単身男女のマンション志向性とライフスタイル「+ONE LIFE LAB」にて第4回定点調査を実施

日鉄興和不動産株式会社

2021年10月21日 18時20分

~シングルライフにおけるニーズの変化とは?~

 日鉄興和不動産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:今泉 泰彦)が運営するリビオライフデザイン総研にて活動している、シングルライフのための暮らし・住まいの研究所「+ONE LIFE LAB」(プラスワンライフラボ:以下ラボ)では、単身男女のマンション志向性とライフスタイルについて定点調査を実施しました。同調査は2017年度から年に1回実施し、本年度で4回目となります。本紙では、調査結果を抜粋してご紹介します。今後もこの調査結果を商品企画に反映し、単身男女の理想の住まいをカタチにしていきます。


【調査の経緯】



 近年、核家族化の影響を受けて、単独世帯(世帯員が一人の世帯、以下「単身層」)が増加しており、2040年には約40%に達すると予測されています。単身層が増加傾向にある中、ラボでは単身層の志向性を継続的に把握するため、2017年から単身男女のマンション志向性とライフスタイルの調査を開始しました。他にも『マンションにおける共用部シェアリングサービス調査』『単身男性の理想の収納の調査』『在宅ワークの実態調査』など、単身層のニーズに踏み込んだ、多岐にわたる調査を毎年実施し、その結果をもとに、他業界の企業との共同開発も含めマンションの商品企画に活かしてきました。






【調査結果の概要】
 ラボの今年度調査結果では、トピックスとなるものとして、下記4項目をピックアップしました。前回調査の2020年度からの主な変化は以下の通りです。

1. 収納
 依然としてウォークインクローゼットは人気。ライフスタイルに合うウォークインクローゼットプランへのニーズもある。
 ・ 独立洋室のあるプランは一定の需要があり、最もスタンダードで人気のあるプランといえる。
 ・ リビングウォークインクローゼットプランは、「お出かけ派」の視点から評価。ウォークインクローゼットの入り口一つで利用方法に違いがあるため、より用途を明確化したウォークインクローゼットへのニーズもある。

2. キッチン
 2020年度と同様に、自炊率は高いままキープしており、キッチンへの注目度は高い。
 ・ 2020年度に上昇したキッチンの利用頻度は今回も維持しており、キッチンへの注目度は高い状態となっている。
 ・ 男女共にセミオープンキッチンの人気が高い。
 ・ キッチンタイプとコンロの数の関係は、オープン度の高さを求める方ほど多くのコンロ数を求める傾向があるため、料理への関心も高いと考えられる。

3. 設備・サービス
 価格が上昇しても欲しいアイテムにおいて共通するのは、『いつでも便利に使えること。』
 ・ 共用部では、定番の宅配ロッカーに加え、2021年度調査より新設した「24時間ゴミステーション」は、女性を中心に価格が上昇してでも欲しいアイテムとなった。忙しいシングルライフだからこそ、いつでもゴミ出しできる機能性に評価があったと考えられる。
 ・ 専有部では、女性において備え付けキッチン収納、浴室換気乾燥機、フルオートバスといった水回り設備へのニーズが高い。

4. ライフスタイル・価値観
 将来の心配事は、これまで同様に「健康・金銭・⽼後」が中心。マンションは⽼後も見据えた将来設計の対策案としての位置付け。
 ・ ⽼後を見据えた、健康面、金銭面における心配事が目立った。特に女性でその傾向が強くなっており、マンション購入理由についても⽼後対策がトップとなった。
 ・ マンション購入時における欲しい情報として、お金に関する項目が上位を占めるが、2020年度トップの『購入時に必要な金額』が男女共に低下した。


