長年蓄積してきたビッグデータを活用し、掲載精度の向上を目指す
事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」は、かねてより取り組んできた自社開発AIによる募集終了物件(以下、おとり物件)の検知精度(※)を月あたり87%にまで向上させることに成功しました。
※AIが検知した物件の一部に対して、その物件の管理会社に電話確認を実施し、募集終了率を測定
「おとり物件」が生まれる背景と課題:アナログな更新手法によりタイムラグやヒューマンエラーが発生
賃貸の仲介物件では、貸主や不動産管理会社(以下、管理会社)から依頼を受けて、複数の不動産仲介会社(以下、仲介会社)が募集広告を掲載することが一般的であり、仲介会社は掲載にあたり、定期的に貸主や不動産管理会社へ物件の空室状況や条件の確認を行う必要があります。
近年、貸主や管理会社と直接空室データを連動する等、徐々に効率化が進められていますが、電話、メールやFAX等アナログな手法を用いている仲介会社も未だ多く存在し、情報取得をリアルタイムで行うことが困難な状況に置かれています。その結果、タイムラグや物件情報の更新の漏れ等、意図的ではないものの募集が終了した物件が継続して広告掲載され、「おとり物件」になってしまうという課題がありました。
LIFULL HOME'S独自のAIを活用した「おとり物件」検知について
上記の課題を解決し、ユーザーにより安心してサイトを利用いただくため、LIFULL自ら「おとり物件」を検出し、削除する様々な取り組みを実施しています。
その中のひとつとして、LIFULL HOME'Sでは、AIを活用したおとり物件検知の実用化に向けた検証を2019年10月より行っています。
この取り組みは、LIFULLのデータベースに蓄積されている過去に広告掲載された物件情報や、独自調査による募集状況の情報などを自社で開発したAIに学習させ、「おとり物件」を検知させるものです。
本取り組みの検知実績
自社開発AIの検証を開始した2019年10月から2020年10月時点までは、「おとり物件」の検知精度は月あたり平均26%程度に留まっていました。以降、複数の学習モデルを考案の上で並行して検証を行ったところ、2022年10月以降の検知精度は月あたり平均87%まで向上し、2023年3月単月では特定の学習モデルでの検知精度が99%になるなど、非常に高い結果が出ている状況です。
この取り組みが実用化に至った際には、
・AIが検知した「おとり物件」を自動的にLIFULL HOME'S上から非掲載処理する
・AIが検知した募集終了の可能性が高い物件を仲介会社に自動で通知する
等、ユーザーの住まい探しや不動産会社の業務効率化に貢献することが期待できます。
今後、月あたりの平均検出精度が安定して高い結果が出る事を目標とし、実用化に向けた検証を継続してまいります。
「おとり物件」撲滅に向けたLIFULL HOME'Sのこれまでの取り組み
【2019年10月】
LIFULL HOME'S業界初 不動産管理会社と情報連携し、募集終了物件情報を用いた自動非掲載機能を追加 -情報精度の向上を目的に、不動産管理会社保有の物件情報を活用-(
https://lifull.com/news/15671/)
【2021年8月】
LIFULL HOME'S業界最大手の大東建託パートナーズと情報連携、募集終了物件情報を用いた自動非掲載機能で情報精度の向上へ(
https://lifull.com/news/21326/)
【2022年7月】
ユーザーからの信用を損ねる「おとり物件」撲滅のため LIFULLとイタンジ、ミサワホーム不動産が 新たな取り組みを開始(
https://lifull.com/news/24029/)
【2023年2月】
LIFULL HOME'S、早稲田大学総合研究機構 組織経済実証研究所と 「おとり物件問題解決の手段の構築」を目的に共同研究を開始(
https://lifull.com/news/25703/)
【2023年4月】
おとり物件撲滅に向けて新たに不動産管理会社5社と情報連携を開始(
https://lifull.com/news/26986/ )
【2023年5月】
LIFULL、国土交通省「不動産IDを活用したモデル事業」の実施事業者に採択(
https://lifull.com/news/27457/)
LIFULL HOME'S事業本部情報審査グループ長 宮廻優子(みやさこゆうこ)コメント
LIFULL HOME'Sは「おとり物件撲滅」を掲げ、能動的な広告調査や管理会社との情報連携など様々な取り組みを行ってまいりました。
自社開発のAIには、LIFULL HOME'Sが長年蓄積してきたビッグデータを学習させており、他社にはない独自性と可能性を秘めた画期的な取り組みと自負しております。これまで学習内容の検討や複数のAIモデルの比較検証等、様々な改善・工夫、そして失敗を繰り返しながらも、徐々に精度向上を続けてまいりました。不動産業界において長年の課題となっている「おとり物件」問題の解決に向けた大きな一歩として、この取り組みを加速させていきたいと考えております。
LIFULL HOME'S について(URL:
https://www.homes.co.jp/)
LIFULL HOME'Sは、「叶えたい!が見えてくる。」をコンセプトに掲げる不動産・住宅情報サービスです。賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から住まいの売却まで。物件や住まい探しに役立つ情報を、一人ひとりに寄り添い最適な形で提供することで、本当に叶えたい希望に気づき、新たな暮らしの可能性を広げるお手伝いをします。
日本最大級の不動産・住宅情報サービス【LIFULL HOME'S(ライフル ホームズ)】
https://www.homes.co.jp/賃貸のお部屋探し・賃貸住宅情報なら【LIFULL HOME'S】
https://www.homes.co.jp/chintai/マンションの購入・物件情報の検索なら【LIFULL HOME'S】
https://www.homes.co.jp/mansion/一戸建て[一軒家]の購入・物件情報の検索なら【LIFULL HOME'S】
https://www.homes.co.jp/kodate/注文住宅の施工会社・住宅カタログを探すなら【LIFULL HOME'S 注文住宅】
https://www.homes.co.jp/iezukuri/不動産売却にはまず査定の依頼から【LIFULL HOME'S 不動産査定】
https://www.homes.co.jp/satei/マンション売却の一括査定なら【LIFULL HOME'S マンション売却】
https://lifullhomes-satei.jp/不動産投資・収益物件を検索するなら【LIFULL HOME'S 不動産投資】
https://toushi.homes.co.jp/理想の住まい選び・家づくりをアドバイザーに無料相談【LIFULL HOME'S 住まいの窓口】
https://counter.homes.co.jp/株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:
https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」をはじめ、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。
企業プレスリリース詳細へPR TIMESトップへ