茨城県つくば市:「ろくまる公園リニューアルのお知らせ」

つくばまちなかデザイン株式会社

2024年3月28日 16時47分

緑豊かな自然あふれる公園と一体となったまちづくりの取り組み

「総合地所株式会社」(本社:東京都港区、代表取締役社長:梅津英司)と「近鉄不動産株式会社」(本社:大阪市天王寺区、代表取締役社長:倉橋孝壽)、「つくば市」(市長:五十嵐 立⻘)、「つくばまちなかデザイン株式会社」(本社:茨城県つくば市、代表取締役:内山博文)は、2021年からつくば市吾妻1丁目の国家公務員宿舎跡地の開発に合わせた、「ろくまる公園のリニューアル」を進めてきましたが、リニューアルが完了したため、お知らせいたします。




「ろくまる公園のリニューアル」は、「自然の中のコミュニティパーク」をコンセプトとし、単なる公園のリニューアルではなく、今後の新たなコミュニティの創出のモデルとなるよう、公園周辺の既存住民の方や国家公務員宿舎開発後のマンション住民といった多くの地域の方を巻き込み、【地域が創る新しいコミュニティの核となる公園】になるよう整備を行いました。


■ 本事業開始の背景
 つくば市内では国家公務員宿舎の廃止売却に伴う新たな開発が数多く行われており、つくば市吾妻1丁目に位置する国家公務員宿舎跡地(通称:60(ろくまる)街区)においても新たなマンション建設が計画されました。
60(ろくまる)街区は、住宅地の中央に街区公園(ろくまる公園)が立地しています。筑波研究学園都市建設から50年近くが経過しており⽼朽化が進んでいましたが、公園と一体となった魅力ある環境を創出していました。新たなマンション建設にあたり、魅力ある緑豊かな自然あふれる公園と一体となったまちづくりを推進するため、2021年9月に総合地所株式会社、近鉄不動産株式会社、つくば市、つくばまちなかデザイン株式会社の4者で「吾妻一丁目国家公務員宿舎跡地における魅力ある開発の推進に関する覚書」を締結し、公園のリニューアルと一体となったまちづくりを開始しました。

■ 本事業の概要
本事業は、マンションと一体となった新たなコミュニティの核となる公園リニューアルに向け、大きく3つの柱で事業を実施しました。
 1.地域や地元の小学校と一緒に取り組んだ公園リニューアル計画の作成
 2.公園リニューアル前から創るコミュニティ活動
 3.地域が関わり、つくる花壇

1.地域や地元の小学校と一緒に取り組んだ公園リニューアル計画の作成
本事業では、近隣住民の意見を聴くだけではなく、実際に公園を多く利用するこどもの意見を十分に反映することが重要だと考え、地域の小学校を巻き込んだ取組みを行ってきました。
・2022年1月 市民向けアンケートの実施
  近隣住民を含む市民に対し、どのような公園になってほしいかの意見を募集(回答数:88件)
・2022年1月 つくば市立吾妻小学校の児童への意見募集
  実際に公園を使うこどもの意見を反映するため、こどもが欲しい公園をイラスト・自由記述で伺う
  (回答数:98件)
・2022年7月 リニューアル案に対する意見募集
  皆様から頂いた多くの意見をできる限り反映したリニューアル案を作成し、
  リニューアル案に対する意見を募集(回答数:14件)
・2023年8月  リニューアル計画の策定及び着工
・2023年11月  公園の完成


2.公園リニューアル前から創るコミュニティ活動
 ろくまる公園のような街区公園は、地域のコミュニティの中心となる場所であるため、地域の方が自ら公園を使い、集える場にしていくことが重要です。本事業では公園のリニューアルの前から、地域の方を巻き込んだイベントを4回実施し、コミュニティ形成のきっかけづくりを行いました。
  
ポイント
 ○日常の公園の使い方を見せる
  飲食などによる大規模なイベントではなく、縄跳びやボール遊びなど気軽に公園で遊ぶことができる具を置き、公園の楽しみ方を知ってもらう取組みを実施。


  ○地域の方でも気軽に運営できるイベントを見せる
   地域の人が気軽に集え楽しめるイベントを地域の方が自ら運営できるよう、地域の方が簡単に運営できるようなコンテンツを実施。例えばこどもと大人が一緒に楽しめる「自分で焼くマシュマロ」や「焼き芋」、「ワークショップ」などを実施。


 ○地域住民が参加したイベント運営をする
   できる限り地域住民が主体となったイベント運営ができるよう、少しずつ地域の方が運営に参加できる仕組みを作り、主催者として参加。特にこどもが店長になり、地域の方に販売する取組みなども実施。


