日本トレンドリサーチ・遺産相続のトラブルに関する調査
日本トレンドリサーチ(運営会社:株式会社NEXER)は、日本クレアス税理士法人と共同で「遺産相続のトラブル」に関するアンケートを実施し、結果をサイト内にて公開したので紹介します。
■遺産相続のトラブルどれほど起こる?
遺産の相続について、「誰が相続するのか?」「どういった配分で相続するのか?」などを決めなければならないような状況になることもあるかと思います。
何事もなくすんなり決まれば良いですが、場合によっては多くの人が関わるうえに相続について分からないことも多いので、何かしらのトラブルが起こってしまう場合もあるのではないでしょうか。
では、相続人や相続額を決めなければならないような状況になったことがある方のうち、「トラブルが起きてしまった」という方はどれほどいるのでしょうか。
今回は、日本クレアス税理士法人と共同で、全国の男女3258人の方々にアンケートを実施しました。
※本プレスリリースの内容を引用される際は、以下のご対応をお願いいたします。
・引用元が「日本トレンドリサーチと日本クレアス税理士法人による調査」である旨の記載
・「日本トレンドリサーチ」の該当記事(
https://trend-research.jp/10948/)へのリンク設置
・「日本クレアス税理士法人」(
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「遺産相続のトラブルに関するアンケート」調査概要
調査期間:2021年11月22日~11月29日
質問内容:
質問1:遺産の相続人を決めなければならないような状況になったことはありますか?
質問2:相続人を決める際にトラブルが起きてしまったことがありますか?
質問3:どのようなトラブルが起きたか教えてください。
質問4:遺産の相続額を決めなければならないような状況になったことはありますか?
質問5:相続額を決める際にトラブルが起きてしまったことがありますか?
質問6:どのようなトラブルが起きたか教えてください。
集計対象人数:3258人
集計対象:男女
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
■19.9%が、遺産相続人を決める際にトラブルを経験
まずは、遺産の相続人を決めなければならないような状況になったことはあるか聞きました。
25.5%の「ある」と回答した方々に、相続人を決める際にトラブルが起きてしまったことがあるか聞きました。
19.9%と、約2割の方が相続人を決める際にトラブルが起きてしまったことがあるようです。
どのようなトラブルが起きてしまったかについても聞きました。
相続人を決める際に起きてしまったトラブル
相続人が多くて、所在を調べるのが大変だった。(60代・男性)
遺言書に同意しない人がいた。(70代・男性)
父がバツイチだった為、前妻や前妻の子供も相続の対象になりもめた(30代・男性)
自分以外の相続人が何も協力せず、一人で対応することになった。(60代・男性)
父が亡くなった時に、相続権がない叔母が「遺産をよこせ」と裁判を起こしてきた(50代・女性)
相続人に当たる人の居所が分からなかった。(60代・男性)
兄が祖父の遺した不動産を、祖母と養子縁組して独り占めしたことで、直接の父や叔父を巻き込み大変な事になり、以来親戚、兄弟妹の行き来が無くなった。(70代・女性)
父親に隠し子がいて戸籍上認知していた。(50代・男性)
遺言書が曖昧だったので相続に関するトラブルがありました(50代・男性)
介護も何もしてなかった姉二人が、金よこせと言ってきた(60代・男性)
土地を誰の名義にするか、実家の家をどうするかなどトラブルが起きた(40代・女性)
続柄でいけばこの人なんだけど、親族に迷惑をかけたような人には権利を与えたくないといったトラブル。(20代・女性)
兄弟げんかをしその後も修復できていません。(60代・男性)
まず多くあったのは、「誰が何を相続するのか」といったトラブルです。
バツイチだった場合前妻や前妻の子供も相続の対象になっていたり、実は隠し子がいたりというパターンや、遺言書があってもそれに同意しない場合や、遺言者が曖昧だったことによるトラブルなどもあるようです。
その他のトラブルとしては、相続人にあたる人の所在地が分からないや、自分以外の相続人が誰も協力してくれず一人で対応したという方もいました。
■27.4%が、相続額を決める際にトラブルを経験
続いて、遺産の相続額を決めなければならないような状況になったことはあるか聞きました。
17.9%の「ある」と回答した方々に、相続額を決める際にトラブルが起きてしまったことがあるか聞きました。
27.4%の方が、相続額を決める際にトラブルになってしまったことがあるようです。
どのようなトラブルが起きてしまったかについても聞きました。
相続額を決める際に起きてしまったトラブル
自分が土地を相続することになり、査定額の半額を弟に渡すことになったが、土地の利権分(土地をもっていた方が得だと)も金をよこせとなった(40代・男性)
他の相続人は相続関係の作業を全く協力しなかったのに、遺産分割内容は法定相続分を要求してきたので、一人で対応したことに伴う必要発生費用や交通費・労賃の請求を求めたところ、認めて貰えなかったのでトラブルに陥った。(60代・男性)
遺言書が正式に書かれてなかったので金額についてもめた(70代・男性)
男兄弟4人による過去の経緯もあるので揉めたことがあり、配分をどうするか意見の相違があった(70代・男性)
遺産相続で、土地、建物を処分して均等割してほしいとの話が上がりました。しかし、不動産はすぐに売れるわけでもなく、時間がかかりました。(60代・男性)
祖父の遺産相続で、兄弟間で遺産を分けるのに私は何年間世話をしたから一番多くもらえるはず。とか、あなたには遺産は残さないと言っていた。と対した金額でもないのに骨肉の争いでした。(20代・男性)
不動産価値がはっきりと定まらなかった。(40代・男性)
祖母の介護を長男の嫁(私の母)一家が担ったが、祖母の死後、三男に財産配分を任せたら、三男の取り分を一番多くした。気前の良い人だと思っていたら、意外にも欲張りだった。(50代・女性)
相続人の一人が過大な要求(法律的にみて)をして相続人一同が興ざめた。(70代・男性)
遺言書内容を不満とした相続人がおり裁判所調停と成ってしまった。(70代・男性)
親の面倒も見ない長男がすべての遺産を相続しようとした。(60代・男性)
相続金額をいくらに決めるのか、本家対被相続人で話し合ったが折り合いがつかず間に入って頂いた方の提案にも同意できなかった。最終てきには、ハンコを押印して解決したが本家との行き来はなくなった。(70代・男性)
価値があるかわからないものをどうするか。(40代・女性)
介護などをしていたかどうかで兄弟間で配分について揉めてしまったという方が多くいました。
また、不動産価値がはっきり定まらなかったり、不動産を売る場合でもすぐには売れなかったりと、時間がかかりすぎてしまったというトラブルもありました。
■まとめ
今回は「相続人を決める際に起きてしまったトラブル」と、「相続額を決める際に起きてしまったトラブル」についての調査結果を紹介しました。
19.9%が相続人を決める際にトラブルが起きてしまったことがあるようです。
多かったのは、思わぬ人が相続の対象になっていたり、遺言者が曖昧だったりすることによる「誰が何を相続するのか」というトラブルです。
しっかりとした遺言書があった場合でも、それに同意しない人がいるというトラブルもありました。
一方で、相続額を決める際にトラブルになってしまったことがある方は27.4%という結果になりました。
介護をしていたかどうかという兄弟間での配分についてのトラブルや、不動産価値がはっきりと定まらなかったなどのトラブルがあるようです。
兄弟間などで相続人や相続額を決める際にトラブルになってしまった場合、その後も関係を修復できていないという方も少なくありませんでした。
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