建物の耐震工事、耐力約2 倍、工期短縮に
構造設計耐震診断・耐震補強工事等を行う株式会社リーテック(所在地:大阪府大阪市、代表取締役:南 敏幸 以下、リーテック)は、太平洋マテリアル株式会社(本社:東京都北区、代表取締役社⾧ 江上一郎 以下、太平洋マテリアル)と共同開発し、共同で特許取得した新工法『シンウォール(Thin Wall)耐震工法』を2023 年10 月2 日(月)より提供開始しました。
昨今、耐震補強については学校等を中心に多くの建物で工事が行われていますが、立地条件や運用上の問題によって耐震補強が未実施の建物も多く、耐震補強を必要とする建物は多く存在しています。
課題を有するこれら建物の耐震化を目的として、構造設計耐震診断・耐震補強工事等を行うリーテックと太平洋マテリアルは、新たに開発したプレミックス型の高強度無収縮グラウトコンクリート「シンウォールグラウトPG」(荷姿:25kg/袋)を用いた省力化耐震補強工法『シンウォール耐震工法」を開発しました。
建築業界における耐震市場の現在
公共施設である小中学校や官公庁等を主体に進められた耐震補強については、自治体毎で違いがあるものの概ね進められています。一方で、地震発生時の避難路となる幹線道路沿いの建物については、耐震診断までは完了しているものの耐震化にまで至ってない建物もまだ多く存在し、公共施設に比べ遅れを取っている民間建築物の耐震化の現状は国が掲げる目標に達していない点から見ても解決すべき社会問題であると考えております。
また、これらの耐震化が未着手の建物の多くは、予算的な課題とは別に施工の技術面にも課題が残っており、耐震化を阻む要因となっています。
従来行われてきた在来工法の課題
RC 壁の増打ち補強工法は、建物の保有水平耐力の向上が容易に図れる標準的な補強方法です。スパン数の多い建物桁行(⾧手)方向に比べ、スパン数の少ない梁間(短手)方向では、内壁を補強対象とせざるを得ず、増打ち補強工法の採用が標準となっています。これら内壁の増打ち補強工法では梁幅が小さい場合、必要な補強厚が確保できず、梁幅を拡大してから壁の増打ちを行う必要があり、天井や配管類の撤去、復旧といった工事が別途必要となり、補強設計の課題となっています。
シンウォール工法の特徴~課題克服に着目した開発工法~
今回開発した「シンウォール耐震工法」は耐震化を阻む技術的な課題を克服した工法であり、加えて下表に示した根拠に基づきコンパクトな施工=対象部位のみをピンポイントで補強できる点が在来工法に比べ利点となっております。
参考資料:
https://prtimes.jp/a/?f=d74188-2-485ddda96afbfc5ce243d1ca6a07af87.pdf品質へのこだわり、※建築技術性能証明を取得
太平洋マテリアル社が新工法用に開発した「シンウォールグラウトPG」(低発熱型高強度無収縮系グラウトコンクリート)を用いる事で在来工法では必要であった無収縮モルタルによる再注入は不要となり、プレミックスタイプの採用によって、現場施工であっても安定した品質を提供する事が可能となっています。
尚、一般財団法人ベターリビングにて「建築技術性能証明」を2023年10月に取得しました。
新工法の今後の展開
「建築技術性能証明」取得後は、現在以上にマンション、商業ビル、オフィスビルなど幅広く活用いただけるようになるため、今回の提供開始が実現しました。
認定取得後は本社所在の関西圏だけでなく首都圏においても、耐震工事手法の選択肢として幅広く利用いただくことを目指しています。また、シンウォール工法だけでなく、当社が取り扱うその他耐震工法と併用して「未耐震の建物の耐震化」に取り組んで参ります。
【太平洋マテリアル 会社概要】
会社名 :太平洋マテリアル株式会社
代表者 :代表取締役社長 江上一郎
所在地 :東京都北区田端六丁目1番1号(田端ASUKAタワー15階)
設立 :2001年1月19日
会社HP:
https://www.taiheiyo-m.co.jp/事業内容:建築資材のトータルサプライヤー
■リーテックについて
会社名 :株式会社リーテック
代表者 :代表取締役 南 敏幸
所在地 :大阪市中央区上町1丁目25番11号リーテックビル
設立 :2016年1月
会社HP:
https://www.re-tech.co.jp/事業内容:〔設 計〕意匠・デザイン設計/構造設計/耐震診断・補強設計/再生建築『耐震Reビルド(R)』提案
〔工 事〕耐震補強工事/建築物改修工事
〈お客様お問い合わせ先〉
株式会社リーテック
TEL:06-6767-0011
E-mail: info@re-tech.co.jp
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