不動産会社の4社に1社が、高齢者の入居可能な賃貸住宅が「全くない(0%)」【高齢者向け賃貸に関する実態調査】

株式会社R65

2022年9月15日 11時20分

約3割が「直近1年間で、年齢を理由に高齢者の入居を断ったことがある」と回答

65歳からのお部屋探しを専門で支援する株式会社R65(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:山本遼、以下「R65不動産」)は、全国の賃貸業を行う不動産管理会社に対して「高齢者(65歳以上、以下「高齢者」)向け賃貸に関する実態調査」を行いました。




■調査背景
 現在の日本では、世界で最も高齢化率が高いにも関わらず、孤独死による事故物件化の懸念を中心に、65歳以上の4人に1人が賃貸住宅への入居を断られた経験をお持ちです。また、老朽化物件の建て直しに伴う「立ち退き」により、今後ますます「住宅難民」となる高齢者が増加する恐れがあります。

 そこで、弊社では全国の賃貸業を行う不動産管理会社に対して「高齢者向け賃貸に関する実態調査」を行い、高齢者の入居可能な賃貸住宅の割合が少ない現状や入居拒否が行われている実態が明らかとなりました。

 また、高齢者の入居後に多いトラブルが、「孤独死による事故物件化」、「家賃滞納」、「死後の残置物の処理」であることから、その要因となる「孤独死」や「認知症」などに関する問題解決が引き続き重要である様子がうかがえる結果となっています。

■調査結果の要約


4社に1社(25.7%)が高齢者の入居可能な賃貸住宅が「全くない(0%)」状況で、過半数(54.6%)が「20%未満」。管理戸数が少ないほど顕著な傾向に。
28.3%が「直近1年間で、年齢を理由に高齢者の入居を断ったことがある」と回答。「高齢者の入居に不安を抱いている」割合は、6割以上(64.3%)。
高齢者の入居後に「実際にトラブルがあった」割合は57.3%。第1位が「孤独死による事故物件化(56.25%)」、第2位が想定を上回る「家賃滞納(42.6%)」、第3位が「死後の残置物の処理(37.5%)」。
全体の38.3%が「高齢者の受け入れを積極的に行うべきだ」と回答。一方で「どちらとも言えない」が最も多く、46.5%。


■調査結果


1.4社に1社(25.7%)が高齢者の入居可能な賃貸住宅が「全くない(0%)」状況で、過半数(54.6%)が「20%未満」。管理戸数が少ないほど顕著な傾向に。





 管理戸数全体に対する「高齢者の入居可能な賃貸住宅」の割合は、「4社に1社(25.7%)」が「全くない(0%)」ことがわかりました。また、管理戸数3,000戸以上の不動産会社が6.7%に対して、管理戸数3,000戸未満の不動産会社は30.5%となり、管理戸数が少ない不動産会社ほど「全くない(0%)」割合が著しく高い結果となりました。加えて、全体の過半数(54.6%)が「20%未満」です。
 一方で、「高齢者の入居可能な賃貸住宅」の割合が80%以上の不動産会社は比較的多く、全体では16.2%、管理戸数3,000戸未満では14.2%、管理戸数3,000戸以上では23.9%となりました。

 高齢者の入居可能な賃貸物件の割合は「会社間格差」があり、管理戸数が多いほど空室率を低く抑えるために多様な入居者を受け入れる必要性があるため、その割合が多くなるのではないかと考えられます。


2.28.3%が「直近1年間で、年齢を理由に高齢者の入居を断ったことがある」と回答。「高齢者の入居に不安を抱いている」割合は、6割以上(64.3%)。





 全体のうち、約3割(28.3%)が「直近1年間で、年齢を理由に高齢者の入居を断ったことがある」結果となりました。また、全体の6割以上(64.3%)が、高齢者の入居に不安を抱いています。

 入居拒否の割合においては「管理戸数による差がほとんどない」ことから、高齢者の入居可能な賃貸住宅の割合との相関関係はなく、高齢者の入居に関する根本的な問題解決を行う必要があると考えられます。


3.高齢者の入居後に「実際にトラブルがあった」割合は57.3%。第1位が「孤独死による事故物件化(56.25%)」、第2位が想定を上回る「家賃滞納(42.6%)」、第3位が「死後の残置物の処理(37.5%)」。




 高齢者の入居後に「実際にトラブルがあった」割合は、57.3%となり、「入居前の不安」と「入居後のトラブル」との比較では、どちらも「孤独死による事故物件化」が最も多い(77.80%と56.25%)結果となりました。
 一方で、「入居前の不安」において2番目に多かった「死後の残置物の処理(52.0%)」は、「入居後のトラブル」においては37.5%となり、3番目に多くなっています。
 また、「入居前の不安」において3番目に多かった「家賃滞納(34.61%)」は、「入居後のトラブル」においては2番目に多く(42.56%)、想定を大きく上回る結果となりました。


 「孤独死による事故物件化」と「死後の残置物の処理」は、事前の死後事務委任契約による取り決めに加え、昨年のガイドライン策定による事故物件の定義の明確化、見守りサービスの導入などで概ね回避することができるため、それぞれの解決策が浸透していない可能性が高いと考えられます。
 また、「家賃滞納」「火災」「近隣住民からの苦情」の3つにおいては、「認知症」などの認知能力の低下が背景にあると言えるでしょう。


4.全体の38.3%が「高齢者の受け入れを積極的に行うべきだ」と回答。一方で「どちらとも言えない」が最も多く、46.5%。




 今後の高齢者の賃貸住宅への受け入れに関しては、全体の約4割(38.3%)が「高齢者の受け入れを積極的に行うべきだ」と回答し、「全くそう思わない(4.19%)」が最も少ない結果となりました。一方で、「どちらとも言えない」が最も多く、約5割(46.5%)を占めています。

< 高齢者の受け入れを強化すべき理由について(n=369)※フリーアンサーより抜粋 >

「高齢化が進み、受け入れざるを得ない」
「どうしても築年数が古い物件は若い人は好まないので、空室をなくすために必要」
「賃貸物件を希望している高齢者の数は増えているから」
「誰かが受け入れないと物事が進まない。誰もが老う事であり、誰もが受け入れるべきだと感じたため。」
「元気なシニア世代が増えている中、単身になったときの選択肢としてあったほうが良いので」

 少子高齢化を大きな背景に、不動産会社や入居者の立場から高齢者の受け入れを強化すべきだと考えている一方で、リスクの大きさから中立な立場が多いのではないかと考えられます。


■調査概要
調査実施期間:2022年 8月10日~8月10日
調査対象:全国の賃貸業を行う不動産管理会社に勤務、もしくは経営する方
有効回答数:860名
調査方法:インターネット上でのアンケート調査

■会社概要 株式会社R65
日本は世界で最も高齢化率が高いにもかかわらず、65歳以上の「住宅難民」 が社会問題となっています。急な立ち退きによるお部屋探しが増える中、65歳以上の4人に1人が賃貸住宅への入居拒否を経験。R65不動産は、65歳からのお部屋探しを専門で支援する不動産会社として、物件を貸し出す際のあらゆるリスクの解決を行い、65歳以上の入居可能な賃貸物件を増やすことで、「いくつになっても、好きな場所に住める社会」を実現していきます。


代表:山本 遼
本社所在地:東京都杉並区荻窪4-24-18
設立:2016年4月7日
URL:https://r65.info/

【本件に関するお問い合わせ先】
広報:飯田 / E-mail:tetsuya.iida@r65.co.jp

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