木の壁が思い思いの居場所を作る風が抜け、光が届く「木立(こだち)の家」がテーマのリノベーションプラン決定

大阪府住宅供給公社

2023年6月8日　16時47分

～鴨谷台団地（堺市南区）～

大阪府内において公社賃貸住宅SMALIO（スマリオ）を提供する大阪府住宅供給公社（本社：大阪市中央区、理事長：山本讓、以下、「公社」）は、鴨谷台団地（堺市南区）において実施する若年世帯向けの住戸リノベーションプランを事業提案競技により選定しましたのでお知らせします。機能性に優れ、長く快適に暮らすことができる住まいの提供を目指し、完成後は、2024年1月下旬頃から募集を行います。

■趣旨
　鴨谷台団地は、泉北高速鉄道「光明池」駅から約800ｍに位置し、大型商業施設が徒歩圏内にある等、利便性が高く、近隣には緑道や公園など自然豊かな環境が整っています。一方で、1977年の管理開始以降４０年以上が経過しているため、間取り・設備面等において、現在の居住ニーズや設備水準に対応するべく、住戸改善に取り組んでいますが、中でも、バルコニーに面しない居室にエアコンを設置することが難しく、空調環境に課題を抱えています。
　本提案競技においては、若年世帯の流入を促進し、団地全体の活性化を図るため、民間事業者の柔軟な発想と総合的な企画力によりデザインの刷新や最新トレンド等の新規仕様を取り入れた意欲的な提案を求めました。応募総数は９者で、審査の結果、「アットライズ・サロンアーキテクツ共同企業体」を選定しました。
　選定プランでは、「木立(こだち)の家」をテーマに、団地の特徴である2面採光を活かした明るく、風通しや空調効率の良い間取りが提案されました。木材を使用した間仕切り壁は、空調を妨げない配置や仕様にするとともに、壁の傍にベンチ等を配置することで、落ち着くことができる空間を作り、ベッドルームやリモートワークにも活用できるワークスペースは、ゆるやかに仕切ることが可能となっています。
　また、バルコニーに面してリビングが配置されている点や、大容量の収納スペースやパントリーが確保されている点、水回りを集約することで家事動線が効率化されている点が高く評価されました。
　▽選定結果の詳細はこちらをご覧ください。
　https://www.osaka-kousha.or.jp/x-whatsnew/2023-06-08_kamotani/kekka.html

■Aタイプ(1LDKタイプ)　供給戸数：3戸
2人暮らしでも程よい距離感
単身から2人でリッチな広々プラン
木の壁によって緩やかに空間が分節されるため、２人暮らしで１人が在宅仕事の場合でも、2人とも快適に過ごすことができる計画です。
また、収納を十分に確保することで、機能性も備えています。
(提案プランより)

■Bタイプ(２LDKタイプ)　供給戸数：3戸
家族が集うLDKを最大限に確保した
子育て世帯に嬉しいメリハリプラン
家族で集まるLDKを限られた面積の中でも最大限広く確保した計画です。
ベッドルームはコンパクトな面積ですが、窓や壁の抜けを作ることで閉塞感がでないようにしています。
(提案プランより)

■審査委員会の総評
　応募された作品は、風の通りや回遊動線を取り入れたものが多く、団地特有の風の抜けを利用した壁の配置や、建具の開閉により用途に応じて空調エリアを自在にコントロールすることで、課題である空調環境の改善に工夫を凝らした意欲的な提案をいただきました。　
　また、ウォークインクローゼットの設置や、大きな収納棚を設けるなど、単身・若年世帯のトレンドに合わせたプランが見受けられました。

　最優秀作品は「木立(こだち)の家」をテーマに、緩やかに空間を壁で仕切ることにより、風の流れや光を妨げることなく快適な空調環境となるプランを選定いたしました。
当作品では、空間が広く感じられるところ、空調が効きづらい場所には大容量の収納として機能的に活用されている点、バルコニーに面して明るく広いリビングが配置されている点などが評価されました。

■今後のスケジュール(予定)
2023年 7月上旬　　　　　工事着工
2023年 12月 15日（金）完成・引渡し
2024年 1月下旬　　　　入居者募集開始

■鴨谷台団地　概要

所在地　　　：堺市南区鴨谷台3丁2番
総戸数　　　：370戸
構造　　　　：鉄筋コンクリート造　5階建
住戸専有面積：52.65平方メートル

管理開始　：1977年9月
アクセス　　：泉北高速鉄道「光明池」駅まで徒歩約10~12分