省エネ、快適な住まいを実現し、住宅ストックの脱炭素社会への貢献を推進
■マンションのZEH水準リノベーションをパッケージ化、買取再販事業、個人向け、法人向けに提供開始
■第一号案件が竣工。ZEH OrientedのBELS認証を取得。光熱費は約30%削減※1。
積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:神吉利幸、以下 積水化学)と、リノべる株式会社(代表取締役:山下智弘、以下 リノべる)は、2023年4月の資本業務提携以降、永く住み継がれるサステナブルな循環型社会の実現を目指し、両社のシナジーを最大化する事業領域を探索しながらパートナーシップを構築してまいりました。
この度、協業第一弾の取り組みとして、積水化学の技術力とリノベるの提案力を活かしたZEH水準リノベーションの提供を開始いたします。マンションを対象にZEH水準リノベーションの設計・施工、温熱計算、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)申請、費用対効果の見える化をワンストップで提供し、区分マンションの買取再販事業、個人向けのリノベーション請負事業、法人向けのリノベーション請負事業の3つのチャネルで展開していきます。
2023年10月に、リノベるの買取再販事業「リノベる。U」において、第一号案件である神奈川県川崎市宮前区鷺沼の区分所有マンションが竣工。BELS認証「ZEH Oriented」を取得したリノベーション済みマンションとして販売開始しております。
積水化学とリノベるは、技術力とデザイン提案力を掛け合わせることで、ZEH水準リノベーション普及を推進し、良質な住宅ストックが循環する新たな循環型住宅マーケットを創造、カーボンニュートラル社会の実現に寄与してまいります。
ZEH水準リノベーションに取り組む背景と普及に向けた課題
2050年のカーボンニュートラル社会の実現を目指し、住まいの省エネ化・断熱化を促進する様々な制度改正が予定されています。新築住宅においては、2030年のZEH水準の省エネ住宅標準化を目指し、住宅ローン減税における省エネ基準適合必須化や上乗せ措置が決定するなど、ZEH水準はデファクトスタンダードとなりつつあります。
一方、既存住宅においては全住宅ストック約5,000万戸の9割にあたる約4500万戸が現行の省エネ基準を満たさず、住宅ストックの省エネ化・断熱化が求められています。住宅ストックの省エネ化・断熱化には、建て替えとリノベーションという選択肢がありますが、リノベーションは建て替えに比べCO2排出量を削減できることが確認されており※2、リノベーションによる省エネ化・断熱化の推進は、脱炭素社会実現に向けたソリューションの一つです。更に、住まいの省エネ化・断熱化は、快適性の向上や光熱費の削減、健康へのよい影響が報告される※3など、ユーザーが多くのメリットを得られることも特長です。
しかしながら、普及の課題として、費用対効果のわかりにくさや、設計・施工・温熱計算等のノウハウ不足、各種認証取得や補助金等の手続きの煩雑さが挙げられます。リノベーション事業者にヒアリングしたところ、ZEH水準リノベーション導入の障壁となるのは、「原価増」、「補助金申請のアドバイスが欲しい」、「温熱計算・BELS等の手続きがわからない」、「工事方法がわからない」、「顧客説明ができない」という声が聞かれました。
両社が取り組むZEH水準リノベーションの特長
上記の普及の課題に対し、2つのポイントでソリューションを提供します。
1.課題:ノウハウ不足と手続きの煩雑さ
ソリューション:ZEH水準リノベーションの設計・施工、温熱計算・BELS申請までワンストップで対応
ZEH水準リノベーションの可否を判断する事前物件チェックから、温熱計算も含むZEH水準リノベーションの設計・施工、BELS(第三者認証)の申請、補助金の申請サポート・アドバイスを標準パッケージとしてワンストップで提供します。断熱技術については、積水化学が展開する「マルリノ」の特許断熱工法を標準採用。熱や水蒸気を通しにくい高断熱壁パネルを壁の内側に設置する独自技術で、ZEH水準の断熱性・省エネ性を実現するとともに、結露やカビの発生リスクを軽減します。
2.課題:費用対効果がわかりにくい(再販事業者:原価増に対する営業効果が見えにくい)
ソリューション:納得感のある費用対効果の設計と、顧客にメリットを伝えられる環境の整備