3.地域が関わり、つくる花壇
  地域の方が愛着を持つ公園とするため、地域の方が自らつくる花壇を設置。花壇の整備費はクラウドファンディングで地域住民の方から協力を募るとともに、花壇の整備も地域住民と一緒に実施。花壇の維持管理には「アダプト・ア・パーク」を活用した団体を設立。
  〇クラウドファンディングによる花壇整備
   整備費をクラウドファンディングで調達するとともに、地域住民と一緒に花壇を整備。
   花壇の素材の石に、みんなで絵を描き、愛着を持ってるように工夫。


 〇花壇に植える花もみんなで話し合い決定
  花壇に植える花や今後の活動についてもみんなで話し合い決定。花の選定にあたっては、幅広く園芸を中心としたコミュニティ形成を支援している「NPO法人グリーンワークス」と連携。


 〇みんなで花植えを実施
  みんなで考えた花を自ら植えるイベントを実施。


■ プロジェクトの全体スケジュール


■リニューアルの整備の特徴
〇コンセプト
筑波研究学園都市の良さを未来につなげる「自然の中のコミュニティパーク」




                             (2023.7コンセプトアート)
〇様々な活動に向けたゾーニング
 誰もが安全に楽しく遊びくつろげるよう、公園を4つのエリアにゾーニング


「くつろぎエリア1」(オレンジ)
  老若男女がゆっくりとくつろげるよう大きなベンチを整備。単なるベンチではなく大きな台のようなベンチを整備することで様々な行動を誘発
「体を動かすエリア」
  こどもが思いっきり走り遊べるよう広い空間を作るとともに、多様な遊びを考えられるよう、筑波山をモチーフにした山を設置
「乳幼児エリア」
  小さなこどもを持つ親から、乳幼児が遊ぶときに安全にしてほしいとの声を受け、乳幼児専用のエリアを設置
「くつろぎエリア2」(ピンク)
  芝生の広場であることを活かし、ピクニックをするようにくつろげるような環境を整備。

〇リニューアルの特徴
「使い方が決まった遊具」を新設するのではなく、公園を使う人の想像力によって様々な使い方ができるような公園を目指しています。



特徴1 つくばのシンボルである筑波山のミニチュアを設置
筑波山を模した山を作り、山頂からはすべり台、中腹には山を横切る土管を設置。



特徴2 土管をイメージしたインクルーシブ遊具
ドラえもんの土管広場のいろんな遊びができる土管をイメージしたインクルーシブ遊具を設置。



特徴3 筑波山の石で遊びながら学ぶ
筑波山麓ジオパークの加工されていない野面石と、切り出した跡などが楽しめる2つの岩を設置。岩には産業技術総合研究所の地質調査センターの協力で岩の出来方や成分などが表示。



特徴4 様々な高さの波打った段々ベンチ
こどもからの意見を踏まえ、家でなく外でゲームやカードゲームができる環境整備を考え、変わった形のベンチを設置。カーブは「正弦波(サインカーブ)」。





特徴5 こどもを見守る親がいやすいベンチ
  従来の公園では子どもが遊ぶ場所とベンチが離れており、親が立ったまま子どもを見守る必要があったことから、こどもが遊んでいる姿を見守ることができ場所にベンチを配置。



特徴6 50年間育んできた自然を最大限活用
研究学園都市建設から50年間育んできた自然を伐採することなく、活かし後世へ残します。


■今後について( 総合地所株式会社、近鉄不動産株式会社、つくばまちなかデザイン株式会社)
現在、日本各地で公園の⽼朽化によるリニューアルが行われていますが、行政単独でリニューアルするのではなく、開発事業者や住民、小学校をも巻き込んだリニューアルをしていくことで、コミュニティ形成を図れるとともに、行政の財政負担の軽減につながっていくと考えており、本事業は今後の官民連携の1つの事例となると考えています。本事業のみでなく、他の地域においても同様の取組が進められるよう本事業の実績を幅広く周知するとともに検討している者に対する支援を行うなどしていきます。



■ろくまる公園リニューアル後の様子



































































■「総合地所株式会社」の概要
総合地所株式会社は1977年創業以来、マンション・戸建開発を大きな柱としながら、賃貸マンション、ホテル、物流施設等の開発に加え、買取再販、仲介等にも取り組み、不動産事業において“お客様と共に”を合言葉に、実績と経験を積み上げて参りました。そして長谷工グループの一員として、弊社と長谷工グループの永年にわたる経験とノウハウを結集し、お客様本位の姿勢で安全、安心、そして快適な暮らしをもたらす環境の創造に努めております。「街と暮らしと未来のために」をモットーに不動産の様々なニーズにお応えする企業として、社会に貢献できるよう尽力して参ります。
・会社名:   総合地所株式会社
・所在地:   東京都港区芝 2-31-19 バンザイビル4階
・代表取締役: 梅津 英司
・創業:    1977年5月
・事業内容: ・マンション・アパート・造成宅地・戸建住宅の設計・建設・分譲販売 ・土木・建築工事の請負 ・不動産・受益権仲介 ・リノベーション再販 ・不動産有効活用に関する企画・設計・開発・運用コンサルティング ・建物新築・改修・長期修繕計画のコンサルティング・請負
・WEBサイト: https://www.sohgohreal.co.jp/

