オックスフォード・インストゥルメンツ、世界最高性能EDS検出器「Ultim Max Infinity」を販売開始

オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社

2024年12月13日 9時00分

オックスフォード・インストゥルメンツは、世界最高性能EDS検出器の最新世代として、Ultim(R) Max Infinity(インフィニティ)の販売を開始しました(英国本社2024年11月12日発表)。Ultim Max Infinityは、その独自の新たな性能と機能により現在世代のEDS検出器では対応に苦慮する複雑かつ困難な特性評価の問題を解決し、走査電子顕微鏡におけるEDS分析の無限の可能性を解放します。

Ultim Max Infinity イメージビデオ
https://youtu.be/xWuaSONcXHg



Infinityの大面積SDDは、他の検出器に比較してより多くのX線信号を収集し、より微細なナノ構造の分析や、より広範囲のマイクロ構造をより早く計測することを可能にします。これはInfinityが、最大170mm2の非常に大きなセンサーサイズまで選択可能なためです。

ナノ構造解析のためには、Mn K線の領域に比較して10倍以上の密度で各元素のX線ピークが存在する低エネルギー領域における、高い性能が必須となります。そこで、Infinityは新開発のExtremeII回路により、エネルギー分解能46eV (C K線、50,000cpsにて) を全てのセンサーサイズで保証するという、低エネルギー領域における最高の性能を達成しました。また高速・高精度でのマイクロ構造分析に対しても、Infinityは200,000cpsという、これまでの常識を超えた条件において、Mn K線エネルギー分解能を保証します。

マイクロ構造、粒子、グレインに対するX線マッピングや相同定は、大面積検出器が生み出す数十万cpsの信号により、今では数秒で実行可能であり、ライブケミカルイメージングによる、組成情報のリアルタイム検出に対しても十分な力を発揮します。Infinityは、新しいパルス処理技術を適用し、X線信号によるカウントレートを最大化し、パルスパイルアップなど高カウントレートの弊害であるアーティファクトの発生を最小限に抑えます。TruMapまたはQunatMapによる迅速かつ正確なアーティファクトの補正によるピークの重複やX線バックグラウンドの補正のみならず、マップサムスペクトルにおけるアーティファクトも除去可能となり、微量元素であっても比類なき速度で真の元素分布を明らかにします。

それぞれのInfinity検出器は新機能であるTru-Q(R) IQが適用され、最適な結果の出力と、それによる非常に複雑な分析課題の解決を可能にします。これはオックスフォード・インストゥルメンツ独自のTru-Qテクノロジーに基づいており、スペクトル処理、自動定性、マッピングや定量分析の全てに提供されます。

当社ビジネスマネージャー、Simon Burgessは、「それぞれのInfinity検出器のスペクトル特性は、その製造時にSEMに装着して確認しています。そして、検出器は出力されるデータがその特性に正確に合致するよう個別の最適化を実施します。この技術により、個々の検出器間における出力結果を最小化し、より複雑なスペクトルとX線ピークの組み合わせでも、全ての検出器が解決することができます」と説明しています。

Ultim Max Infinity イメージ



Ultim Max Infinityとあわせて、Ultim Extreme Infinityも展開されます。前述のInfinityによる機能強化に加えて、このユニークなウインドウレス検出器は、ナノ構造解析や軽元素検出において、最高の性能を実現します。1-3kV程度の非常に低い加速電圧と、短い焦点距離での分析は、SEMにおける微細な構造の分析には必須となります。Ultim Extreme Infinityは、ナノマテリアルや最表面分析における、SEMの最高分解能条件下においても、EDS分析を可能にします。

Ultim Max Infinity イメージ



Infinity(インフィニティ)は、最大のセンサーサイズ、低エネルギー領域と高エネルギー領域の双方における検出器性能保証、幅広い条件に対する正確かつ迅速なアーティファクト補正の全てを兼ね備え、このすべては、それぞれの検出器を最適化するTru-Q IQ技術により実行されています。このようにしてInfinityは、走査電子顕微鏡における材料、構造、粒子、相特性を評価するためのEDS分析の無限の可能性を解放します。より速く、簡単に、正確で、信頼性高く…

本記事のウェブサイト
https://www.oxinst.jp/news/unlock-infinity-potential-of-eds/

製品詳細ページ
● Ultim Max Infinity
https://nano.oxinst.jp/ultim-max-infinity

● Ultim Extreme Infinity
https://nano.oxinst.jp/products/ultim-extreme-infinity

本記事および本製品に関するお問い合わせ
オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社 分析機器事業部
〒141-0001 東京都品川区北品川5 丁目1 番18 号 住友不動産大崎ツインビル東館
TEL:03-6744-4702(当社休業日を除く)
https://nano.oxinst.jp/

オックスフォード・インストゥルメンツについて
オックスフォード・インストゥルメンツ(Oxford Instruments)は、産業用・研究用の高度な技術ソリューションを開発・製造し、グローバルに販売やサポートを展開しています。その歴史は、英国のオックスフォード大学から独立し創業を果たした1959年に遡ります。以来60年以上にわたり、イノベーションは当社の成長と成功の原動力となってきました。次世代半導体・新世代通信・高機能材料・ヘルスケア・ライフサイエンス・量子技術・宇宙科学と、多岐にわたるアプリケーションを通じて、よりグリーンな世界への喫緊の課題解決に、当社のコア技術が採用されています。物性物理研究用の極低温無冷媒希釈冷凍機や超電導マグネットをはじめ、電子顕微鏡用の元素分析装置、レーザーや光学式イメージング装置、更には原子レベルでの半導体プロセス用プラズマ技術でのデポジション・エッチングシステムなど、様々な先端テクノロジー製品を提供しています。

オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社について
オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社(Oxford Instruments KK)は、Oxford Instrumentsが日本における事業推進を目的として設立した日本法人です。分析機器事業部、アンドール・テクノロジー事業部、アサイラム・リサーチ事業部、低温・超電導事業部、ビーテック事業部、プラズマテクノロジー事業部、マグネティック・レゾナンス事業部、MRI事業部で構成されています。

社名:オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社
資本金:2億2016万1020円
代表者:代表取締役社長 合田 豊治
主要取引先:国公立及び民間企業の研究開発機関、半導体デバイスメーカー、電子顕微鏡メーカー
事業内容:科学研究機器、半導体プロセス装置、分析機器の輸入販売・修理・買取
設立:1991年6月27日

本プレスリリースのお問い合わせ
オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社
マーケティング・コミュニケーションズ
〒141-0001
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