奈良県三郷町の地場産業である雪駄製造・販売を手掛ける株式会社DESIGN SETTA SANGOが、正倉院の宝物に描かれた天平文様をデザインしたシリーズ「TEMPYO」が6月20日先行予約スタート。
100年以上続く雪駄・草履の製造という地場産業を「守られる伝統」から「求められるファッション」へとアップデートさせてきた株式会社DESIGN SETTA SANGO。新しくリリースする「TEMPYO」は奈良県が誇る世界遺産・正倉院の宝物に描かれる天平文様を鼻緒に刺繍でデザインしたスタイリッシュでJAPAN的な魅力を放つ。パンプスでもない、ミュールでもない、サンダルでもない「SETTA」という選択に個性的なファッションスタイルを見出すことが出来る。世界へ発信するこれからの「SETTA」をいち早く取り入れてみては。
奈良県三郷町の雪駄ブランド「DESIGN SETTA SANGO(デザインセッタサンゴウ)。
2021年6月に先行予約を開始する新シリーズ「TEMPYO」は、奈良県が誇る世界遺産・正倉院の宝物に描かれた天平文様(てんぴょうもんよう)を刺繍デザインした鼻緒が魅力。
世界進出に指標を合わせたMade in NARA JAPAN品質のファッションアイテムです。
2021年、銀行が主催するビジネスプランのコンテスト、所謂”ビジコン”において3冠(※1)を獲得した「株式会社DESIGN SETTA SANGOの新シリーズ”TEMPYO”の世界発信」。
奈良の小さな町・三郷町でニッチな商材「雪駄」を取り扱う小さな会社がなぜ受賞できたのか、その魅力をご紹介します。
※1
◯南都銀行ビジネスプラン事業化支援プロジェクト第7回<ナント>サクセスロード 最優秀賞
◯奈良中央信用金庫 第13回ちゅうしん地域中小企業復興助成金制度(グッドサポート) 銀賞
◯池田泉州銀行 第21回ニュービジネス助成金 優秀賞
■SETTAを世界のスタンダードに
「和装に合わせる足が痛くなる履き物」のイメージを覆すデザイン性の高さと履き心地の良さが特徴の当社のSETTA。
国内ではInstagramを中心に話題となり、2017、2018年のミラノデザインウィーク(ミラノサローネ)出展やアメリカニューヨークでの2年間のテスト販売、シンガポール・北京・台湾での展示イベント出展を経て、ついに本格的な海外展開を控えています。
「下駄」は広く世界に知られていますが、それよりももっとカジュアルで柔らかな履き心地の「雪駄」は海外(特に欧米)の人々にとっては全く新しい履き物です。
特に三郷町の職人が手作業で仕上げる雪駄は「裸足でいるより気持ちいい」優れたフィット感を実現しています。
日常の風景に溶け込む、なのにスペシャル。
「粋」とはまさにここにあります。
■TEMPYOの魅力 - You know it’s beauty
TEMPYO SETTAに感じる心の機微。
それは天平時代の人たちが美しいと感じる心が、我々現代人の心のどこかにも脈々と受け継がれている事を証明しています。
自然的に発生する心の感動と、受け継ぐべくして守られてきた正倉院の宝物、さらに伝統的な職人技の3つが出会ったその交差地点に「DESIGN SETTA SANGO - TEMPYO」が存在します。
○天平文様(てんぴょうもんよう)
1300年前の奈良時代、地中海世界や西アジアに起源をもち、唐という華やかな文化のフィルターを通して日本で生まれた天平文様。世界遺産・正倉院の宝物に多くあしらわれたそのデザインは、人々の繁栄を美しく祈り願った文様です。
花や鳥をモチーフとし、それらに自然的に感じる「美しい」という心の動きは、我々現代人の本能にも強く刻まれており、TEMPYO SETTAに心惹かれるのは、目の前にある一輪の花に心惹かれるのと同じなのです。
○TEMPYO SETTAを扱う使命
1300年間守り続けるという途方もない作業に、想い馳せる。
そこに浮かび上がる「奈良の誇り」。
奈良=保守的という言葉がよく使われますが、保守的という言葉の裏側には、絶えず受け継いできた絶えまぬ努力と忍耐と宝物に対する熱い情熱が不可欠です。
先人たちの忍耐と情熱は、奈良県民として誇りに思うべきこと。
天平文様の魅力を製品化し、広く伝えることが私たちの使命であると考えています。
■デザインと向き合う
従来の雪駄のデザインは男性向けのものか、和装に合わせるためのものがほとんどでした。
