社会的企業Renovate JapanとまちづくりチームN‘estによるシェアキッチン&シェルター「オナガハウス」がついに完成
「家が空いている」のに「家が足りていない」日本社会の問題を解決すべく、空き家と貧困問題の解消に取り組む社会的企業、Renovate Japan。今回は、空き家オーナーと焙煎士によるまちづくりチームのN‘estと組み、まちの様々な人を巻き込みながら半年以上のDIY改修を行いました。かつて空き家だった空間は、温かな居場所へと生まれ変わり、地域に開かれます。そして次はバリアフリーのeSports事業に取り組む株式会社ePARAと組み、東京都北区でバリアフリーのeSportsハウスをつくります。
昨年10月、オーナー姉弟の思い出が詰まった東久留米の空き家を、シェアキッチンと広めのシェルター2室が併存する空間へ改修する企画が始動しました。Renovate Japanによる3件目の空き家改修プロジェクト「オナガハウス」です(経緯等の詳細は前回のプレスリリースをご参考ください)。そして今年4月、ついにその改修が完了しました。これから、小さな挑戦・失敗を積み重ねながら少しずつ「やりたい」を「できる」にする空間として、オナガハウスは地域に開かれていきます(下写真は押し入れをカウンターに改修しました)。
改修中の様子
改修はおよそ7か月間。多くの地域の方々の力を借りました。また、今回もRenovate Japanの「タテナオシ」の事業モデルにより、家と仕事に困った方が1名、住み込みでDIY改修のバイトに参加しました。Renovate Japanでは、こうした方をリノベーターと呼んでいます。特に今回のリノベーターは、障害などもあり中学時代から引きこもり状態になってしまっていた方です。社会復帰を望んでいたものの、実家の環境が精神的にも地理的にも悪く、相談していた支援団体から弊社に繋がりました。支援中の3ヵ月間は住む場所と職のある安定した環境があり、運営スタッフが積極的に相談に乗る形で生活の立て直しを図ります。改修中やお昼休憩など、相談に限らずリノベーターやスタッフ間のコミュニケーションは活発で、とても明るい現場でした。
改修後の運営
これから、完成した2部屋は低額のシェルターとして活用しつつ、シェアキッチンは時間制で貸し出しを予定しています。また、その中でも既にN‘estチームの焙煎士がコーヒーを提供する「土曜日のカフェ」が、地域の集いの場として一早く開かれる予定です。住み込んでいたリノベーターは、いくつか希望に沿う仕事も見つかり、継続して賃貸化したオナガハウスに住む予定です。また、次の物件の改修にも通常の(住み込みではない)バイトとして参加します。
次の挑戦へ
今年5月からは4件目のプロジェクトとして、東京都北区の空き家をバリアフリーのeSportsハウス「Any%HOUSE」へと改修しています。 当事業は株式会社ePARAとの共同企画です。株式会社ePARAでは、eSportsを通じて誰もが自分らしく、やりがいをもって社会参加できるような支援を行っています。 改修期間はおよそ4か月間を想定し、9月にオープンする予定です。今までと同様に緊急支援との連携で、改修中から住み込みのリノベーターが6月頃に加わっており、生活の立て直しを支援しています。整理整頓等もお手伝いしてくれる気配りのできる素敵な方です。なお、改修内容は簡易な表層リフォームが中心となります。
Any%HOUSEとは
「Any%」とはゲーム用語で「達成率は気にせず、とにかく最速でゲームをクリアする」という意味です。ここでは、壁抜けなど「なんでもあり」に近いその状態と、バリアフリーの考え方を重ねています。また、「Any Person」すなわち「誰でも」という言葉に近く聞こえることも、バリアフリーを連想させてくれます。
完成図としては、1階に配信室とダイニングキッチン兼eSports施設をつくり、2階に居住用の個室を3部屋つくる予定です。家や仕事に困った障害者の方がここに住み、eSportsを通じて遊びや就労に勤しむことが出来る空間にしていきます。
Renovate Japanについて
空き家を活用して、家と仕事に困っている方々を支援するソーシャルビジネスです。「誰もが生きやすい社会」を目指して活動しています。これまで、家と仕事に困っていた方々4名と協働し、3軒の空き物件の改修に取り組んできました。4名とも、改修後にそれぞれの形で事業を卒業しています。改修後の空き家はシェアハウスなどの形で運用しています。 ホームページ(renovatejapan.com)も最近大幅に更新されたので、よろしければご覧ください。
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