感じられる心地よく美しい空間となっている。周辺の現状に比べれば高さのあるボリュームでありながら、全体が奇をてらわず誠実にデザインされ、周囲に対しても適切に良質な環境を導いている。規模を活かした多様な共用部や中庭は、密度の高い都市の住まいにおいて適度に互いの存在を意識し関係づける仕掛けとして機能するよう構成されていることも評価された。




〇 H¹O日本橋小舟町(オフィス・産業施設の建築・環境)
【概要】
「H¹O(エイチワンオー)」は、サービス付き小規模賃貸ビルとして少人数で働く方や分散ニーズに対応した、高品質な空間を提供するクオリティ・スモールオフィスである。生産性と付加価値向上によるビジネスの成長支援とともに、リモートワークの急速な普及に伴う新しいオフィスの在り方を「ヒューマンファースト」の視点でデザイン。IoT技術を活用したイノベーション創出、働く方へ心身の健康や幸せに過ごせるWell-beingな環境の提供など、社会に変革をもたらし得るオフィス・アズ・ア・サービスを追求した。
さらにH¹O日本橋小舟町は、エコロジー視点で描く「パッシブ・エコ・ビルディング」の採用、屋上テラスなど多様な働く場所の提供、全室自然採光・通風の確保、床放射空調によるワーカーの快適性と省エネの両立などにより、CASBEEウェルネスオフィス評価Aランク・DBJ Green Building認証・BELS認証の取得等、環境配慮・安全性・快適性等の取り組みも積極的に推進している。

【審査委員のコメント】
オフィススペースには、コロナ以降ますますバリエーションが求められている。そういった意味でこのような小さな個室で快適に過ごせる場所がますます必要になっていることは間違いなく、そのクオリティも様々なものがあっていいと思われる。その意味で、このプロジェクトは意欲的なプロジェクトであり、しっかりとデザインや、環境負荷低減にも力を入れている点を評価した。




〇 Hi-NODE TOKYO HiNODE PiER(ランドスケープ、土木・構造物)
【概要】
本計画は「芝浦一丁目プロジェクト(※)」の関連事業として、日の出エリアにおける賑わい創出と東京港の舟運活性化を目的に取り組んでいる。東京都港湾局が保有する日の出ふ頭の港湾局用地を一部借用し、船客待合所及び飲食店舗、更にイベント等も開催される、街に開いた芝生広場と緑地を整備した。
※ご参考:「芝浦一丁目プロジェクト」 10 月 1 日に着工(2021年9月28日発表 プレスリリース)
https://www.nomura-re.co.jp/cfiles/news/n2021092801898.pdf

【審査委員のコメント】
東京は海(東京湾)に面した大都市だが、都市生活の中で海辺を感じられる空間がほとんどなく、海上からの都市景観への意識も欠如しているのは、残念なことである。そのなかで、Hi-NODEは、舟運の玄関口かつ海辺を感じられる憩いの場所として機能しており、大正時代から現存する三角屋根の倉庫をモチーフとして継承することで、地区アイデンティティが感じられる。海上からの都市景観を表現するなど、小さな拠点ながら海に面した東京の空間イメージを創出するものである。北側に隣接する竹芝地区と歩行者橋でつながり、海辺の回遊性を高める第一歩となっている点も可能性を感じさせる。これが、港湾管理と都市生活との折り合いをつけながら東京の海辺の空間づくりを進めていく端緒となってくれることを期待する。



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