360度に尾形光琳の流水紋!和樂オリジナル「KORIN飯椀」発売開始

株式会社小学館

2021年9月1日 18時48分

琳派を代表する絵師の前衛的モチーフ×輪島の漆芸集団×和樂のコラボレーション



Webメディア『和樂web』と雑誌『和樂』より、オリジナル商品「KORIN飯椀(こうりんめしわん)」が、2021年9月1日(水)から公式通販にて発売開始となりました。制作は、超絶技巧で知られる、輪島の漆芸集団「彦十蒔絵(ひこじゅうまきえ)」です。

2020年10月発売後、瞬く間に完売した「KORIN応量器(こうりんおうりょうき)」に続き、今回は日常使いしやすい飯椀をつくりました。上質な欅(けやき)の木地に、黒と本朱の漆があしらわれ、さらに琳派を代表する絵師・尾形光琳(おがた こうりん)を彷彿させる流水紋が、漆で描かれています。

茶碗を使っている人にこそ使ってもらいたい「漆の飯椀」

「お椀は漆器を知る、最も身近な存在ですが、汁椀ではなく飯椀をつくったところがこだわりです」

そう語るのは、彦十蒔絵代表の若宮隆志(わかみや たかし)さん。輪島という土地柄もあり、お米に対して強い思いを抱いています。輪島は“あえのこと〞という、田の神様を自宅に招いておもてなしをする伝統の祭礼(ユネスコの無形文化遺産)があるほど、お米を大切にしてきた地域なのだとか。

「お米は日本人にとって特別な存在です。神事にも使われますし、かつてはお金の代わりでもあった。私も子どものころは、ひと粒の米も無駄にしてはならないと、繰り返し教わったものです」

その情熱が込められたのが、この「KORIN飯椀」。機能的にも漆の椀は保湿性、吸湿性に優れ、ごはんの熱が逃げにくく、水分も調整してくれるのだとか。おひつをイメージすると、納得がいきます。

「茶碗より軽いのも手にしやすいですし、お茶漬けなどをかき込む際は、口当たりも優しい。茶碗を使っている人が多いと思いますが、この機会に、漆のお椀も試していただきたいですね」



日本人にとって食とは…そんな思いを込めた「流水紋」

椀の外側に360度描かれている印象的な文様は、これまでも若宮さんが幾度となくテーマにしてきた流水紋。尾形光琳が生み出したところから、光琳紋と呼ばれることも。

「お米と水は、密接な関係にあります。いい水がなければ、おいしいお米は育ちません。そういう意味では、ごはんに対して水の柄というのは、とても自然に受け入れられるものなんですね」

まるで植物の蔓のように、生き生きと描かれた流水紋も、漆によるものです。黒には白漆を、本朱には黒漆に松煙を蒔き、マットな仕上げに。試作を繰り返してたどり着いた、上塗りとの組み合わせはモダンで独創的です。また黒の椀の内側は「うるみ」という、本朱とは違う墨がかった赤を使い、黒漆と調和させました。


漆を通して、日本人にとっての米を、食を考えたい。そんな彦十蒔絵のメッセージが、この飯椀には込められているのです。

究極の前衛的モチーフ「流水紋」が愛され続ける理由

若宮さん曰く、流水紋が優れているのは「目に見えないものが、図案化されている点」にあるのだとか。光琳が放つ、そのアヴァンギャルドな発想に、日本人は惹かれ続けてきたのかもしれません。

実際に、グラフィカルで洗練度の高い流水紋は、現代の私たちから見ても、とても大胆でモダンな印象。酒井抱一(さかい ほういつ)といった琳派の絵師たちや、工芸品を手がける職人たちに大きな影響を与え、着物や屛風など、あらゆる生活用品のデザインとして採用されてきたのも、うなずけます。




派は、絵を極めるだけでなく、意匠への貢献度も高いのが特徴。数百年も前から、暮らしの中の美を彩り、光琳もまた、数々の図案を生み出してきました。しかし彼が、人生をかけて探求したのは、この流水紋といえるかもしれません。

彦十蒔絵×和樂「KORIN飯椀」商品情報

価格:各51,000円(税込)
製造:日本
サイズ:いずれも約口径12.8cm×高さ6.5cm、90g
容量:約200ml
素材:黒/欅、天然漆、白漆 本朱/欅、天然漆、松煙

※中性洗剤で洗浄可
※電子レンジ、オーブン、食洗機不可
※天然漆仕上げのため、使用していくうちに使い艶が上がります
※準備数を超えて追加生産を決定した場合、お届けまで1カ月ほどかかることがあります
※職人による手づくり品のため、色柄の出方やサイズ、重量に若干の個体差が生じます

商品詳細・購入
https://intojapanwaraku.com/shop/171133/[1]

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