設計着手前に、概算工事金額の提示と対象となる補助金の助言をすることで費用対効果の見通しを立てられるため、意思決定しやすいのが特長です。また、ZEH水準リノベーションを学べる見学会や勉強会、ツールの提供を通して認知啓蒙を図ります。更に、法人の買取再販事業に提供する場合は、販売協力としてお客様向け説明資料を提供するほか、販売業務を受託することも可能です。
ZEH水準リノベーション展開領域
3つのチャネルでZEH水準リノベーションを提供、普及を推進していきます。
1.区分マンションの買取再販事業【BtoC】
・積水化学グループの不動産部門における買取再販事業
・リノベるの買取再販事業「リノベる。U」
2.個人向けリノベーション請負事業【BtoC】
・リノベるが提供する中古マンション探しとリノベーションのワンストップサービス「リノベる。」
・自宅のリノベーションサービス「リノベる。mine」(マンション)
3.法人向けリノベーション請負事業【BtoB、BtoBtoC】
・法人所有の区分マンション(買取再販・賃貸)
・法人所有の一棟マンション(買取再販・賃貸)
私たちが取り組む「ZEH水準リノベーション」とは
1.住宅の高断熱化と2.住宅設備等の高効率化3.創エネルギーにより住宅設備等にかかる正味のエネルギー収支がゼロ以下となることを目指すZEH(net Zero Energy House)のうち、1.高断熱化と2.高効率化の基準を満たす「ZEH Oriented」に適合した省エネ性能向上リノベーションです。
第一号案件 「ZEH Oriented」取得のリノベーション済みマンションについて
リノベるが展開する買取再販事業「リノベる。U」にて、神奈川県川崎市宮前区鷺沼にある区分所有マンション「グリーンシティ鷺沼」の1室を、BELS評価「ZEH Oriented」取得のリノベーション済みマンションとして竣工・販売開始しました。本案件は、住宅設備等にかかる一次エネルギー消費量を省エネ基準より26%削減し、リノベーション前と比較すると、一次エネルギー消費量、CO2排出量は31%削減、光熱費は30%削減※1が見込まれます。
リノベーション内容について
お子様のいる共働きファミリーを想定し、南側のワイドスパンを活かした16.5帖のLDKと洋室2部屋を備えた2LDKとし、キッチンー洗面脱衣室間のウォークスルークローゼットや主寝室のウォークインクローゼットなど収納を随所にとったプランとしました。北欧らしい木の温もりを感じられる内装や室内窓、リビング脇のワークスペース、家事導線に配慮した回遊動線も特長です。国内NO.1※4の中古マンション探しとリノベーションのワンストップサービス「リノベる。」で培ったアイディアやノウハウが活かされています。
フルスケルトンに解体の上、給排水管や配線、内装、設備等をすべて新設。積水化学の「マルリノ」により高断熱高気密を叶え、高効率エアコンや省エネ高効率給湯器、高断熱浴槽等、給湯・給水の配水方式にヘッダー方式を採用しています。
ZEH水準リノベーションの費用対効果に関する試算
本案件は、光熱費削減分※1が、ZEH水準リノベーションへの追加費用(投資)の住宅ローン返済額と同等となり、住宅ローン減税上乗せ措置や各種補助金、金利優遇などが、そのままお客様の経済的メリットになることが見込まれます。
【試算の詳細】
・ZEH水準リノベーションの追加費用は、300万円弱(税抜き)
・光熱費シミュレーション※1では、年間光熱費が312,472円(リノベーション前)から219,387円(リノベーション後)となり、年間93,085円を削減。住宅ローン返済額に換算※5すると、約300万円に相当。
・2023年12月31日までに引き渡しの場合、ローン減税の上乗せ措置により、最大99万円追加還付※6
2024年1月1日以降に引き渡しの場合、ローン減税の上乗せ措置により、最大177.5万円追加還付※6
ZEH水準リノベーション認知啓蒙イベント 今後の開催予定
【法人向け】
「再販事業者向けZEH 水準リノベーションセミナー」※一般社団法人リノベーション協議会会員企業
開催日時:2023年11月9日(木)16:00~17:30 予約制
URL:
https://plus.renovation.or.jp/biz/events/595/主催:リノベる株式会社・東京セキスイファミエス株式会社
【個人のお客様向け】
「断熱+省エネで中古をさらにお得で快適に!自由設計で内装や設備は自分らしく!