【調査の主な結果】




《欲しい間取り》
 希望の間取りとしては「ウォークインクローゼットがある」、「独立洋室がある」の2つのプランに人気が集中した。「ウォークインクローゼットがある」プランは、特に女性のニーズが高かった。一方「独立洋室がある」プランは、男女共に人気のプランとなる。
<前回調査比較>
 前回と比較し全体的に分散化の傾向となった。調査ごとに人気が高まっていた「ウォークインクローゼットがある」プランは今回初の低下となり、その分を「リビングから入れるウォークインクロゼットがある」プランが上昇している。特に女性において11pt上昇したことが大きい。





《キッチンタイプ》



 最も欲しいタイプは、「セミオープン型」となり、次いで「壁付型」となった。男女でやや異なり、女性はセミオープン型に人気が集中する一方、男性ではセミオープン型と壁付型に人気が⼆分した。各キッチンタイプの選択理由としては、「セミオープン型」、「壁付型」共に「使い勝手が良さそう」が上位として共通する。加えて「セミオープン型」では、「キッチンから部屋が見渡せるから」、「キッチンとリビングの動線が良さそうだから」を挙げており、リビングとの一体感を評価している。また「壁付型」では「調理時のにおいが部屋に広がらなさそうだから」、「キッチンが衛生的だから」、「調理時の油はねが気にならないから」を挙げており、機能面を重視する傾向が強い。
<前回調査比較>
 キッチンタイプについては、「女性=セミオープン型」、「男性=セミオープン・壁付型」が変わらず、前回と⾮常によく似た傾向となっている。また選択理由についても前回とほぼ同様となった。





《キッチン 優先するもの》
 最も優先すること(1位)は、「作業スペースの広さ」、「収納スペースの多さ」といった、”スペース”に関することとなった。どちらも男女共にニーズがある。また「収納スペース」については、優先順位1位~4位まで幅広いことが特徴であり、個人の志向に差が出やすい項目といえる。
<前回調査比較>
 前回の調査では、女性は「作業スペース」や「コンロの数」など調理視点で、男性は「収納スペース」や「食器洗い乾燥機などの設備が充実していること」など「⽚付け視点」というように男女で視点がわかれていたが、今回の調査では男女の差があまり無かったことが特徴といえる。



《専有部設備 重要項目》
 価格が上がっても欲しい専有部の設備は、「リビングにエアコン実装」が最もニーズが高い設備となった。次いで「浴室換気乾燥機」、「備え付けのキッチン収納棚」が上位となった。「浴室換気乾燥機」、「備え付けのキッチン収納棚」については、女性でよりニーズが高い傾向が見られた。また「ボタン一つでお湯張り、追い焚きができるフルオートバス」も女性のニーズが高く、水回りへの関心が高い。また男性では「5GB のインターネット環境」、「食器洗い乾燥機」のニーズが高く、利便性に通じる設備が選ばれている。
<前回調査比較>
 「リビングにエアコン実装」は過去調査全てにおいて1位の設備となり、必須アイテムといえる。前回との比較で変化があったのは「ボタン一つでお湯張り、追い焚きができるフルオートバス」、「お湯が冷めにくく経済的な保温浴槽」の2つが低下したことで、いずれも浴室に関係している。



《共用部設備 重要項目》
 価格・管理費が上がっても欲しい共用部の設備は、「宅配ロッカー」と、今回選択肢を新設した「24時間ゴミステーション」が突出して高かった。特に女性の希望が高い。いずれも「必要なし」の回答も⾮常に少なく、ニーズの高い施設・設備となっている。その他の施設・設備は2割未満となり、上位2つは大きく差がある結果となった。 <前回調査比較>
 前回と比較すると、もともとニーズが高い「宅配ロッカー」がさらに上昇しており、必須アイテムの施設・設備となっている。一方、その他の施設・設備の関しては前回並み~低下となっており、「宅配ロッカー」、「24時間ゴミステーション」がより際立つ結果となった。




