世界初の小型作業機用2ストローク水素エンジン、安定運転に成功

株式会社丸山製作所

2023年11月24日 17時18分

農機等のプロユース作業機でもゼロエミッションを目指す

刈払機や防除機等の林業・農業用機械の開発製造を行う株式会社丸山製作所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:内山剛治 以下「当社」)は、刈払機をはじめとするOPE※製品に搭載可能な小型2ストロークエンジンにおいて、世界初(2023年11月自社調べ「OPE用2ストローク水素エンジン」において)となる100%水素燃料での安定運転に成功しました。これにより排出ガスのクリーン化を実現し、さらなる環境保全とプロユースの作業性の両立、カーボンニュートラルに向けた水素利用研究に取り組んでまいります。
※OPE:園芸用・農業用・林業用などで用いる小型屋外作業機。Outdoor Power Equipmentの略称。




■開発の背景
カーボンニュートラル社会の実現に向け、OPE作業機においてもCO2を排出するエンジンからモーターへの電動化が進んできています。しかし、高負荷で長時間の作業が必要なプロ向け作業機では過酷な使用条件が求められるため、すべてを電動化することは困難と言われています。

今回、安定運転に成功した小型2ストローク水素エンジンは、エンジンを真横にしたり逆さにしたりしても問題の無い作業性を実現しました。さらに水素を燃料としているので、排出するガスがほぼ水(H2O)となり、作業機のクリーン化を実現します。

■作業機における2ストローク水素エンジンの特長

2ストロークエンジンは、自動車などに使用される4ストロークエンジンに比べシンプルな構造のため、人が手に持ったり背負ったりするための小型軽量化が可能になります。また、排気弁や吸気弁といった動弁系を持たないため、メンテナンス性にも優れます。

2ストローク水素エンジンの課題として、燃焼室内の残留ガスが火種となる自着火現象が発生するプレイグニッションがありました。そこで当社では、プレイグニッションを防止するために、水素燃料をエンジンに導入する場所とタイミングを見直し、圧縮前の低温環境の燃焼室へ燃料を導入しました。また、オフセットシリンダを採用することで、高温の燃焼済みガスの残留を低減し、さらに低温の空気のみで掃気工程を行うことによって燃焼室内の温度低減を実現しました。これにより自着火現象による不具合を防ぎ、水素燃料での安定運転を可能としました。

また、潤滑オイルはクランクケースの別通路からクランクシャフトへ供給する構造としました。最も潤滑を必要とするコンロッドのクランクシャフト側のベアリングに直接オイルを供給する構造となっており、現行エンジンと同等の8,000rpm以上の高速運転も可能となっています。



      2ストローク水素エンジン燃焼のしくみ

■今後の展開


テストでは量産タイプの排気量80cm3、単気筒2ストロークガソリンエンジンをベースに試作機を作成し、水素燃料による安定運転を実現しました。現在は試験ベンチ上のエンジンで水素は外部供給設備での運転ですが、今後はカセットボンベ方式の採用と部品の小型化を図り、屋外作業が可能な試作機を作成予定です。さらに製品の動力源としての水素エンジンの可能性を探ります。

当社は今回開発した2ストローク水素エンジンをはじめ、今後も持続可能な社会の実現に向け、技術開発や製品・サービスの提供を進めてまいります。

■会社概要


会社名:株式会社 丸山製作所
代表者:代表取締役社長 内山剛治
本社所在地:東京都千代田区内神田3-4-15
創業:1895年(設立:1937年)
事業内容:農業用機械(防除機、林業機械ほか)、環境衛生用機械、消防機械、工業用機械、洗浄用機械、建設機械、原動機、自動車その他農業関連車輌の製造・販売、管工事・消防施設工事の設計施工請負、不動産賃貸業
URL:https://www.maruyama.co.jp/

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