mign、横須賀市および戸田建設の協力のもと、建築確認申請時に遵守すべきルールを自動的に判定するシステムの実証実験を開始

株式会社mign

2023年10月25日　20時17分

大規模言語モデルを活用し、自治体ごとに最適化された回答を表示

　建築・土木業界向けに先端技術を活用したソフトウェアの開発を行う株式会社mign（マイン／本社：東京都荒川区、代表取締役：對間昌宏）は、2023年10月より、神奈川県横須賀市（市長：上地克明）および戸田建設株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：大谷清介）の協力のもと、建築確認申請時に遵守すべきルールを自動で判定するシステムの実証実験を開始します。本システムでは、大規模言語モデル（LLM）を活用し、自治体ごとに定められている条例や規則の内容などを反映した回答を行うものです。

　都市開発や建築に携わる企業が、自治体に対して建築確認の申請を行う際は、法律だけでなく、自治体ごとの条例や規則などで定められる内容も遵守する必要があります。そのため、事業予定地が変わるたびに、その地域のルールを網羅的に調査する手間が生じます。また、その解釈の違いからやり取りの手間が生じることが、企業と自治体双方の課題となっています。

　mignは、これらの問題の解消に向けて、当社の自然言語モデル「chact」（チャクト）を活用した建設会社や設計会社向けシステムの開発に取り組んでいます。本システムに、敷地面積、建物用途、構造といった建設プロジェクトの条件を入力すると、その条件に基づいて、事業予定地で遵守する必要のある条例や規則をLLMが自動的に判定します。それぞれのルールの適合状況について、システムが一つずつ確認を要求するため、ルールの逸脱を限りなく防止できることが期待されます。また、建築確認申請に関する質問をテキストベースで入力すると、自治体ごとに最適化された回答が出力される機能も有しています。

　今回の実証実験では、横須賀市の条例・規則などを学習したシステムを作成し、申請業務の作業効率向上やコスト削減の程度について、戸田建設の協力を得ながらmignが検証を行います。今後、mignは本システムの早期の実用化に向けた開発に注力し、都市開発や建築業界の一層の発展に貢献することを目指します。

mignが提供する建設領域特化自然言語モデル「chact」について

　「chact」はChatGPTに活用される言語モデルに建設関連法規を学習させた自然言語モデルです。建設関連法規についての質問に対して、条文を踏まえた回答が可能であることに加えて、建設関連のQ&Aを学習させるなどのカスタマイズも可能です。