DESIGN SETTA SANGOは「守られる伝統」ではなく「求められるファッション」であることを目標に据え、鼻緒に使用する生地にヨーロッパのビンテージ生地を使用したり、日本の若きテキスタイルデザイナーとコラボレーションしてきました。
ジーパンやロングスカートに合わせやすいよう、従来の雪駄デザインに捕らわれないバリエーション豊かなラインナップに。
今回の「TEMPYO」シリーズは全4種類。刺繍を施し仕上げます。
奈良の誇りを感じられるシックでフォーマルさすら感じるデザインは、より多くの場面で幅広く活躍します。
■履き心地を極める
DESIGN SETTA SANGOの雪駄を作るには、通常の雪駄の約10倍もの時間を要します。
手練れの職人による高度な技術と手間をかけて作られています。
○鼻緒
丸みを帯びて太く、4層のクッション素材・綿が入っていて、履いている人の形にフィットします。この技術は三郷でも熟練の鼻緒職人しかできない技術です。
○天(インソール)
バイアス(フチ取り)を使わず、より高度な技術が必要となる底に直接仕上げる「天巻き」にて加工。ソフト素材と柔軟素材の2層のクッションを入れ込み、フカフカした履き心地が気持ちいい。三郷町でも熟練の職人しかできない技術です。
○底(ソール)
独自で型を作製。俵型の丸くて横幅がしっかり取れるフォルムをオリジナルでデザイン。
さらに「加工底」という全国的にも珍しい技術を用い、職人が二度も削りをかけて柔らかなカーブを作り上げています。
材質はオリジナルのEVAを採用し、靴に近い感覚で履くことが出来ます。奈良県御所市の子ども向け玩具も手掛ける靴底業者が製造しており、環境にも配慮されています。
外履きはもちろんルームシューズとしても使用可能です。アスファルトにすり減りにくく、家のフローリングを傷つけない底に仕上げています。
■始まりはカフェ
奈良県三郷町は100年以上続く、草履や雪駄の伝統産業が盛んな土地です。
一般的には着物などに合わせる「高級履き(3~5万円ほど)」と区別して
「軽装履き(数千円)」と呼ばれ、最盛期は全国の8割ほどを生産していたと言われています。
三郷町の保育園や幼稚園、小学校では上履きを体育館シューズの代わりに、雪駄を履いています。
一方、2009年に奈良県三郷町に「CAFÉ FUNCHANA」がオープンします。
お客様に楽しんでもらう場として、陶芸展や写真展などのイベントを開催。
カフェの常連客であった雪駄職人と地元の産業を盛り上げたいと、2013年に「DESIGN SETTA SANGO」と名付け、雪駄の展示販売を行いました。
「カフェで雪駄」という物珍しさと、従来の安くて簡単な作りの草履とは違うカフェ客にマッチした商品。10日間で50足が完売。翌年は販売初日に100足売上ました。
毎年新作を出すようになり、商品改良を重ね、いくつか賞(※2)も頂くようになりました。
2015年にカフェオーナーである星田和彦を代表として株式会社化。
伝統と革新のブレンドを武器に、日本中に商品をお届けしています。
※2
○The Wonder 500 経済産業省主導、日本の優れた地方産品を500商材選定。
○はなやか関西セレクション2016 関西経済連合70周年記念事業
■伝統を履いて未来へ進め
海外では雪駄のことを「Japanese sandals」と訳します。私たちは「SETTA」という言葉がスタンダードになるように、カフェに来る女性が履きたくなるような商品づくりを目指しています。
「TEMPYO」シリーズは初回200足の限定予約販売を6月半ばに行います。
海外では2021年秋以降に販売予定。
サンダルでもなく、スニーカーやミュールでもない。
下駄でもなくパンプスでもない。
雪駄―SETTAという選択。
■リリース情報
名称:DESIGN SETTA SANGO TEMPYOシリーズ
価格:10800円(税込み11880円)
サイズ展開:S(22~23.5cm)、M(23.5~25cm)、L(25~26.5cm)LL(26.5~28cm)、3L(28~29.5cm)
デザイン:全4種類
2021年6月20日国内先行予約受付スタート
http://www.designsetta.jpにて
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