《ソフトサービス 重要項目》
 価格・管理費が上がっても欲しいソフトサービスは、「害虫駆除」、「宅配ロッカーに入らない荷物の一時預かり」、「エアコンクリーニング」が上位3つとなるが、4位以下とも僅差の結果となった。男女別で順位をみると女性では「害虫駆除」、「エアコンクリーニング」、「水回りのトラブル等での駆けつけサービス」、男性では「宅配ロッカーに入らない荷物の一時預かり」、「害虫駆除」、「宅配ボックスでのクリーニング集荷・受取サービス」、「24時間有人管理」を希望しており、性別で異なる結果となった。
<前回調査比較>
 前回、「害虫駆除」が2位以下を離していたが、今回では平準化した結果となった。また回答者が選択した個数も減少しており、ソフトサービスへの関心がやや下がっている結果となった。



《ライフスタイル・価値観》
 ライフスタイル・価値観において「将来が心配だ」、「プライベートを大切にしたい」、「家の広さよりも利便性を優先したい」といった意識が5割以上となった。男女比でみると、女性では「将来が心配だ」、「家賃・ローンが多少高くても、通勤時間を短くしたい」、「できれば同じエリアに住み続けたい」、男性では「家賃・ローンを抑える為に、通勤が多少大変になっても構わない」、「住む場所はその時々で自由に変えたい」、「いつかは結婚したい」がより高い傾向となった。
<前回調査比較>
 前回は「人を家に呼びたい」、「人を家に呼びたくない」が同レベルであったが、今回では男女共に「人を呼びたくない」が大きく上昇しており、社会全体のライフスタイルの変化に伴う影響と考えられる。





《将来不安》
 将来不安では「ずっと健康でいられるか」、「⽼後の生活がきちんと送れるだけの貯蓄ができるか」、「年金の支給額がかなり減るのではないか」が上位となった。全体的に男性よりも女性の方がより多くの不安を抱えている傾向がみられた。特に「高齢になると賃貸住宅を貸してもらいにくくなるのではないか」、「何かあったら助け合える人間関係を構築できるか」、「⽼後の生活がきちんと送れるだけの貯蓄ができるか」が顕著であり、住まい・人間関係・金銭面と多岐にわたっている。
<前回調査比較>
 全体のポイントは低下しており、不安は減少傾向となっている。その中でも「年金制度が続いているかどうか」、「親の介護」、「家を買ったらローンを払い続けられるか」の低下が大きかった。



《マンション購入時における欲しい情報》
 マンション購入時における欲しい情報としては「税金の額や、支払いについて」、「購入時に必要な金額」、「持ち家と賃貸のどちらが得なのか」、「住宅ローンの種類、選び方」、「住宅ローンの流れ、仕組み、借り方など」が上位となり、全てお金に関する情報が中心。これらの項目は女性でより多くの情報を求める傾向があった。
<前回調査比較>
 前回と比較すると全体的に変化は小さいが、「購入時に必要な金額」が7pt減少していることが唯一変化となった。これは男女共に同様の傾向となった。



■アンケート調査概要
調査対象  :20~50平方メートル 未満のマンション購入を検討している30~40代の単身男女
調査地域  :首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
調査方法  :インターネットリサーチ
調査時期  :2021年8月4日(水)~6日(金)
有効回答数 :300サンプル
調査実施機関:楽天インサイト株式会社

■リビオライフデザイン総研
 ・設立  :2021年7月12日
 ・URL  :https://sumai.nskre.co.jp/lab
 ・活動内容:ライフデザインの発想で、人生を豊かにするマンションについて、人とマンションのあらゆるシーンを見つめ研究する社内シンクタンクです。シングルライフに特化し調査研究を行う「+ONE LIFE LAB」、最新の技術やテクノロジーを他企業と共創する「Co-Creation BASE」、ニーズに応え、あたらしい暮らしの提案を行う「新しいくらし!創造PJ」、マンションを買う前、買う時に自分らしく購入検討ができるよう提案を行う「新しい買い方創造PJ」から構成されています。
 ・運営  :日鉄興和不動産株式会社



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