中古マンション購入+断熱リノベーション【基礎講座】」
開催日時:10月29日(日)14:00~15:30 予約制
URL:
https://www.renoveru.jp/events/etc_zeh01/showroom-omotesando_labo物件概要
物件名:グリーンシティ鷺沼
所在地:神奈川県川崎市宮前区小台
交通:東急田園都市線 「鷺沼」駅 徒歩9分
専有面積:66.6平方メートル
間取り:2LDK
販売価格:4,980万円
既存建物竣工:1982年3月
リノベーション竣工:2023年9月(販売開始:10月)
省エネ・断熱性能:建築物省エネルギー性能表示制度BELS評価「ZEH Oriented」適合、一般社団法人リノベーション協議会が定める省エネリノベーション住宅の基準「R1住宅エコ★★(ツースター)」適合。
会社概要
積水化学工業株式会社
会社名:積水化学工業株式会社
設立:1947年3月
代表者:代表取締役社長 加藤 敬太
事業内容:住宅事業・リフォーム事業・不動産事業・住生活サービス事業・電力売買事業・まちづくり事業(住宅カンパニーのみ)
所在地: 東京本社 東京都港区虎ノ門2丁目10番4号
URL:コーポレートサイト
https://www.sekisui.co.jp/ セキスイハイムサイト
https://www.sekisuiheim.com/ リノベる株式会社
会社名:リノべる株式会社
設立:2010年4月
代表者:代表取締役 山下 智弘
事業内容:テクノロジーを活用したリノベーション・プラットフォーム事業(個人向けマンション・戸建てのワンストップリノベーション、法人向け一棟リノベーション・店舗・オフィス・商業施設の企画・設計施工及び運営、パートナー企業向けリノベDXプラットフォーム)
所在地:本社 東京都港区南青山5丁目4-35 たつむら青山ビル
URL:コーポレートサイト
https://renoveru.co.jp/ リノベる。サイト
https://www.renoveru.jp/ 都市創造事業サービスサイト
https://renoveru.co.jp/citycreate/※1 【試算条件】電気料金は2023年6月以降の改定料金単価(燃料調整費を含む)。再エネ賦課金は2023年度の単価。激変緩和による値引き額は不算入。ガス料金は基準単位単価で算定(燃料調整費は含まない)。省エネ基準に基づくWEBプログラム(国立研究開発法人建築研究所)で計算した一次エネルギー消費量の結果を利用し、電気・ガス・灯油(上下水道は除く)に換算しています。「その他」の光熱費とは、暖房・冷房・換気・給湯・照明を除く、一般家電の電気料金を指します。あくまでシミュレーションであり、実際の光熱費は使用環境等の条件によって異なります。
※2 2021年11月30日「リノベーションでCO2排出量を76%、廃棄物排出量を96%削減 脱炭素社会実現に向け、産学共同研究を実施」リノべる株式会社(
https://renoveru.co.jp/news/5273)。物件の内容等の条件により異なる場合があります。
※3 住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査 第7回報告会(一般社団法人日本サステナブル建築協会/2023年2月14日)
https://www.jsbc.or.jp/document/files/230214_event_doc.pdf※4 リフォーム産業新聞1526号(2022/10/24発行)『マンションリフォーム売上ランキング2022』にて、ワンストップサービス事業者として首位。「ワンストップサービス」とは、中古物件購入からリノベーションの設計・施工までワンストップで提供するサービスとなり、ワンストップサービス事業者とは、ワンストップサービスによる売り上げが過半を占める企業と定義。住友不動産グループ、ニッカホームグループの売り上げ構成については、各社ホームページより、リノベる調べ。
※5 金利0.425%、元利均等、35年返済の場合
※6 【試算条件】借入金額:5,000万円、返済期間:35年、金利:0.425%、物件種別:買取再販住宅、住宅種別:ZEH水準省エネ住宅、対象個人の所得税額・住民税額は考慮せず算出。
2023年の引き渡しの場合の試算:住宅ローン控除額:約372万円(一般住宅の場合約273万円)
2024年の引き渡しの場合の試算:住宅ローン控除額:約317万円(一般住宅の場合約140万円)
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