仏壇・仏具・位牌の製造販売を行うアルテマイスター 株式会社保志(本社:福島県会津若松市、以下当社)は、自社で植樹・採取を行った国産漆を使用した新製品、工房厨子(こうぼうずし)「勝常(しょうじょう)漆仕上げ」を2022年7月に数量限定で発売します。直営店 アルテマイスター保志(福島県会津若松市)にて、ご覧いただけます。
厨子は、飛鳥時代より、仏像や経典などを納め、《大切なものを納める箱》として広まったといわれています。当社では現代の住空間に馴染み、自分らしいスタイルに適う祈りのかたちとした厨子を「工房厨子」として、20年前から製造・販売しています。
今回、新作として、東北を代表する寺院「勝常寺」の意匠に習い製作した「勝常 漆仕上げ」を、数量限定で発売します。塗装の漆は、自社で植樹・採取を行った、貴重な国産漆を使用しています。
工房厨子「勝常」 誕生の物語
仏都 会津
京都、奈良、鎌倉、平泉と並び、日本の五大仏都に称される会津。本格的に仏教が民間に広まったのは平安時代初期といわれています。法相宗の学僧・徳一(とくいつ)が奈良から会津に入り、荒廃した土地を仏教の力で救済しようと、会津の各地に寺を開き、一大仏教ブームを巻き起こしました。仏教は会津の民衆に根付き、仏像や寺院建築など多くの文化財が現代まで大切に残されています。
過去に学び、生まれたかたち
「勝常」の意匠の元となる勝常寺は、福島県会津地方の湯川村に、平安時代に徳一が開いたといわれている寺院です。薬師堂に祀られている薬師如来・日光・月光菩薩像は国宝に指定されています。普遍的な日本の美意識ある神社仏閣から意匠を学び、工房厨子「勝常」は誕生しました。会津の人々の心の拠り所となっている御堂の静かな佇まいと、反り上がる屋根の美しい存在感が、大切なものを納めるに適う、神聖さを感じさせます。
[動画:
https://www.youtube.com/watch?v=d_wvdqOZvqw ]
※動画で使用しているのは工房厨子「勝常 黄明色」です。漆仕上げとは、塗装仕様が異なります。
国産漆は、先人たちの夢の結晶
会津を含め、国産の漆は江戸時代に繁栄しましたが、明治時代から安価な海外産の需要拡大とともに衰退の一途を辿っています。
会津は漆器を基幹産業としていますが、「このまま使い続けるだけではいけない、今から未来に向けて始めなければ」という創業者の想いのもと、当時の社員と地域の人々が協力し、1973年(昭和48年)に「漆10万本植樹」を計画しました。
10年後の昭和58年には、5万本の栽培に成功しました。
(左:昭和58年11月の社内報)
木が育ち、漆が採れるようになるには最低でも10~15年はかかり、その間、下草刈りや追肥、見回りなど、人手と手間がかかります。試行錯誤を重ね、今では漆が採れるまでになり、昨年は約7キロの漆を採取することができました。持続可能な循環型の社会が求められている今、一時は途絶えていたこの一連の活動を2015年に復活させ、取り組んでいます。
工房厨子「勝常 漆仕上げ」 こだわりの仕様
美しい屋根のフォルム
勝常寺薬師堂の銅板葺の美しい屋根に習い、雄大さと神聖さを感じられるフォルムを追求しました。
拭き漆の艶やかな仕上がり
木地は古来より神社仏閣の材料として使われてきた欅材を使用しました。
実際の勝常寺も、欅でつくられています。
拭き漆の艶やかな仕上がりが、欅の木目の美しさを引き立てます。
限定生産8基を証明するシリアルナンバープレート
本体の背面には、限定品を表す真鍮製のシリアルナンバー入りのプレートをあしらいました。
勝常 横型 漆仕上げ
638,000円(税込)
塗 装:漆仕上げ
サイズ:H27.3×W39.0×D18.6cm
上台輪:欅無垢
台輪:欅厚板貼り
戸板:欅薄板貼り
主要な芯材:木質繊維板
表面仕上げ:漆仕上げ オープン塗装
原産国:日本
勝常 縦型 漆仕上げ
638,000円(税込)
塗 装:漆仕上げ
サイズ:H33.8×W31.5×D17.5cm
上台輪:欅無垢
台輪:欅厚板貼り
戸板:欅薄板貼り
主要な芯材:木質繊維板
表面仕上げ:漆仕上げ オープン塗装
原産国:日本
*自然の材料を使用しており、木目や色味は均一ではありません。
*国産漆は塗装工程の一部で使用しています。
*寸法表示と実際の寸法は若干異なる場合があります。
*改良のため、デザイン・寸法・仕様等を予告なしに変更する場合があります。
【取り扱い店のご案内】
アルテマイスター保志
住所 〒965-0861 福島県会津若松市日新町3-9
TEL 0242-26-4622
FAX 0242-36-5933
営業時間 10:00~18:00 火曜定休
https://alte-meister-hoshi.jp/※現在「勝常 縦型 漆仕上げ」のみ陳列しています。
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