工学院大学・伊藤博之教授(建築学部)設計の集合住宅「天神町place」が2024年度グッドデザイン金賞を受賞

学校法人 工学院大学 広報課

-0001年11月30日 0時00分

工学院大学(学長:今村保忠、所在地:東京都新宿区/八王子市)の伊藤博之教授(建築学部)が設計した集合住宅「天神町place」が、グッドデザイン2024(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)で金賞を受賞しました。2024年度の応募総数5,773件の中で、高い評価を得た上位20件に与えられる賞です。11月5日には受賞祝賀会が開かれました。
同建物は、東京・湯島に誕生した賃貸集合住宅で、馬蹄形のフォルムと緑あふれる中庭が特徴です。周囲の高層ビルの隙間と中庭の両方から光と風、視線が抜けるように設計されており、一人でも居たくなる居心地の良い空間を作りだしています。審査では、限られた敷地において、住戸を取り囲む魅力的な中庭を設計した点が評価されました。


緑あふれる中庭に、太陽の光が差し込むように設計されている (撮影:西川公朗)


特徴的な馬蹄型のフォルム (撮影:西川公朗)

■デザインのポイント
1. 吹抜けに沿う廊下を減らし、バルコニーとして使う横穴を開けるなどして、暗い中庭に光と風を取り込んだ。
2. 建材として使えない非流通材を型枠に用いて、わずかな光を感じられるテクスチャを作り出した。
3. 建物内で部位毎に違う住環境に丁寧に対応することで、賃貸価値の向上と住戸のバリエーションを実現した。


■審査員コメント ※同賞サイトより
高層集合住宅にまだこのような新しい形式があったのか、と気付かされる建築である。共用部は極端に少なく、各室は数珠繋ぎとなってU字型を構成しており、中庭を囲んでいる。刻々とうつろう光と影、人々の暮らしが適度な距離感で垣間見える中庭の風景は、見ていて時を忘れるような体験である。光、風、視線が交錯する中庭の環境そのものを共有することで、緩やかでありながら強烈な関係性が構築されている。この関係性の距離感が極めて現代的であり、それが建築デザインによってもたらされていることが秀逸である。また、中庭に複雑な影を生み出す外観は、林地残材を活用した型枠によって生み出されており、設計者が型枠化までの試行錯誤を行って実現に結びつけた点についても高く評価したい。

金賞受賞 集合住宅「天神町place」紹介ページ(同デザイン賞サイト): https://www.g-mark.org/gallery/winners/27550


■伊藤博之教授コメント (建築学部建築デザイン学科、写真左)
周囲を高い建物に囲まれた敷地でしたが、その状況をどのように活かしたら豊かな住環境を実現できるかを考え続け、このような少し特殊なデザインとなりました。建主のご理解と、設計チームや工事関係者の方々の尽力あってこそ実現したと考えています。関係者の方々に厚く御礼申し上げます。この賞を励みに今後も精進したいと思います。


事務所のメンバーと受賞の喜びを分かち合った

■受賞詳細
受賞対象名:天神町place
事業主体名:株式会社 寿企業
分類 :住宅
受賞企業 :株式会社 寿企業 (東京都)
伊藤博之建築設計事務所 (東京都)
受賞番号 :24G131092


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プレスリリース提供元:@Press

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