動く「モバイルカプセル」と交換可能なカプセルとミニタワー建設で「メタボリズム建築」の実現を目指すプロジェクト
「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」(東京都、代表:いしまるあきこ)は、2022年10月26日(水)10時~11月25日(金)23時までの30日間で、目標金額300万円の2回目のクラウドファンディング「中銀カプセル解体!救出した7カプセルで動く建築とメタボリズム実現へ」に挑戦します。救出した複数のカプセルを使用して「メタボリズム建築」の実現を目指す、現時点で唯一のプロジェクトです。
■プロジェクトの概要
「中銀カプセルタワービル」解体前の2022年2月(左)と解体後の2022年10月(右)の様子
「中銀カプセルタワービル」(1972年竣工、黒川紀章設計、東京都中央区銀座8丁目)は、築50年の2022年4月から10月にかけて解体されました。直方体に大きな丸窓が特徴的な「カプセル」は140個ありましたが、そのうちの7個を「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」が救出しています。
同ビルは「メタボリズム建築」でカプセルは交換可能と言われていましたが、建設地の銀座の地では交換されることもなく解体されました。
「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」は救出した7個のカプセルで黒川紀章氏が提唱した「動く建築」と「メタボリズム建築」の実現を目指します。いずれかの土地でミニタワーを建設し、カプセルを交換可能な状態にして、50年前に生まれたカプセルを50年後の未来まで、100年間を「使いながら残して」つなぎます。
イメージ図:ミニタワーとそれに取り付けられる複数カプセルとモバイルカプセルのA606
■クラウドファンディングの概要
「中銀カプセル解体!救出した7カプセルで動く建築とメタボリズム実現へ」
https://readyfor.jp/projects/time_capsule_2072期間:2022年10月26日(水)10時~11月25日(金)23時
目標金額:300万円
「メタボリズム建築」の実現を目指す中、オリジナルのままではカプセルを外すことも再度取り付けることも困難であることが解体工事期間中に分かりました。
解体直前までに全館の実測調査と写真撮影を行い全戸図録「カプセル1972-2022」としてまとめましたが、「メタボリズム建築」を実現するため、解体期間中の調査内容やカプセルと接続部分のオリジナルのつくりなどを全戸図録2「(仮)カプセル1972−2022 解体編」としてまとめます。また、50年後まで使いながら残すためのカプセルメンテナンス資料として「(仮)カプセル・全パーツリスト」をまとめます。
クラウドファンディングの目標金額の300万円は、A606のほかに6個のカプセルの追加救出にかかった運搬費・重機費用、クラウドファンディング手数料、リターン制作費用などに充てます
救出した7個のカプセルとオリジナルパーツ類。現在、北関東の倉庫で保管している
■クラウドファンディングのリターン例
中銀カプセルタワービル全戸図録「カプセル1972−2022」 ※A4縦・400ページ・オールカラー・実測図面と800点を超える写真掲載の冊子。写真撮影のメイン機はPhaseONE「IQ4 150MP」(1億5100万画素の超高性能カメラ)を使用しました。
中銀カプセルタワービル全戸図録2「(仮)カプセル1972−2022 解体編」
中銀カプセルタワービル「(仮)カプセル・全パーツリスト」
カプセルA606+共用部オンライン見学会 ※2022年3月末撮影
中銀カプセルタワービル クリアーホルダー2枚セット
中銀カプセルタワービル ハガキ5枚セット
中銀カプセルタワービル A606Tシャツ
中銀カプセルタワービル ポスター
■「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」とは
「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」は、2013年から中銀カプセルタワービルに1年ほど住み、その後はシェアオフィスとして企画・運営しながら最大2つのカプセルを使用してきた、同プロジェクト代表で一級建築士のいしまるあきこ(本名:石丸彰子)が設立した任意団体です。
A606プロジェクトは代表が建築士という専門家の立場から、「建築は人が使ってこそ生きていける」との考えから、「中銀カプセルタワービル」の竣工当時の「オリジナル」を大事にしながら、現代のスタイルにも合わせて使う「レストア」に取り組んできました。
カプセルA606は竣工当時の機器類を全て動くように修理し使えるように。ブラウン管テレビで地デジを観ている「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」代表いしまるあきこ。円形ブラインドも復元したもので、日常的に使用していた
2021年夏の実測調査と発掘したオリジナルマットレスをもとに復元したベッドやスツール類を置いた、レストアが完了した2022年3月末のカプセルA606の姿
■1回目のクラウドファンディングの実績
2021年5月から7月に行ったクラウドファンディング「解体迫る!中銀カプセルタワービル全戸調査記録+動くカプセルで保存へ」で、目標金額を大きく上回る270%(406万3000円)達成しました。また、このクラウドファンディングの中で約束した「記録保存」と「カプセル保存」の2つの保存を2022年9月末までに実行しています。
https://readyfor.jp/projects/capsuleA606「記録保存」
「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」の呼びかけに賛同した、大月敏雄教授(東京大学)、志岐祐一氏(株式会社日東設計事務所)をはじめ、一般社団法人Docomomo Japan有志、一般社団法人日本建築学会関東支部建築歴史・意匠専門研究委員会有志、公益社団法人日本建築家協会有志など、社会人・学生有志のみなさんとともに、全140カプセルと地下から塔屋まで全館の実測調査と写真撮影を解体直前まで行いました。
これらを全戸図録『カプセル1972−2022』としてまとめています。
※2022年10月開始のクラウドファンディングのリターンに画像を掲載しています。
「カプセル保存」
7個のカプセル本体とともにオリジナルパーツ救出を行いました。代表・副代表の2名が自らアスベスト関連資格を取得し、解体現場から複数のオリジナルパーツを丁寧に取り外す救出作業をしています。
「中銀カプセルタワービルA606プロジェクト」
Webサイト
http://capsule1972.comTwitter
https://twitter.com/capsuleA606Instagram
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