ナイス株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:杉田 理之)はこのほど、当社本社ビルの木質化リノベーションを完了いたしましたので、お知らせいたします。
本リノベーションは、当社の創立70周年記念プロジェクトの一環として行い、コンセプトである「脱炭素・木質化の推進、アフターコロナにおける社員間コミュニケーションの創造」を実現するもので、5月23日にリリースした、木への「ときめき」で幸せを感じ、暮らしに彩りを添える空間提案「WoWooD™(ワウッド)」の取り組みの一つとして、木をルーツとする当社グループが持つ「木質化」に対するノウハウを盛り込んでおります。
設計及び工事については、建築や内装への木材利用を推奨する株式会社乃村工藝社(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:榎本 修次)にご担当いただき、エントランスホール及び2層吹き抜けロビー等の「木質化」を図るとともに、テレワークとリアルワークの融合、社員間コミュニケーションの充実を目的とするコワーキングスペースを導入いたしました。
具体的には、お客様をお迎えする1階エントランスホール及びロビーについては、スギを随所に活用いたしました。受付背面に、高さ6mの天井までスギの大径木を施したほか、約140平方メートル に及ぶロビーのフローリングには当社のオリジナル商材である、飫肥杉の赤身材を活用した「Gywood(R)」を使用し、美しい木目とともに、優しく落ち着きのある空間といたしました。更に、ロビーに新設したキッズハウスには、当社が供給する一戸建住宅の標準仕様であるオリジナル金物工法「パワービルド工法」や、国内で唯一当社グループが製造している木質繊維断熱材の「ウッドファイバー™」を採用しており、当社の商品性能を体感していただく場として活用いたします。
接客スペースである2階については、6部屋の接客スペース及び受付をリニューアルいたしました。各部屋にはそれぞれ6つの異なる樹種を使用しており、木目や香り、触り心地など、それぞれの樹種で異なる質感を感じていただける体感ルームとしました。受付カウンターには、ヒノキのスリット材を採用し、背面のパーテーションにはオニグルミとヤマザクラの2種類の国産広葉樹を、壁面には木曽五木の一つであるコウヤマキを施しています。また、大会議室の会議用テーブルは、既存の天板・幕板を「Gywood(R)」に張り替える「テーブルリノベーション」を実施しました。既存家具を有効活用しながら、素材の手触り・使用感をお試しいただけるほか、新たな木質化の可能性をご提案します。
コワーキングスペースとなる7階については、人に優しい木質空間を意識した設計としており、木材の色や香りが自律神経に鎮静効果をもたらすことで、副交感神経活動を活性化させる木の効能を生かし、作業効率の向上や疲労軽減効果を図ります。加えて、社員間コミュニケーションの質の向上を実現するべく、フロアのいたるところにソファやベンチ、デスクを配置し、部署の垣根を越えた社員同士の闊達なコミュニケーションを容易にできるよう配慮しております。当社では今後、オリジナル商材を様々な箇所・用途に使用した本社ビルを、お客様やお取引先様への各種木材商品や木質化空間のご提案として、当社グループのあらゆる事業の営業活動等に活用してまいります。
「WoWooD™」のキーメッセージは、「人と木と、ときめきをもっと。」
木材流通をルーツとする当社では、木の魅力やあらゆる可能性をより多くの方々に知っていただき、木をもっと身近なものにしていきたいという思いから、ナイスグループにおける木質化事業をつなぐ新しいコンセプトとして「WoWooD™」を掲げました。
「Wow(ときめき)」+「Wood(木)」の造語である「WoWooD™」には、自然由来の木ならではの効能や、唯一無二のデザイン性など木の可能性に対するときめきを表現しています。
また、木でつなぐ笑顔の「輪」、人を想う心の「和」、地球をはぐくむ未来の「環」という意味も込めて います。木に魅せられ幸せを感じ、思わず「Wow」と口にしたくなるような「ひとときのときめきと、 『彩りある未来』」を実現してまいります。
リノベーションコンセプト「脱炭素・木質化の推進、アフターコロナにおける社員間コミュニケーションの創造」
■ 1階 エントランススペース
受付背面には、床から吹き抜け天井に至る高さ約6mのスギの大径木を使用しています。また、カウンター下には、当社が手掛けるマンションのファサードとして採用する、オリジナルのスクラッチタイルを取り入れました。
■1階 ロビースペース
吹き抜けロビーの一部には、CLT(36mm)の断面を露出した支柱を配置しました。断熱、遮炎、遮熱といった機能面でも注目が集まるCLTの普及啓発を推進しております。
ロビーでは、当社オリジナル商材の「Gywood(R)」と、老舗家具メーカーである柏木工株式会社(本社:岐阜県高山市、社長:関 道朗)とのコラボレーションにより実現したオリジナルのテーブルとソファがお客様をお迎えします。
ロビーの中央部に位置するらせん階段下には、社員公募のアイデアを採用し、当社グループの木造建築で採用する「パワービルド工法」や、木質繊維断熱材の「ウッドファイバー™」を使用した「キッズハウス」を具現化しました。お子様に楽しんでいただくだけでなく、当社の商品性能を体感していただく機能も兼ね備えました。
■2階 接客スペース
接客スペースとして活用する2階では、4カ所のミーティングスペース及び2カ所の応接室を新たにリニューアルしました。2階受付背面のパーテーションには2種類の国産広葉樹を使用し、壁面には、木曽五木の一つであるコウヤマキを施しています。
■2階 大会議室の木質化
既存家具を有効活用しながら、天板・幕板の木質化を図った2階大会議室の会議用テーブルは、素材の手触りや使用感をお試しいただけます。
大会議室の壁紙腰壁には、当社オリジナル商品「凸凹Gywood(R)」を使用し、自然な凹凸感や陰影、手触りを感じていただくとともに、FSC認証、自然由来のエコクロスを壁面に採用することでウイルス、抗菌、消臭、ホルムアルデヒド吸着効果を加え、安心して利用できる機能を備えました。
■7階 コワーキングスペース
オープンスペースのテーブルには、当社オリジナル商材の「Gywood(R)」を使用したテーブル3台を設置しました。なかでも、12人掛けの大テーブルは、コワーキングスペースでの社員間コミュニケーションの象徴となります。フローリングについては、スギの圧密単板を使用しており、室内照明応答による可視光型光触媒で、ウイルスや菌、汚れのほか、シックハウスの原因物質を除去する機能を有しています。
本社リノベーションによるCO2貯蔵量
木は炭素を固定するため、地球温暖化防止に寄与する中、今回の内装木質化では木材利用量は約23㎥、CO2貯蔵量は約13tになります。これはスギ1本が1年間に固定する二酸化炭素の量を約14kgとした場合、約930本に相当し、人間が1日に吐き出すCO2排出量は約1kgと言われているため、13,000人分ものCO2を貯蔵している計算になります。今回のリノベーションでは、対象となる約1,440平方メートル の空間に加え、外構部分にもスギをはじめとした樹木を植えることで、更なる環境への貢献を果たします。
また、当社では、各拠点で使用する電力を、実質再生可能エネルギー由来100%の電力に順次切り替え、木質化と併せて、CO2排出削減の取り組みを促進してまいります。
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