接着剤不使用。木ダボで接合する新木質素材 DLT(Dowel Laminated Timber)
株式会社長谷川萬治商店/株式会社長谷萬(東京都江東区/代表取締役執行役員社長 長谷川泰治)は、開発・販売・普及を進める木ダボ接合材DLT(Dowel Laminated Timber)について、兼松サステック株式会社(東京都中央区/代表取締役社長 小泉浩一)との連携により、同社の木材保存処理技術を活用した、屋外向けの高耐久・乾式防腐防蟻処理仕様「DLT+AZN」(ディーエルティープラスエーゼットエヌ)の発売を開始しました。
長谷萬グループは、「木を守る。木を生かす。」をブランドスローガンに、木材を活用した持続可能な社会の実現に向けて、木材販売・木材加工・建築・木製品販売と、木材に関わる事業を展開しています。
1.DLTとは?
DLT(Dowel Laminated Timber)は、製材を並べて穴をあけ木ダボを差し込むという、とてもシンプルな工程で製造できる木質素材です。製造時に接着剤や釘を使用せず、木ダボのみで接合している木材100%の積層材です。シンプルな加工工程で接着剤は使用しないため、大型の加工設備が不要で、製造時や廃棄時の環境負荷量の低減が可能です。建物の構造材のほか、内装材、家具などインテリア用途まで活用が可能なほか、丸太の一部が残る丸身(まるみ)材などの低質材も意匠材として活用でき、製材の価値歩留り向上につながります。当社では、地域の木材を活用した多様性のある木材活用を実現するため、これまで国産材を用いたDLTの商品化や用途開発、普及活動を進めてきました。
2.「DLT+AZN」(ディーエルティープラスエーゼットエヌ)について
「DLT+AZN」は、この木ダボ接合積層材DLTに、兼松サステック株式会社の防腐・防蟻処理用木材保存剤ニッサンクリーンAZNを、乾式加圧注入処理をした高耐久のマスティンバーです。
兼松サステック株式会社の乾式加圧注入処理は、薬剤の加圧注入処理に水を一切使用しないため木材の含水率変化が少なく、含水率変化にともなう曲がり・反りなどの寸法変化がほとんど起きません。乾燥材に処理が可能なため、DLTに加圧注入処理後すぐに施工が可能です。また塗装などの作業もすぐにできるため、公園の遊具材、造園材、外構部材に最適な処理方法です。
なお「DLT+AZN」について、株式会社長谷萬と兼松サステック株式会社が、共同で特許を取得しております。(特許:特許第7186983号)
AZN乾式保存処理木材の耐久性は、木材の劣化が最も促進される条件である地面に木材を垂直に埋込む評価方法で15年以上の耐久性が確認されています。
屋外空間において、大断面の木材が使われるケースは少ない状況ですが、株式会社長谷川萬治商店/株式会社長谷萬は、屋外空間での積極的な木材活用や国産材活用を進めるため、今後、高耐久・乾式防腐防蟻処理マスティンバー「DLT+AZN」の普及を進め、国産材活用に貢献してまいります。
■「DLT+AZN」の活用事例
幼稚園の園庭に設置したDLT-AZNを用いたボルダリングウォール
※樹種杉(材30×105)防腐防蟻薬剤注入処理(一部AZN処理以外も併用)、木材保護塗料仕上げ
■ 兼松サステック株式会社
「ジオテック」「木材・住建」「CCTVシステム」の主力3事業のうち、木材・住建事業では、木材の保存処理を主軸に、防腐防蟻処理技術の開発、処理装置・薬剤・処理材の販売や受託加工を行っています。
ホームページ:
https://www.ksustech.co.jp/■当社について
会社名:株式会社長谷川萬治商店
所在地:東京都江東区富岡2-11-6
事業内容:製材品・製材加工品の販売/プレカット加工販売/CLT・DLT・大断面集成材加工販売
URL:
https://www.haseman.co.jp/会社名:株式会社長谷萬
所在地:東京都江東区富岡2-11-6
事業内容:建築工事の設計・施工・監理/木製品版売/不動産の賃貸及び管理
URL:
https://www.haseman.co.jp/企業プレスリリース詳細へPR TIMESトップへ