■「近鉄不動産株式会社」の概要
近鉄不動産は、運輸をはじめ、不動産、流通、ホテル・レジャーなど、多岐にわたる事業を展開している近鉄グループの不動産部門の中核企業です。関西圏・東海圏・⾸都圏を中心に、オフィスビル・商業施設の運営、マンション・戸建住宅の分譲、さらにはリフォーム、不動産仲介など、住まいと暮らしに関するさまざまな分野で事業を展開しています。また、近鉄グループ各社が保有する不動産資産の有効活用(CRE戦略)などを積極的に推進し、広く社会に貢献していきます。
・会社名: 近鉄不動産株式会社
・所在地: 大阪市天王寺区上本町6-5-13 上本町新歌舞伎座ビル(上本町YUFURA)
・代表取締役社長:倉橋孝壽
・創業: 1968 年4 月1 日
・事業内容: ・分譲マンション事業 ・戸建・宅地分譲事業・注文住宅請負事業・不動産仲介事業 ・不動産鑑定評価・リフォーム・リノベーション事業・ゴルフ場の経営・オフィスビル事業 ・商業施設運営・管理 ・駐車場事業・高架下事業
・WEB サイト: https://www.kintetsu-re.co.jp/

■「つくばまちなかデザイン株式会社」の概要
つくばまちなかデザイン株式会社は、令和3年4月1日につくば市と地元企業が共同出資して設立した、つくばの中心市街地のにぎわいを創出し、ここにしかない魅力あるまちに変えることを目指す、まちづくり会社です。
まちなかの人と人、コトとコトをつなげるプラットフォームとして、まちなかのステイクホルダーと共に、つくばならではの新たな価値を創造する事業を通じて、暮らしや学び、働く人を支援する場づくり、地域の取組みを支援します。また、中長期的視点でコトづくりを軸として、官民両方のノウハウを活かし、公共施設の在り方やまちなかの移動手段の見直しと整備を図り、より快適に、暮らしやすいまちを目指します。
私たちは、多様性を受け入れ、自分のものさしで自分のライフスタイルを選択できる、つくばならではの魅力あるまちづくりに取り組みます。
・会社名:   つくばまちなかデザイン株式会社
・所在地:   茨城県つくば市吾妻1-10-1 つくばセンタービル1F
・代表取締役: 内山 博文
・設立年月日:   2021年4月1日
・事業内容: ・パブリックスペースを活かしたにぎわい創出事業・働く人を支援する場co-en運営事業・周辺開発者や不動産所有者に向けたコンサルティング事業・つくば中心市街地にて活動するステークホルダーを支援する事業・公共施設や駐車場管理運営事業・ロボット配送の運営事業 ・つくばセンター地区活性化協議会事務局運営 ・その他イベント支援や実施等
・WEBサイト: https://tsukumachi.co.jp

■「つくば市」の概要
つくば市は、茨城県の南西部、⾸都東京から北に約50km、成田国際空港から北西に約40kmの距離に位置する人口約25 万人の施行時特例市です。北に関東の名峰筑波山を控え、河川、畑地、水田等が一体となって落ち着いた田園風景を形成しており、優れた景観と豊かな自然環境を有しています。昭和38 年(1963 年)には筑波研究学園都市の建設が閣議了解され、国の研究・教育機関等が計画的に移転・新設されるとともに、都市施設の整備、民間企業の進出が進んだ結果、今や我が国最大のサイエンスシティとなっています。この間、昭和60 年(1985年)には、国際科学技術博覧会(EXPOʼ85)が開催され、その後、平成28 年(2016 年)にG7茨城・つくば科学技術大⾂会合、令和元年にG20 貿易・デジタル経済大⾂会合に開催されるなど、世界から注目される都市となっています。交通網においては、高速道路等により自動車で東京まで約40 分の所要時間であることに加え、国道や主要県道、管理延長が3,700 kmを超える市道を有し、道路網が発達しています。また、鉄道においては、つくばエクスプレスによりつくば駅から秋葉原まで45 分の所要時間であることから、都心部からのアクセス性が高いことも特徴です。
【総面積】283.72 平方キロメートル
【常住人口】256,282 人(令和6年(2024 年)3月1日現在)

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2024年3月28日 16時47分

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