2つの住戸を1つにつなげる団地リノベーション
大阪府内で団地の管理運営などの事業を行う大阪府住宅供給公社(以下公社)が2015年から展開しているリノベーションブランド住戸『ニコイチ』が、2017年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。
『ニコイチ』は隣接する2つの住戸を1つにつなげ、既存の間取りから大きく形を変えた90m2 の間取りに変更することで、他にない新しい価値を創出する革新的な取り組みです。また空家を単に新しくするのではなく、そのデザインを外部から公募することで、多様でデザイン性の高いものとし、団地での暮らしを再評価してもらう機会としています。
日本各地で顕在化してきている“高齢化・少子化”、“ニュータウン・団地の過疎化”、“人間関係の希薄化”といった地域や社会の課題を好転させるポテンシャルが『ニコイチ』にあることが高く評価されました。
公社では、『ニコイチ』をはじめとする先進的な住戸リノベーション事業に継続して取り組んでいくことで、子育て世代などの若年層にとって魅力的な住宅を供給し、活気ある団地づくりを目指してまいります。
【『ニコイチ』に対する審査委員コメント】
今回の受賞にあたり、審査委員から下記のコメントを頂戴しました。
「空き室が増えていることを積極的に捉え、既にあるストックをデザインすることにより、全く新しい生活環境をつくりだしていること、さらに、地域社会の再構築への効果が評価された。とくに、2戸を一体化することで得られる90m2 というゆとりが外部と交流する空間を回復させていることは特筆に値する。玄関が2つあることに着目すれば、職住一体やシェアハウスといった取り組みも考えられるであろう。また、若手建築家にも門戸を開いたプロポーザル形式も、多様な住まいを実現する上で非常に重要である。 これらの住宅が、高齢化や人口減少といった地域課題を好転させ始めていることにも強い期待を抱かせる。さまざまな生活を許容することで、豊かな地域社会へ結びつけていくポテンシャルがある」
【『ニコイチ』の概要】
隣り合う2つの住戸を1つにつなぎ合わせ、既存の間取りから大きく形を変えたプランにリノベーションをする公社独自の取り組みです。2つの住戸を1つにつなげている住戸は、他の企業でも事例がありますが、本事業では住戸プランを広く公募し、設計・施工を民間事業者に委託することで、多様なライフスタイルを提案するコンセプトを持つ、創意工夫に満ちたプランを実現しています。2015年度の事業開始以来、この2年間で公社が管理する茶山台団地(堺市)において計7プラン・9戸の施工実績があり、入居募集では平均募集倍率の7倍を記録する物件も見られました。
今年度は茶山台団地に加え、香里三井C団地(寝屋川市)も対象として、計10戸で『ニコイチ』を実施します。すでに設計・施工業者も決定して工事に入っており、2018年1月から入居者募集を行う予定です。
【グッドデザイン受賞展に出展】
来る11月に東京ミッドタウンにおいて、受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION」が開催されますが、『ニコイチ』も本年度受賞デザインとして紹介されます。
「GOOD DESIGN EXHIBITION 2017」
会期:2017年11月1日(水)~11月5日(日)
会場:東京ミッドタウン(東京都港区六本木)
【グッドデザイン賞とは】
グッドデザイン賞は、1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞で、グッドデザイン賞受賞のシンボルマークである「Gマーク」は、すぐれたデザインを示すシンボルとして広く親しまれています。
http://www.g-mark.org/【大阪府住宅供給公社の概要】
商号:大阪府住宅供給公社
代表者:理事長 堤 勇二
所在地:大阪市中央区今橋2丁目3番21号
設立:1965年11月
事業内容:賃貸住宅の管理事業、宅地管理事業、府営住宅の指定管理業務等
基本金:3,100万円(全額大阪府出資)
公式WEBサイト:
http://www.osaka-kousha.or.jp企業プレスリリース詳細へPR TIMESトップへ