西口左官ショールーム オープニング 展覧会「Sakan/Ukan」
西口左官株式会社(本社:滋賀県守山市 代表取締役:西口哲史 以下、西口左官)は、滋賀県栗東市にオープンした左官のショールームの杮落しとなる展示会「Sakan/Ukan」を開催いたします。
本展では、現代美術家であり本ショールームの設計者で建築家である佐野文彦と、設計前のコンセプトデザイン・プランニングを進めてきた現代美術家田中英行の作品を展示します。
西口左官は、熟練した左官職人による多様な鏝(こて)仕事で、商業施設など大規模建築から住宅まで数多くの壁を塗り、幅広い実績を積み上げてきました。ショールームでは、これまで蓄積した職人技や知見を活かして土の可能性を探り、建築家やアーティスト、デザイナー、その他の多様なプレイヤーとあらたな表現の扉を開きます。
【1】開催概要
タイトル:西口左官ショールーム オープニング展「Sakan/Ukan」
会期:2023年12月10日(日)~2024年12月2日(月) 10:00-16:00 不定休
場所:西口左官ショールーム(〒520-3005 滋賀県栗東市御園840-1)
※ ご来場は事前のご予約が必要となります。
ご予約をされていないお客様の参加をお断りする場合がございますので、予めご了承ください。
【2】イベント:ギャラリートーク
日時:2023年12月10日(日) 15:30~16:30 後日オンラインにて限定公開予定
スピーカー:佐野文彦、田中英行、西口哲史
定まらないもの/佐野文彦
100年以上の時間を生きてきた春日杉が持つ唯一無二の造形に手を加えることで、本来見えなかった面が現れてきます。 無作為の造形への作為により、隠れていた無作為の造形がまた露出し、それを作為で埋める。 見えてくるのは素材そのものです。
Nullus/田中英行
ラテン語のタイトルNullusは、直訳すると無(none)という意味。プリミティブでありながら左官技術によって変化がつけられた様々な土のテクスチャーが、神道の紙垂から着想を得た幾何学的なフォルムの中でリズムを奏でる。平面作品を構成するそれぞれのピースは左官のサンプルピースとして入れ替わり変化し続ける。
開催概要
左官の歴史は古代に遡り、縄文時代には土を積み上げて土塀を作る技術が始まったとされます。その後、飛鳥時代には白塗りの壁や細木を使った壁作りの技術が開発されました。安土・桃山時代には、左官の技術が茶道の茶室建築にも欠かせないものとなり、自然素材を用いた空間が重要視されました。このように、左官の技術は日本の建築や文化に深く根付いています。
また「左官」の語源は、建築において木材を設計図どおりに加工し組み立てる大工のことを「右官」と呼んでいたことから、それに対し壁塗りの職人を「左官」と呼ぶようになったと言われています。本展では建築家でありながら数寄屋大工として弟子入りしていた経歴を持つ、すなわち右官である佐野文彦設計の建築の中で、本展の為に制作された佐野による作品「定まらないもの」を展示します。それに合わせ、田中英行による西口左官の塗りを活かした作品「Nullus」を展示致します。
佐野による「定まらないもの」では、右官の仕事である木材の加工を作為と無作為という関係から捉えようとします。「Nullus」では、ショールームの空間に多用されたさまざまな左官の技術を対比的に鑑賞することで、土地や人々によって積み重ねられてきた歴史や文化を「発掘」「再発見」して「編集」することを試みています。二人の現代美術家、現代の右官と左官によって演出される空間はどのような空間となるのでしょうか。過去だけではなく現代に紡がれていく次の文化の一部となる本質。そんな新しい価値を創造することを試みます。
佐野 文彦 建築家 / 現代美術家
1981年奈良県生まれ。京都、中村外二工務店にて数寄屋大工として弟子入り。年季明け後、設計事務所などを経て、2011年独立。現場を経験したことから得た、工法や素材、寸法感覚などを活かし、コンセプトから現代における日本の文化とは何かを掘り下げ作品を製作している。2016年には文化庁文化交流使として世界16か国を歴訪し各地でプロジェクトを敢行。様々な地域の持つ文化の新しい価値を作ることを目指し、建築、インテリア、プロダクト、インスタレーションなど、国内外で領域横断的な活動を積極的に続けている。
田中 英行 現代美術家/Qe to Hare Inc. CEO
京都府生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科MFA取得、アーティストとして世界12ヶ国45都市、60以上の美術館、ギャラリー、アートセンター、芸術祭などに作品出展。また2007年より芸大、美大での非常勤講師およびゲスト講師として社会人など1,000人以上に講義、講演、WSを行う。2011年NPO法人Antenna Mediaを設立、2019年株式会社 Qe to Hareを設立、アーティストの視点から様々なスタイルでボーダレスにクリエイティブな事業を展開する。主な展覧会に「Power, Where Does the Beauty Lie」SOMA美術館 / 韓国、「六本木アートナイト」ミッドタウン / 東京、「VIDEONALE 11」ボン美術館 / ドイツなどがある。
西口左官株式会社 (代表取締役 西口哲史)
2006年に独立。2016年5月に法人化し、高度な左官技術の維持と若者の育成を使命とする。左官工事、外構工事、リフォームにおいて幅広い実績を持ち、大規模建築から個人住宅まで幅広い分野で活動。滋賀の自然環境を大切にし、伝統の左官技術を現代に融合させ、次の世代への伝承を追求する。自然の美と伝統的な左官技術を結びつけ、人と自然の調和を新たな風景として創造することを目指す。
主催:西口左官株式会社
企画:Qe to Hare Inc.
会場構成:Fumihiko Sano Studio
協力:株式会社共同技術開発プラットフォーム
▽12月10日オープニングトークイベントはpeatixにてお申し込みください。
https://sakan-ukan.peatix.com/▽ショールーム、展示会「Sakan/Ukan」のご予約、お問い合わせ先
https://forms.gle/YQJqCAsY6bMv3tsY7企業プレスリリース詳細へPR TIMESトップへ