新しい生活様式へ一気に舵を切った日本社会。見えてきたのは「家」が抱える問題だった。悩める人たちを救ってきた”住まいの臨床医“の、自分も家族もストレスを感じない家づくり。
働き方改革、男女協働家事・育児、夫婦といえどもプライバシーを尊重する考え方の浸透。そして感染症対策意識の高まり。社会のスタンダードが大きく変わる今、私たちの生活を支える「住まいのスタンダード」も変わってきています。
生活様式が変化しているにもかかわらず、家の間取りは今までのままでは、ストレスはたまる一方で、「片づかない」「居心地の悪い」家でがまんして暮らすようになってしまいます。『がまんしない家 これからの生活様式への住まいリセット術』では、数々の住まう人の悩みを解決してきた、水越氏が、これからの家づくりのスタンダードになりうる考え方を提示します。
だれもがまんしなくていい、生活しやすく、自然と片づく、居心地のよい家を手に入れるためにできることはたくさんあります。
『がまんしない家 これからの生活様式への住まいリセット術』
<目次>
第1章 家は生きている
第2章 これからの生活様式に合った住まいへ
第3章 がまんの原因を取り除く
第4章 快適さをあきらめない
第5章 「片づく」の先にある理想の住まい方
この数十年の間に、日本人の暮らし方は大きく様変わりしました。布団はベッドに、トイレは洋式水洗に、畳はフローリングになって、テーブルと椅子で食事をするようになりました。また、とくに都市部では、居住空間はとても狭くなりました。高度成長期以降、画一的な集合住宅が多く建設され、その間取りに合わせて生活してきた私たちです。子どもには個室を与えるものの、夫や妻には自分の場所がありません。会社員の夫が定年すると、急に家に人が増えたようになって、家族みんなの居心地が悪くなり、かろうじて、巣立った子どもの部屋を夫のための書斎にリフォームする、というのがこれまでのよくあるパターンでした。
ですが社会の変化のスピードは速く、現在では男女共働きは普通のこととなり、家事も育児も夫婦が分担して行うのが、若い人たちにはあたりまえのことになっています。また働き方改革や、降ってわいたコロナ危機によって、一気に家族の在宅時間が長くなるという事態が起こりました。そこで浮き彫りになったのが、「家」の問題だったのです。
なぜ、くつろぎの場であるはずの家が、快適な場所でなくなってしまったのでしょうか? そこには日本人の意識の変化が大きく影響しているのではないかと著者は言います。
集団生活をスムーズに送ることが重んじられていた日本社会では、家の中でもその精神が生きていました。もちろん、それでうまくいっているときはよかったのですが、現代社会を見てみると、「個人」の生活が優先されるのがスタンダードになっています。テレビを囲んで家族団らんする風景も珍しくなり、家族がそれぞれ別々の端末で好きなエンターテインメントを楽しむ時代です。
生活様式が変化しているにもかかわらず、家の間取りは今までのままでは、ストレスはたまる一方で、「片づかない」「居心地の悪い」家でがまんして暮らすようになってしまいます。
たとえば、プライバシーを重視する欧米型の住まいでは、寝室と洗面室がごく近い場所に設けられています(上の間取り図参照)。寝室から洗面室やトイレに行くのに、家族が集まるリビングを通るようなことはありません。私たちの住宅も、パブリックスペースとプライベートスペースを分けて考えると自然と暮らしやすい間取りが見えてきます。水回りと寝室を近づけることで格段に暮らしやすい家になるのです。
それ以外にも、収納、家事動線、断熱、インテリアなど、居心地のよい住まいの条件が、コンパクトにわかりやすく解説されています。リフォームしなくてもすぐ実用できるアイデアも満載です。
これまで多くの人たちの住まいの悩みを解決してきた”住まいの臨床医“こと一級建築士の水越氏が、間取りの実例や写真を添えながら、自分も家族もストレスを感じることのない、これからのスタンダードになりうる家づくりを提案します。
書籍情報
書名:『がまんしない家 これからの生活様式への住まいリセット術』
著者:水越美枝子
発売:10月28日
仕様:A5判/192ページ
ISBN:9-78-4-14-081878-7
URL:
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000818782021.htmlAmazon→
https://www.amazon.co.jp/dp/4140818786/楽天ブックス→
https://books.rakuten.co.jp/rb/16866782/著者情報
水越美枝子【みずこし みえこ】
一級建築士、日本女子大学非常勤講師、NHK文化センター講師。
日本女子大学住居学科卒業後、清水建設(株)に入社。商業建設、マンション等の設計を経て、1991年タイに居を移すため退社。アジアのインテリアスタイルや欧米型住居の長所を日本の住まいづくりに活かすコンセプトを携えて6年後に帰国。1998年から一級建築士事務所アトリエサラを共同主宰。住居設計(新築・リフォーム)、インテリアコーディネート、収納計画、キッチン設計など暮らしやすく、いつまでも美しく暮らせる住まいづくりをモットーに、総合的な家づくりを提案している。
おもな著書に『40代からの住まいリセット術』(NHK出版生活人新書)、『いつまでも美しく暮らす住まいのルール』(エクスナレッジ)、『人生が変わるリフォームの教科書』(講談社)、『理想の暮らしをかなえる50代からのリフォーム』(大和書房)など多数。
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