【ソニー損保 2023年冬の最新お小遣い事情に関する調査】
ソニー損害保険株式会社(代表取締役社長:坪田 博行、本社:東京都大田区、以下「ソニー損保」)は、12月のボーナスシーズンに合わせて、全国の20代~50代で持ち家家庭かつお小遣い制(※1)の800名を対象に、値上げラッシュが始まる前の2020年と比較したお小遣いの変化や実態を調査しました。
調査の結果、物価上昇やボーナスは増加している一方で、約9割の人のお小遣いが増加していないことが判明し、そのうちの約半数が「余裕がなくなった」と回答しています。物価高などの影響により支出が増えたことで家計の余裕がなくなっていることが明らかとなりました。
※1:この調査でのお小遣い制とは、家計のなかで毎月自由に使える金額が決まっていることを指します。
■2023年冬のボーナス動向は過去最高の80万円台超え、コロナ以降増加傾向に
一般財団法人 労務行政研究所による東証プライム上場企業の2023年 年末一時金(賞与・ボーナス)の妥結水準調査(※2)によると、全産業187社の平均金額は「80万28円」、2022年と比較して1.5%増加していることが判明しました。
ここ数年の推移をみると、2020年は「74万3,968円」、2021年は「71万5,553円」とコロナ禍の影響を受け減少傾向に。しかし、2022年には「78万6,945円」、今年は「80万28円」と2年連続の増加となり、1970年に調査を開始して以来、最高額の80万円台となりました。増加の背景には、コロナ禍によるマイナスの影響が薄らいだことや、近年の物価高による企業の対応が考えられます。
ボーナスの増加に伴い、お小遣いが増加した人も多いのではないかと推測されますが、今回の調査では、ボーナスの水準は過去最高となる見込みにもかかわらず、お小遣いが増加している人は約1割であることが判明しました。
※2:一般財団法人 労務行政研究所「東証プライム上場企業の2023年 年末一時金(賞与・ボーナス)の妥結水準調査」
https://www.rosei.or.jp/attach/labo/research/pdf/000085772.pdf※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%になりません。
【ソニー損保 2023年冬の最新お小遣い事情に関する調査】
調査結果詳細レポート
1.物価やボーナスは増加傾向の一方、約9割の人がお小遣いが増えていないことが明らかに。お小遣いの平均額は27,717円で、男性平均は35,139円、女性平均は20,220円。
値上げラッシュが始まる前の2020年と比較して、約9割(89.5%)の人がお小遣いが増えていないことが判明。増えていない人のうち、「変わらない」は73.4%、「減った」は16.1%という結果になりました。「増えた」と回答した人は約1割(10.5%)にとどまりました。
お小遣いの平均額は27,717円で、男性は35,139円、女性は20,220円と男性の方が高い傾向にあることが判明しました。年代別でみると、20代が27,083円、30代が31,547円、40代が23,500円、50代が28,753円となり、30代が最も高い結果に。国税庁によると、30代よりも40代、50代の給与は高い傾向にありますが(※3)、30代は独身世帯や子供のいない世帯が多いことが考えれることから、お小遣いの平均額が高くなっていると考えられます。
※3:国税庁「1. 平均給与」
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan1997/menu/05.htm2.お小遣いが増えていない人のうち、2人に1人が「余裕がなくなった」と感じていることが判明。さらにお小遣いが「減った」と回答した人の平均減少額は14,543円で、減った要因として約半数が「コロナや物価高などによって、家計支出が増えたから」と回答。
お小遣いが「変わらない」、「減った」と回答した人のうち、2人に1人(50.0%)が「余裕がなくなった」と感じており、物価高などの影響により支出が増えたことが影響していると考えられます。
さらに、お小遣いが「減った」と回答した人の平均減少額は、14,543円という結果に。減った要因として、約半数(47.3%)が「コロナや物価高などによって、家計支出が増えたから」と回答していることからも、近年の各種値上げが家計に大きな影響を及ぼしていることがうかがえます。その他、お小遣いが減った要因として、本業の収入の減少やライフステージの変化による支出増加が、上位にランクインしました。
3.お小遣いを増やすために取組んでいること上位は「食料品の節約」、「外食を控えて内食(自炊)を増やす」「日用品の節約」など支出を抑える手段が多く、サブスクリプションや定期購入、各種保険の見直しなど固定費の節約に取組んでいる人は少ない傾向。
お小遣いを増やすために6割以上(63.6%)の人が「ポイ活」に取組んでいると回答しました。次いで、「食料品の節約(37.4%)」「外食を控えて内食(自炊)を増やす(30.3%)」「日用品の節約(29.5%)」となり、日々の支出を抑える方法で節約をしている人が多い傾向が明らかになりました。
一方で、サブスクリプションや定期購入、各種保険の見直しなど固定費の節約に取組んでいる人は少ない傾向も判明しました。また、パート・アルバイト、副業など収入を増やすことを目的とした取組みを行っている人も同様に少ない傾向にあることが分かりました。
4.約8割の人が、加入している火災保険の補償内容を見直していないと回答。また、2024年度を目処に火災保険の値上げなどの改定が行われることを知らない人も約8割いることから、火災保険の見直しをすることで固定費の削減につながる可能性も。
加入している火災保険の補償内容が適切かどうか定期的に見直しているかという問いに対しては、「見直しをしていない」と回答した人が約8割(77.4%)いることが明らかになりました。さらに、2024年度を目処に火災保険が値上げすることを知らない人は約8割(78.6%)いることも判明しました。見落としがちな火災保険を見直すことで、固定費の節約につながる可能性があるため、お小遣いを増やしたい人は本調査を機に、各種保険の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
解説:馬場 愛梨
ばばえりFP事務所 代表
関西学院大学商学部を卒業後、銀行の窓口業務に従事。その後、保険代理店や不動産業界などでも経験を積み、独立。自身が過去に金銭的に苦労したことから、難しいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えするべく活動中。お金にまつわる解説記事の執筆や監修を数多く手掛けている。
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